ヒメコウホネ 姫河骨

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Flora of Mikawa

スイレン科 Nymphaeaceae コウホネ属

学 名 Nuphar subintegerrima (Casp.) Makino
ヒメコウホネの花
ヒメコウホネの蕾
ヒメコウホネの葉
ヒメコウホネ
花 期 6~9月
高 さ 水面に出る
生活型 多年草
生育場所 池沼、溜池、河川
分 布 在来種(日本固有種)  本州(愛知県、岐阜県、三重県)
撮 影 豊橋市 14.6.21
根茎は太く、白色、水底の地中を這い、横へ 広がる。葉は束生し、長い直径7~8㎜程度の円筒状の葉柄がある。水中葉(沈水葉)は質が薄く、縁が波打つ。水上葉(浮葉)は水面に浮かび、水面が低下すると、水面から出て抽水葉となり、質がやや厚く、全縁、無毛、表面に光沢があり、基部は深く切れ込む。浮葉と抽水葉の葉身は長さ4~17㎝×幅4~15㎝の円形~広卵形、花柄は長く、水面から上に出て、花を1個上向きにつける。花は黄色、直径2.5~4㎝。花弁状に見える萼片は普通5個。花弁は小さく、多数。柱頭の先端は鈍頭、柱頭盤から突き出さない。果実は長さ約3㎝。種子は長さ5.5~6.5mm。花期は5~9月。
 サイコクヒメコウホネはヒメコウホネに含められていたが、多少とも稔性がみられ、広く分布するため、独立種とされた。ヒメコウホネ、コウホネ、オグラコウホネの3種が関連した複雑な交雑によって起源したと推定されている。葉が広卵形~狭卵形、長さ10~30㎝×幅7~20㎝とヒメコウホネより大きい。
 コウホネ Nuphar japonicum は水中葉が膜質で細長く、水上葉は光沢があり、長さ20~30㎝の長卵形、水面から出る(抽水形)。花は直径約5㎝のわん形。花弁状に見えるのが萼片で、5個。花弁はへら状で小さく、多数が1列に並ぶ。雄しべ、多数、花糸の幅が広い。雌しべの先は広がり、柱頭盤を形成し、柱頭は放射状に並ぶ。