オギノツメ  荻の爪
[中国名]

水蓑衣 shui suo yi

[英名] water-wisteria
[学名] Hygrophila ringens (L.) R. Br. ex Steud.
Hygrophila salicifolia (Vahl) Nees.
キツネノマゴ科 Acanthaceae  オギノツメ属
三河の植物観察
オギノツメの花序
オギノツメの花
オギノツメの果実
オギノツメ熟した果実
オギノツメの茎
オギノツメ
オギノツメの葉表
オギノツメの葉裏
オギノツメの種子
 暖地性の植物であり、絶滅危惧種に指定されている地域もある。三河地方では水田雑草であり、それほど多くはないが、ところどころで見られる。
 地下茎が横に伸び、節から根と地上茎を出す。茎は直立し、鈍い4稜。葉は対生し、長さ5~10㎝、幅0.5~1.5㎝の線状披針形で、縁がやや波状又は全縁、短い葉柄がある。花は葉脇に数個、輪生し、無柄。花冠は長さ約1㎝、淡紅紫色、キツネノマゴによく似ている。花の基部に接して苞2個、小苞2個がある。萼は5中裂し、裂片の先が尖る。苞や萼には長毛がある。蒴果は長さ約1㎝、熟すと2裂する。種子は長さ1~1.5㎜、褐色。
[花期] 8~10月
[草丈] 30~50cm
[生活型] 多年草
[生育場所] 水辺、湿地、水田土手
[分布] 在来種  本州(静岡県以西)、四国、九州、中国、台湾、インド、ネパール、ブータン、パキスタン、スリランカ、東南アジア、オーストラリア
[撮影] 蒲郡市形原町 05.9.24

 オギノツメ属

 family Acanthaceae- genus Hygrophila

 1年草又は多年草、しばしば水生(aquatic)又は湿生(hygrophilous)、ときに腋生の刺をもつ。多くは水草である。鐘乳体( cystoliths)がある。葉は葉柄が無又は短柄。葉身は全櫃~円鋸歯~ときに波打つ。花は無柄、頂生の穂状花序又は葉腋に数個、束生する。小苞は有又は無。咢は5裂。花冠は弁腹形、拡大部は2唇形、下唇は3裂、上唇は先が浅く歯状。咢片は蕾では捻じれる。雄しべは2又は4個、2強雄しべ(後ろ側の対は前がわの対に似ているか小さい)。葯は2半葯(2-thecous)。半葯は同じようにつく。仮雄しべは0又は2個。子房は各室に胚珠が4~多数。柱頭は全縁又は2歯。蒴果は線状披針形~狭長楕円形、種子が多数、支帯(retinacula)がある。種子は円盤形、長い粘性のある毛状突起に覆われる。
 世界に約100種があり、熱帯、亜熱帯に広く分布する。

 オギノツメの主な種

 1  Hygrophila corymbosa (Blume) Lindau  ハイグロフィラ・コリンボーサ
 インド、東南アジア原産。英名はtemple plant , starhorn , giant hygro , staghorn。台湾、USAに帰化。
 高さ(30~)50~80㎝の生長の早い大型の水草。全体に腺毛がある。葉は対生し、葉柄がある。葉身は長さ8~10㎝×幅3~5㎝、卵形~長楕円形~披針形、先は鋭形。水中葉と水上葉がある。
品種) 'Angustifolia' , 'Compact' , 'Nachimale' , 'Ssiamensis' , 'Siamensis' , 'Stricta'

 2  Hygrophila pogonocalyx Hayata  ケヤナギハグロ
 台湾原産。中国名は大安水蓑衣 da an shui suo yi 。
 1年草、高さ50㎝以下。茎は直立し、4稜形、節間は類無毛、節には密に粗毛がある。葉は無柄。葉身は線状披針形、長さ5~9㎝×幅0.7~1.2㎝、紙質、両面にざらつく粗毛があり、2次脈は中脈の両側に5~7本、基部は広漸尖形、縁はほぼ全縁、先は鈍形。花は葉腋に数個束生し、無柄。小苞は卵形~披針形、約長さ1.5㎝×幅0.4~0.6㎝、外面は無毛、内面は剛毛があり、先は尖鋭形。咢は長さ約1.5㎝、中間まで5裂し、咢片は線形、ほぼ等長、先は尖鋭形。花冠は長さ約2.5㎝。下唇は±広がり、3裂、その裂片は長楕円形、長さ2.5~3㎜×幅約2㎜、類等長、内側は長毛があり、先は鈍形。上唇は直立し、長さ約1銭mんち、2裂する。雄しべは4個。葯は半葯が長さ約3㎜。子房は長さ約2.5㎜、無毛。花柱は無毛。花期は8~10月。果期は10~1月。

 3  Hygrophila polysperma (Roxb.) T.Anders.  ヒメタデハグロ
 中国、台湾、インド、スリランカ、ミャンマー、ベトナム原産。中国名は小狮子草 xiao shi zi cao 。英名はEast Indian swampweed , hygrophila , Indian swampweed , Miramar-weed
 1年草(又は多年草)、高さ10~20㎝。茎はしばしば、平伏、4稜形、上部の節でわずかに膨れ、微軟毛があり、すぐに無毛になる。葉柄は長さ5㎜以下。葉身は長楕円状披針形~卵形、長さ2~3.5㎝×幅0.6~1.3㎝、無毛、基部は漸尖形、全縁、先は類鈍形。花序は頂生の穂状花序、長さ1.3~5㎝。苞は覆瓦状、卵形~楕円形~倒卵形、長さ5~10㎜×幅1.5~3.5㎜、両面に密に小粗毛があり、先は鈍形。小苞は披針形、長さ3.5~5㎜×幅0.5~1㎜、縁毛がある。咢は長さ3..5~6㎜、咢片は披針形長さ2.5~3㎜、不等長、有毛、先は尖鋭形。花冠は白色、長さ約6㎜。花冠筒部は長さ約3.5㎜、下唇は長さ約2㎜、3裂し、裂片は円形、ほぼ等長。上唇は長楕円状卵形、長さ約1㎜、2裂。雄しべは2個、わずかに突き出る。花糸は長さ約1㎜、基部近くの膜に合着する。半葯はほぼ等形。仮雄しべは2個、剛毛状、短い。蒴果は線状長楕円形、長さ5.5~8㎜、有毛、腺の無い毛状突起をもつ(または無毛)、種子が20~30個入る。種子は約長さ1㎜×幅0.5㎜。花期は9~11月。果期は10~1月。 2n = 32。

 4  Hygrophila ringens (L.) R.Br. ex Spreng.  オギノツメ
    synonym Hygrophila salicifolia (Vahl) Nees
    synonym Hygrophila lancea (Thunb.) Miq.
 日本、中国、台湾、インド、ネパール、ブータン、パキスタン、スリランカ、東南アジア、オーストラリア原産。中国名は水蓑衣 shui suo yi 。英名はwater-wisteria。
 多年草、高さ80㎝以下、分枝する。茎は直立又は基部で傾伏し、4稜形、条線かあり、わずかに毛がある。葉柄は長さ0.5~1㎝、無毛。葉身は狭披針形~倒披針形、長さ3~10㎝×幅0.5~1.5㎝、両面に多数の鐘乳体( cystoliths)があり、無毛又はわずかに毛があり、2次脈は8~11対、基部は漸尖形で葉柄に沿下し、縁は全縁又はわずかに波打ち、先は鋭形~鈍形。花は(単生又は)2~10個、葉腋に束生し、無柄。苞は狭卵形、長さ3~5㎜、縁に毛があり、先は鈍形。咢は狭い鐘形、長さ約6㎜、中間まで5裂し、咢片は線状披針形、帯灰色の毛があり又は黄褐色の剛毛があり、先は尖鋭形。花冠は淡紫色、長さ1~2.5㎝、花冠筒部は長さ約7㎜、幅約2㎜、無毛。拡大部は2唇形。下唇は倒卵形、長さ約3㎜、中間まで3裂し、裂片は卵形、先が鈍形。上唇は楕円形、長さ約3㎜、浅く2裂し、外側は有毛。雄しべは4個、突き出さない。花糸は無毛、長い対は長さ約5㎜。短い対は長さ約3㎜。半葯は長さ1~2㎜。子房は無毛。花柱は糸状、長さ約0.8㎜、突き出さない。柱頭は不等長、2裂。蒴果は狭長楕円形、長さ0.8~2.2㎝×幅約1.5㎜、無毛、種子が12~18個。種子は長さ約1㎜、有毛。花期は8~10月。果期は12~2月。
4-1 var. ringens
 咢は帯灰色の毛がある。花冠は長さ1.2㎝以下。
4-2 var. longihirsuta (H. S. Lo & D. Fang) Y. F. Deng
 中国(広西自治区)原産。中国名は贵港水蓑衣 gui gang shui suo yi 。
 花は2~数個、束せいし、苞と咢には黄褐色の剛毛がある。花冠は長さ1.2~1.7㎝


 参考

1) Flora of China
  Hygrophila
  http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=116043
2) GRIN
   Hygrophila
   https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=5915
3)USDA
  Weed Risk Assessment for Hygrophila corymbosa (Blume) Lindau (Acanthaceae) – Temple plant
  https://www.aphis.usda.gov/plant_health/plant_pest_info/weeds/downloads/wra
   /Hygrophila-corymbosa.pdf
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