自生地は限られるが、公園や街路樹にもよく植えられ、自生との区別が難しくなっている。和名はポルトガルの木という意味といわれている。学名はElaeocarpus
sylvestris の変種とする見解もある。
幹は灰褐色、小さな皮目があり、成木の樹皮は薄く細かく裂ける。葉は互生し、枝先にやや集まってつく。葉身は長さ5~12㎝の倒披針形、やや革質、鋸歯縁。葉裏の主脈が赤くなることがあり、腺点は無く、脈腋に膜状の付属物がある。葉柄は長さ5~10㎜。1年中葉が少しずつ紅葉するのが特徴。両性、長さ約7㎝の総状花序に花は15~20個つく。花は直径約1㎝、帯黄白色。花弁は5個、先が糸状に裂ける。子房の基部に橙色の腺体がある。果実は
オリーブに似た長さ約3㎝の楕円形の核果、藍黒色に熟す。核は長さ約1.5㎝の惰円形、淡褐色。
Elaeocarpus sylvestris は中国、ベトナムに分布し、中国名は山杜英 shan du ying 。