基準変種 var. salicina はヨーロッパなどに分布し、茎に毛が少ない。ただし、変種や亜種に分けない見解もある。
地下茎で横に広がる。茎は細くて硬く、やや密に毛が生え、葉が密につき、間隔は1~2.5㎝、直立し、上部で枝分かれする。根生葉は長さ2~6㎝、幅5~15(30)㎜の被針形、花期には無い。茎葉は互生し、無柄、長さ(3)5~8㎝、幅1~2㎝の広楕円形~披針形、先は尖り、基部は茎を抱く。葉は洋紙質、やや硬く、縁には小歯牙がある。葉裏は葉脈がはっきり隆起し、無毛~有毛。頭花は枝先に1個ずつ上向きにつき、直径3.5~4㎝。総苞より下部に葉状の苞が多数、取り囲んでつく。総苞は直径10~15(20)㎜の半球形。総苞片は4~5列、ほぼ同長。外総苞片は長さ
5~7㎜、幅1.5~2.5㎜、披針形~へら状楕円形、先が鋭頭~鈍頭。内総苞片は紫褐色を帯びる。周辺花(舌状花)は35~70個。小舌は長さ10~15㎜。痩果は長さ1.5~2㎜、無毛、褐色~暗褐色。冠毛は長さ7~8㎜、褐色を帯びる。2n=16。
オグルマは湿った草地に生え、葉の質が薄く、総苞片が細く、先が尖る。小舌が長さ16~19㎜と長い。痩果が長さ約1㎜、有毛。冠毛は長さ約5㎜。
オグルマとホソバオグルマの自然交雑種と考えられている
サクラオグルマは、葉の幅がやや狭く、基部はわずかに茎を抱く程度。総苞片が細く、先が尖る。