キンゴジカ 金午時花

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Flora of Mikawa

アオイ科 Malvaceae キンゴジカ属

中国名

白背黄花稔 bai bei huang hua ren

英 名 arrowleaf sida, Cuban jute, common sida
学 名 Sida rhombifolia L.
 synonym Sida rhombifolia L. subsp. rhombifolia
キンゴジカの花
キンゴジカの花柄
キンゴジカの托葉
キンゴジカの果実拡大
キンゴジカの果実
キンゴジカの種子
キンゴジカ
キンゴジカの葉
キンゴジカの分果
花 期 7~10月
高 さ 30~100㎝
生活型 1年草~多年草
生育場所 道端、草地、荒地
分 布 帰化種  アフリカ、アジア、北アメリカ、南アメリカ原産
撮 影 蒲郡市大塚町 09.7.24
ヨーロッパ、オーストラリア、日本などに帰化している。
 茎はよく分枝して伸び、高くなる。通常は緑色であるが、茎が赤味を帯びることも多い。茎、花柄、萼、葉の両面など全体に白色の星状毛がある。葉は単生し、長さ2~7(9)㎝、幅1~3㎝、鈍頭で葉の基部は楔形の楕円形になり、ひし形(ダイヤモンド形)に近くなる。ただし、上部の葉はひし形にならないことが多い。葉裏は星状毛を密生して白緑色になる。葉腋に淡黄色の花を1~3個つけ、花柄は長さ1~4㎝と長い。花は淡黄色の5弁花で、花の中央部が濃くなるものもある。萼は長さ5~7㎜。花弁は長さ(4)7~9㎜。果実は直径4~5(7)㎜、7~14(10前後が多い)個の分果に別れる。分果は2本の角状突起を持ち、淡褐色~白色、表面が、しばしば網脈状になる。種子は分果に1個、やや扁平な丸みを帯びた3稜形、長さ1.8~2.4㎜。2n=14,28
 類似のアメリカキンゴジカ Sida spinosa は葉の基部が浅い心形で、托葉が細長く線形。また、花柄の長さは約1cm以下と短く、花が数個かたまってつく。果実の分果は5個である。アメリカキンゴジカの葉の基部がやや折れてひし形に見えることもあるので、花柄の長さや分果の数で見分けた方が簡単である。
 最近、街角などでもこのキンゴジカをよく見かけ、花は7月から見られる。三河では越年も多く、冬に上部は枯れるが、茎の緑色が残っている。この場合は特に、花期が早くなるようだ。

キンゴジカ属

  family Malvaceae - genus Sida

 多年草又は1年草、亜低木又は低木。高さ2m以下、ほとんどの部分に星状毛、単純毛、及び(又は)腺毛がある。葉は単葉。托葉は糸状~狭披針形。葉身は全縁(ときに分裂)、縁には普通、歯があり、葉の蜜腺は無い。花は単生又は双生、腋生又は類頂生、しばしば腋生又は頂生の総状花序又は円錐花序につき、まれに、散形花序又は団散花序につく。副萼(epicalyx)は無い。萼は鐘形又は杯形、5裂、しばしば10うねがあり、蕾では扇だたみになる(plicate)。花冠は主に黄色、まれに白色又は±橙色[又はローズ色又は帯紫色]、ときに中心が暗色になる。花弁は5個、分離し、基部が合着する。花糸の筒部は軟毛があるか又は無毛。先に多数の葯をもつ。子房は5~10室。胚珠は各室に1個、下垂する。花柱は分枝し、心皮の数と同数。柱頭は頭状。分離果は±円盤形又は球形、分果は(4~)5~10(~14)個、彫刻され(sculptured )又は平滑、ときに部分的に膜質、ほとんど嘴があり、しばしば、先に1~2個の芒をもち、しばしば微細な星状微軟毛があり、裂開又は非裂開。種子は分果に1個、平滑、無毛、ときに、へその周りの微細な毛を除いて無毛。x=7, 8。
 世界に100~150種があり、アフリカ、アジア、オーストラリア、南アメリカ、太平洋諸島に分布し、約2/3の種がアメリカに分布する。

キンゴジカ属の主な種と園芸品種

1 Sida acuta Burm.f.  ホソバキンゴジカ 細葉金午時花
 中国(福建省、広東省、広西チワン族自治区、海南省、雲南省)、台湾、インド、ブータン、ネパール、カンボジア、ラオス、タイ、ベトナム原産。中国名は黄花稔 huang hua ren 。低木地、道端、荒地に生える。
 低木または多年草、高さ1~2m。小枝は直軟毛があるかまたは無毛。葉は±2列対生。托葉は糸状、長さ4~6㎜、しばしば葉柄より長く、通常は宿存性。葉柄は長さ4~6 mm、まばらに直軟毛がある。葉身は卵形、長円形、披針形、または線状披針形、長さ2~5㎝×幅0.4~1㎝、両面とも無毛またはまばらな星状直軟毛があり、まれに上面に単純毛があり、基部は鈍形、縁は歯があり、ときに、基部に向かって部分的に全縁になり、先は鋭形または尖鋭形。花は単生または対に、腋生、ときに茎頂に密集する。小花柄は長さ4~12㎜、直軟毛があり、中間に関節がある。萼は浅い杯形、基部1/2が合着し、長さ約6㎜、ほとんど無毛、縁にはしばしば縁毛があり、萼片は5個、尾状。花冠は黄色、まれに白色または黄橙色、直径8~10㎜。花弁は倒卵形、長さ6~7㎜、縁毛があり、基部は漸尖し、先は円形。花糸の筒部は長さ約4㎜、まばらに粗毛がある。分離果はほぼ球形。分果は(4~)6(~9)個、分節のある四面体(segmentiform-tetrahedral)、長さ約3.5㎜、基部に横のうねがあり、側壁には網状脈があり、無毛、先に嘴があり、±2芒状に伸び、先から裂開する。種子は三角形、長さ約2㎜、へその周囲を除いて無毛。花期は冬~春。

2 Sida cordata (Burm.f.) Borss.Waalk. キンゴジカラクサ 金午時唐草
  synonym Sida veronicifolia Lam.
 世界中に分布し、原産地が不明。中国(福建省、広東省、広西チワン族自治区、海南省、雲南省)、台湾、インド、スリランカ、タイ、フィリピンに分布。中国名は长梗黄花稔 chang geng huang hua ren 。低木や草が茂った道端に生える。
 亜低木、直立し、高さ1mまで。 茎は細く、単純な直軟毛、堅い星状毛、そしてときに小さな単純な多細胞毛がある。托葉は糸状、長さ2~3mm、まばらに毛嚢がある。 葉柄は1~3cm、長い単純毛が目立つ。葉身は広卵形、長さ(1~)2~5㎝×幅1.8~4.5㎝、両面に星状微軟毛と±伏せた直軟毛があり、基部は心形、縁は円鋸歯または歯があり、先は尖鋭形。 花は通常単生、腋生、しばしば葉のある総状花序状に、腋生のシュート上につく。小花柄は細く、長さ1.5~4cm、上部に関節があり、まばらに星状毛があり、長い毛がある。萼は杯形、長さ4~6㎜、まばらに直軟毛が生え、長い毛があり、萼片は長さ2~3mm、鋭形。花冠は黄色、直径8~9㎜。花糸の筒部は長さ約2㎜、無毛またはまばらに直軟毛がある。分離果はほぼ球形、直径約3㎜。分果は5個、卵状四面体、長さ約2.5㎜、平滑、無毛、または先にまばらに細かい毛があり、先端には嘴がなく、芒は無い。花期は7~2月。

3 Sida cordifolia L. マルバキンゴジカ 丸葉金午時花
 中国(福建省、広東省、広西チワン族自治区、海南省、四川省、雲南省)、台湾、東ヒマラヤ、西ヒマラヤ、インド、アッサム、スリランカ、ネパール、パキスタン、バングラデシュ、ラオス、カンボジア、ミャンマー、タイ、ベトナム、マレーシア、フィリピン、アフリカ、南アメリカ、中央アメリカ、北アメリカ原産。中国名は湖南黄花稔 hu nan huang hua ren 。斜面や草が茂った道端の密集した低木の藪に生える。
 亜低木、直立し、高さ約1m。 小枝、托葉、葉柄、葉には密に星状剛毛がある。小枝と葉柄はビロード状で、毛は長さ約3㎜。托葉は糸状、長さ約5㎜。葉柄は長さ1~2.5cm。 葉身は卵形、長さ1.5~5×幅1~4cm、下面は脈上にビロード状毛があり、基部は微細な心形または円形、縁は円鋸があり、先は鈍形~円形。 花は単生または束生し、腋生または頂生する。小花柄は長さ5~15㎜、密に星状直軟毛があり、長い毛があり、上部に関節がある。萼は杯形、萼片は三角形、長さ5~6㎜、星状毛が密生し、長い毛がある。 花冠は黄色、直径約1.5㎝。花弁は長円形、長さ6~8㎜。花糸の筒部は長さ約6㎜、粗毛がある。分離果は直径6~8㎜。分果は10個、垂直の溝があり、先に2芒があり、芒は長さ3~4㎜、萼を超え、後向きのひげがある。種子は長い卵形、先に毛がある。花期は通年。

4 Sida hackettiana W.Fitzg.  ホザキキンゴジカ 穂咲金午時花
  synonym Sida subspicata F.Muell. ex Benth. 
 北アメリカ原産。英名はspiked sida , golden sida。
 亜低木、高さ2m以下。直立し、少数分枝し、密に星状綿毛がある。葉は線状長円形~広披針形、ほとんどが長さ3~6㎝。花は花柄が長さ0.5~1㎜。萼は長さ約3㎜、萼片は鋭形。花冠は長さ4~5㎜、果実について残る傾向がある。果実は直径3~4㎜。分果は4~6個、星状毛があるか又は古くなると無毛、先は丸い。

5 Sida hermaphrodita (L.) Rusby シダ・ヘルマフロディタ

  synonym Ripariosida hermaphrodita (L.) Weakley & D.B.Poind. [Kewscience]

 USA東部原産。英名はVirginia mallow, Virginia fanpetals。標高50~200mの小川沿い、道端、鉄道の堤防、荒れた場所に生える。
 多年草、高さ1~2.5(~5)m。 茎は直立し、若いうちは細かい星状毛が生え、すぐに無毛になる。托葉は葉柄から離れ、線状披針形、長さ3~4㎜、葉柄より短い。葉柄は長さ0.9㎜まで、葉より短く、無毛。葉身は掌状に5~7裂し、カエデ状、長さ24㎝以下、長さが幅と同じ、茎上部では小さく、基部は心形、縁は鋸歯状、先は長い尖鋭形、表面は無毛。花序は腋生、亜散形花序、花が2~10個つく花序柄のある散房花序、頂生の円錐花序つくる。花: 萼は基部に暗色色素があり、うねがなく、角(かど)がなく、長さ4~5㎜、微細な星状毛があり、萼片は幅広の三角形。花弁は白色、長さ8~10㎜。雄しべ筒(staminal column) は毛がある。花柱は8分岐。分離果は亜円錐形、直径6~8㎜、微細な星状毛がある。分果は8個、網目状ではなく、先端には嘴がある。2n=28。花期は夏の終わり。
品種) 'Petemi' , 'Sihewi0111' (PBR)

6 Sida javensis Cav. ジャワキンゴジカ 爪哇金午時花 
  synonym Sida pilosa Retz.
  synonym Sida veronicifolia var. javensis (Cav.) Baker f.
 台湾、インドネシア、マレーシア、フィリピン、アフリカ原産。中国名は爪哇黄花稔 zhao wa huang hua ren 。
 多年草、平伏し、高さ50~70㎝になり、節から根を出す。茎、葉柄、小花柄はほぼ無毛またはまばらな星状剛毛があり、ときにまばらに直軟毛がある。托葉は錐形、長さ約2mm。葉柄は長さ1~3㎝。葉身は卵形または心形で、ときに不明瞭に3裂し、長さ1~3㎝×幅1~2㎝、下面に星状剛毛があり、上面にまばらに剛毛があり、基部はほぼ心形、縁は歯があり、先は鈍形。花は単生で、腋生、ほとんどがほぼ頂部につく。小花柄は長さ2~2.5(~3.5)㎝。萼は長さ4~5㎜、毛がまばらにあり、長い毛が生える。花冠は黄色。花弁は萼片よりわずかに長い。花糸の筒部は無毛。分離果は球形、直径約3㎜。分果は5個、鋭い角(かど)を持つ分節があり(segmentiform)、長さ約2.5㎜、平滑、先に微細な毛があり、長さ1.5㎜までの2本のしっかりと収束した芒があり、側壁は薄く、部分的に崩壊する。

7 Sida mysorensis Wight et Arn. ウスバキンゴジカ 薄葉午時花
 中国(広東省、広西省、海南省、雲南省)、台湾、インド、カンボジア、ラオス、タイ、ベトナム、インドネシア、フィリピン原産。中国名は粘毛黄花稔 nian mao huang hua ren 。森林の縁、斜面、草の茂った道端に生える。
 亜低木状の多年草、直立し、高さ1mまで。茎には微細な星状毛、多細胞腺毛、長い単毛が生える。托葉は糸状、長さ約5㎜。葉柄は長さ1~3㎝、直軟毛がある。葉身は卵状心形、長さ3~6㎝×幅2.5~4.5㎝、両面に粘性の星状毛があり、微細な星状毛と多細胞の腺毛が混じり、基部は心形、縁は円鋸歯があり、先は尖鋭形。花は単生または対になり、腋生またはほぼ頂生、しばしば、密集した切り詰められた腋生のシュートにつく。小花柄は細く、長さ2~6(~15)㎜、中間より上に関節がある。萼は広鐘形、長さ6~8㎜、まばらに直軟毛があり、長い毛が生え、萼片は長さ2.5~3㎜×幅約2.5㎜、鋭形または尖鋭形。花冠は黄色、直径1~1.2㎝。花弁は長円形、無毛。花糸の筒部には剛毛がある。分離果はほぼ球形で、直径3~4㎜。分果は5個、卵状四面体、長さ約2.5㎜、平滑、先には短い毛があり、芒はなく、短い鋭鋭形、宿存する萼に囲まれる。種子は卵形で、わずかに3面を持ち、長さ約2㎜、無毛。

8 Sida rhombifolia L. キンゴジカ 金午時花 広義
 アフリカ、アジア、北アメリカ、南アメリカ原産 。中国名は白背黄花稔 bai bei huang hua ren。英名はarrowleaf sida, Cuban jute, common sida。低木林地帯、開けた斜面、川沿い、道端、草地、荒地に生える。
 1年草~多年草、高さ30~100㎝。茎はよく分枝して伸び、高くなる。通常は緑色であるが、茎が赤味を帯びることも多い。茎、花柄、萼、葉の両面など全体に白色の星状毛がある。葉は単生し、長さ2~7(9)㎝、幅1~3㎝、鈍頭で葉の基部は楔形の楕円形になり、ひし形(ダイヤモンド形)に近くなる。ただし、上部の葉はひし形にならないことが多い。葉裏は星状毛を密生して白緑色になる。葉腋に淡黄色の花を1~3個つけ、花柄は長さ1~4㎝と長い。花は淡黄色の5弁花で、花の中央部が濃くなるものもある。萼は長さ5~7㎜。花弁は長さ(4)7~9㎜。果実は直径4~5(7)㎜、7~14(10前後が多い)個の分果に別れる。分果は2本の角状突起を持ち、淡褐色~白色、表面が、しばしば網脈状になる。種子は分果に1個、やや扁平な丸みを帯びた3稜形、長さ1.8~2.4㎜。2n=14,28。花期は7~10月。
8-1 Sida rhombifolia L. subsp. rhombifolia キンゴジカ 午時花
 日本、小笠原諸島、南西諸島、カザン列島、中国、台湾 、海南、インド、アッサム州、ネパール、スリランカ、カンボジア、バングラデシュ、ミャンマー、ラオス、タイ、ベトナム、フィリピン、マレーシア、インドネシア(小スンダ諸島)、中東(イエメン)、キリバス共和国(クリスマス島)、アフリカ(アンゴラ、エリトリア、エチオピア 、ブルキナファソ、ブルンジ、ベナン、ボツワナ、ガボン、カーボベルデ、カメルーン、ガンビア、ガーナ、ギニア、ギニアビサウ、コンゴ、コートジボワール、ザイール、ザンビア、シエラレオネ、ジンバブエ、スーダン、スワジランド、セネガル、中央アフリカ共和国、チャド、トーゴ、ナイジェリア、ニジェール、マラウイ、マリ、南アフリカ、レソト、モザンビーク、モーリタニア、リベリア、ルワンダ)に分布。

8-2 Sida rhombifolia L. subsp. insularis (Hatus.) Hatus. ハイキンゴジカ 這金午時花

  synonym Sida insularis Hatus.
 日本(九州、沖縄)、に分布する。茎は地表を平伏して広がる。Kewscienceではsubsp. rhombifoliaに含めている。

8-3 Sida rhombifolia L. subsp. retusa (L.) Borss.Waalk. ヤハズキンゴジカ 矢筈金午時花

  synonym Sida alnifolia var. alnifolia [Flora of China]
  synonym Sida retusa L. 
 中国(福建省、広東省、広西チワン族自治区、海南省、江西省、雲南省)、台湾、東ヒマラヤ(インド、ネパール、ブータン)、カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナムに分布。Flora of ChinaではSida rhombifolia L. subsp. retusaをSida alnifoliaに含めている。
 葉柄は長さ8mm。葉身は長さ2~5㎝×幅0.8~3㎝、縁には歯があり、花糸の筒部には毛が生え、分果はビロード状。
8-4 Sida rhombifolia subsp. alnifolia (L.) Ugbor.
  synonym Sida alnifolia L. [Flora of China]
  synonym Sida alnifolia L. var. alnifolia
  synonym Sida rhombifolia var. microphylla (Cav.) Mast.
  synonym Sida alnifolia var. orbiculata S.Y.Hu
 中国、海南島、パキスタン、インド、アッサム、スリランカ、バングラデシュ、タイ、ベトナム、フィリピン、マリアナ諸島、バヌアツに分布。中国名は桤叶黄花稔 qi ye huang hua ren。
 亜低木または低木、直立し、高さ1~2m。 小枝は細く、星状直軟毛がある。托葉は錐形、通常は葉柄よりも短い。葉柄は長さ2~8mm、星状直軟毛がある。葉身は倒卵形~卵形~卵状披針形、またはほぼ円形、長さ2~5㎝×幅 0.3~3㎝、下面は星状毛でビロード状、上面は星状の直軟毛があり、基部は円形~楔形、縁は規則的な歯~円鋸歯状小鋸歯があり、先は鋭形~円形。花は単生で、腋生。小花柄は長さ3cm まで、上部の1/2に関節があり、密な星状綿毛がある。萼は杯形、長さ6~8mm、星状綿毛があり、萼片は三角形。花冠は黄色、直径約1cm。 花弁は倒卵形、長さ約1cm。花糸の筒部は長さ4~5 mm、粗毛がある。分離果は亜球形。分果は6~8個、長さ約3 mm、毛があり、先には2芒がある。花期は7~12月。
 subsp. rhombifoliaによく似るが、花糸の筒部に毛があり、分果が6~8個である点が異なる。subsp. rhombifolia は花糸の筒部が無毛であり、分果が8~10個である。ハワイから記載された S. fallax Walpers と混同されている。

8-5 Sida rhombifolia var. riparia Burtt Davy

 エチオピア、ケニア、南アフリカ、スーダン、タンザニア、ウガンダ原産。

9 Sida spinosa L. アメリカキンゴジカ
  synonym Sida spinosa L. var. angustifolia Griseb.
 アフリカ、南北アメリカ、オーストラリア、スリランカ原産。英名はprickly mallow,prickly fanpetals, prickly sida。
 1年草(多年草) 。高さ30~60㎝。茎は木質、しなやかで、星状毛が生える。葉は互生し、長さ2~4㎝、基部の幅が広い長楕円形。葉裏には星状毛が密生し、葉縁の全体に鋸歯がある。托葉は線形で長い。茎の頂上と葉腋に直径約1.5㎝の淡黄色の5弁花を2~6個、固まってつける。萼は長さ5~7㎜。花柄は長さ0.5~1㎝(ただし、花が密集しない単独の場合は1.5㎝ほどになる)。果実は直径4~5㎜、分果が5個。分果は2本の長い角状突起を持つ。種子は分果に1個、長さ約1.9㎜。2n=14,28。花期は9~11月。

10 Sida subcordata Spanoghe ヒロハキンゴジカ 広葉午時花
  synonym Sida corylifolia Wall. ex Mast.
 中国(広東省、広西チワン族自治区、海南省、雲南省)、インド、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナム、インドネシア原産。中国名は榛叶黄花稔 zhen ye huang hua ren。開けた森林、草原、道端に生える。
 亜低木、直立し、高さ1~2m。ほとんどの部分にまばらに星状微軟毛があり、単純な毛は無い。托葉は糸状、長さ3~4mm。葉柄は長さ2~6㎝。葉身は円形または卵形、長さ5~10㎝×幅3~7.5㎝、基部は円形、縁は微細な円鋸歯があり、先は短い尖鋭形。花はほとんどがほぼ頂生、散形花序状に頂部に束生し、しばしば、腋生の小さな長さ2~7㎝のシュートの上につく。小花柄は長さ0.6~2.5cm、中間に関節があり、まばらな星状直軟毛がある。萼は長さ8~11㎜、まばらに星状直軟毛がある。萼片は5個、三角形。花冠は黄色、直径2~3.5㎝。花弁は5個、倒卵形、長さ約1.2㎝。花糸の筒部は長さ約1㎝、無毛。花糸は多数、細く、長さ約3㎜。花柱の枝は8~9本。分離果はほぼ球形。分果は8~9個、縦溝があり、先に2芒があり、萼から突き出し、芒は長さ3~6㎜、逆向きの剛毛がある。種子は卵形で、先には密に褐色の微軟毛がある。花期は冬~春。

参考

1) Flora of China
 Sida
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=130307
http://www.iplant.cn/foc/pdf/Sida.pdf
2) Flora of Norh America
 Sida
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=130307
3)PlantNET - FloraOnline
 Sida hackettiana W.Fitzg.
http://plantnet.rbgsyd.nsw.gov.au/cgi-bin/NSWfl.pl?page=nswfl&lvl=sp&name=Sida~hackettiana
4) Australian Tropical Rainforest Plants
 Index to currently accepted names
Sida acuta , Sida atherophora , Sida cordifolia , Sida hackettiana , Sida rhombifolia , Sida rohlenae subsp. rohlenae , Sida sp. Small Flower (B.Gray 5657) ,Sida spinosa
http://www.anbg.gov.au/cpbr/cd-keys/RFK7/key/RFK7/Media/Html/entities/index.htm#S
5) Plants of the World Online | Kew Science
 Sida
http://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:39403-1