オヒシバ 雄日芝

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Flora of Mikawa

イネ科 Poaceae オヒシバ属

別 名 チカラグサ、オイジワ
中国名 牛筋草 niu jin cao
英 名 Indian goosegrass, goose grass, goosegrass , Rapoka grass, fowlfoot grass , wire Grass , eleusine des indes , eleusine d'inde
学 名 Eleusine indica (L.) Gaertn.
オヒシバの穂
オヒシバの穂2
オヒシバの葉
オヒシバの小花と果実
オヒシバ
オヒシバ小穂の拡大
花 期 6~10月
高 さ 10~90㎝
生活型 1年草
生育場所 日当たりのよい道端、攪乱地、草地
分 布 在来種  本州、四国、九州、沖縄、世界の熱帯~温帯
撮 影 蒲郡市形原町  01.9.13
別名のとおり茎や葉が丈夫で強い。花序枝の幅はメヒシバと比べると太い。
 1年草。稈は叢生し、直立または膝条に曲がり、高さ10~90㎝。葉鞘は無毛またはいぼ状突起のある直軟毛がある。葉身は平らまたは折りたたまれ、長さ10~15㎝×幅0.3~0.5㎝、無毛または上面はいぼ状突起のある直軟毛がある。葉舌は長さ約1㎜、膜質、ほとんど、まばらに繊毛がある。花序は掌状、総状花序が(1~)2~7個つき、線形、斜上し、長さ3~10㎝×幅0.3~0.5㎝、1個の総状花序が他の総状花序の下につく。小穂は楕円形、長さ4~7㎜、小花は3~9個つく。苞穎は 披針形、竜骨に沿ってザラつく。第1苞穎(lower glume)は1脈があり、長さ1.5~2㎜、肥厚した竜骨に小さな付加脈があり、長さ2~3㎜。護穎は卵形、長さ2~4㎜、竜骨は小さな付加脈をもち、先は鋭形。内穎の竜骨は翼がある。穀粒は帯黒色、長円形または卵形で、斜めに条線があり、条線の間に垂直に細い線が密に走る。花期および果期は6~10月。2n=18。
 メヒシバは全体に細く、小穂が2小花であり、第1小花は護頴だけに退化し、見かけが1小花。

オヒシバ属

  family Poaceae - genus Eleusine

 1年草または叢生する多年草。稈は扁平。葉鞘は強い竜骨がある。葉身は線形、普通、折りたたまれる。葉舌は膜質、普通、縁毛がある。花序は掌状またはほぼ掌状の穂状花序状の総状花序、稈の先に束生する。総状花序は小穂が密に覆瓦状、2列につき、頂部は稔性の小穂に終わる。小穂は側部が扁平、小花は数個、小花の間で関節が離れる(栽培種E.coracanaを除く)。苞穎は護穎よりも短く、宿存し、1~3(~7)脈があり、竜骨があり、芒は無い。護穎は膜質、3脈があり、無毛、強く竜骨があり、竜骨は厚くなり、1~3本の密集した付加脈があり、先は鈍形または鋭形。穀粒(grain)は楕円形~ほぼ球形、断面が三角形、装飾があり、果皮は分離する。花期および果期は7~9月。x=8, 9, 10。
 世界に約10種あり、アフリカ、熱帯アジア、南アメリカに分布する。

オヒシバ属の主な種と園芸品種

1 Eleusine coracana (L.) Gaertn. シコクビエ 四石稗
  synonym Eleusine indica (L.) Gaertn. var. coracana (L.) Makino
 旧世界の熱帯、亜熱帯に分布。中国名は穇 can。英名はAfrican millet , finger millet , ragi , kodo。別名はコウボウビエ。栽培穀物。
 1年草。稈は叢生し、丈夫で、直立または斜上し、普通、枝分かれし、高さ50~120㎝。葉鞘は無毛。葉身は平らで、長さ30~60㎝×幅0.6~1.2㎝、直軟毛があるかまたは無毛。葉舌は長さ1~2㎜。花序はほぼ掌状、総状花序が5~20個、丈夫、しばしば熟すと内曲し、長さ5~10㎝×幅0.8~1.5㎝、基部に毛がある。小穂は非常に密に覆瓦状、卵形、長さ5~9㎜、小花は6~9個つき、成熟しても関節から離れない。苞穎は披針状長円形、翼のある竜骨がザラつく。第1苞穎(lower glume)は3脈があり、長さ1.5~3㎜。第2苞穎(upper glume)は竜骨に付加脈があり、長さ1.8~5㎜。護穎は三角状卵形、長さ2.2~4.7㎜、竜骨に3脈があり、ザラつきおよび狭い翼があり、ほぼ鋭形。内穎は狭卵形、竜骨はザラつき、翼がある。穀粒は黄褐色、球形、細かい条線状の点々がある。花期および果期は5~9月 2n=36。
品種) 'Green Cat'

2 Eleusine indica (L.) Gaertn. オヒシバ 雄日芝
 熱帯、亜熱帯に広く分布。中国名は牛筋草 niu jin cao。英名はIndian goosegrass, goose grass, goosegrass , Rapoka grass, fowlfoot grass , wire Grass , eleusine des indes , eleusine d'inde。別名はチカラグサ、オイジワ。日当たりのよい道端、攪乱地、草地に生える。
 1年草。稈は叢生し、直立または膝条に曲がり、高さ10~90㎝。葉鞘は無毛またはいぼ状突起のある直軟毛がある。葉身は平らまたは折りたたまれ、長さ10~15㎝×幅0.3~0.5㎝、無毛または上面はいぼ状突起のある直軟毛がある。葉舌は長さ約1㎜、膜質、ほとんど、まばらに繊毛がある。花序は掌状、総状花序が(1~)2~7個つき、線形、斜上し、長さ3~10㎝×幅0.3~0.5㎝、1個の総状花序が他の総状花序の下につく。小穂は楕円形、長さ4~7㎜、小花は3~9個つく。苞穎は 披針形、竜骨に沿ってザラつく。第1苞穎(lower glume)は1脈があり、長さ1.5~2㎜、肥厚した竜骨に小さな付加脈があり、長さ2~3㎜。護穎は卵形、長さ2~4㎜、竜骨は小さな付加脈をもち、先は鋭形。内穎の竜骨は翼がある。穀粒は帯黒色、長円形または卵形で、斜めに条線があり、条線の間に垂直に細い線が密に走る。花期および果期は6~10月。2n=18。

3 Eleusine tristachya (Lam.) Lam. ズングリオヒシバ 
 南アメリカ(アルゼンチン、ボリビア、ブラジル、チリ、フアンフェルナンデス諸島、パラグアイ、ウルグアイ)原産。世界各地に帰化。英名はthreespike goosegrass , American yard grass。
 1年草。 稈は高さ10~45㎝、扁平。葉身は長さ6~25㎝。円錐花序は掌状、(1)2~3本の枝があり、枝は長さ1~6(8)㎝、幅5~14㎜、長円形。 小穂は長さ8~10㎜、長さ5~9㎜の小花をもつ。苞穎は不等長。第1苞穎(lower glume)は長さ2~3㎜。第2苞穎(upper glume)は長さ3~4㎜。護穎は長さ4~5㎜。2n=18。

参考

1) Flora of China
 Eleusine
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=111432
2) Plants of the World Online| Kewscience
 Eleusine
https://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:30007287-2
3) World Flora Online
 Eleusine
http://worldfloraonline.org/taxon/wfo-4000013187
4) World Checklist of Vascular Plants
 Eleusine
https://wcvp.science.kew.org/
5) FNA - Flora of North America
 Eleusine
http://floranorthamerica.org/Eleusine