トゲウメノキゴケ 刺梅の樹木毛

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Flora of Mikawa

ウメノキゴケ Parmeliaceae ヒメウメノキゴケ属

中国名 刺類黃髓梅衣梅衣 ci lei huang sui mei yi
英 名 parmelinopsis
学 名 Parmelinopsis minarum (Vain.) Elix et Hale.
Parmelina minarum (Vain.) Skorepa.
トゲウメノキゴケ背面、裂片
トゲウメノキゴケ腹面
トゲウメノキゴケ背面の裂芽
トゲウメノキゴケ
分 類 子嚢地衣類(Ascolichens)
生育形 葉状
大きさ 直径 2~5㎝
生育場所 平地や山地の樹幹、岩上
分 布 在来種  本州、中国、ヨーロッパ、アフリカ、南北アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドなど温帯に広く分布
撮 影 新城市   14.4.14
地衣体は葉状、背面が灰白色~灰緑色、平坦~凸面、光沢があり、平滑。葉状体は直径2~5(7)㎝、裂片は接触し、幅1~3㎜、粉芽やパスチュールはなく、密に裂芽がある。裂芽は長さ0.5㎜以下の円柱状、しばしば分枝する。髄層は白色。腹面は黒色、縁は狭く褐色、偽根は黒色、短く、葉縁近くまである。偽根に似たシリアがある。稀にしか子器はつかない。子器は幅1~4㎜、無柄。子器盤は凹面、果托は裂芽状。胞子は長さ12~17µm、幅8~10µm。粉子器は稀。粉子は長さ3~4µm、幅約0.5µmの円柱形。 スポットテスト 皮層:C-, K+黄色, KC-, P- 髄層: K- , C+赤色, P- 。二次代謝物質はアトラノリン、クロロアトラノリン、ジロフォール酸を含む。
 トゲウメノキゴケモドキ Parmelinopsis horrescens はトゲウメノキゴケより小形、直径3㎝以下、裂片幅1.5㎜以下。長い乱れたシリアを多数つける。裂芽は地衣体中央部につき、円筒状。髄層:C-。
 ウメノキゴケは地衣体が大きくなり、裂片が幅5~20㎜、裂片の先が円い。シリアがない。背面の中央部だけに裂芽がある。腹面の褐色部が広く、偽根が少ない。 スポットテストは同じ。 
 ワリキウメノキゴケ 葉縁の湾入部にシリアがある。裂芽もあり、ウメノキゴケによく似ているが、髄層がC-。