樹皮に固着する黄色の顆粒状地衣。まき散らした顆粒状で、樹皮に広がる。表面は鮮黄色、橙色や緑色を帯びることもある。直径12～30(40)µmの細かい粉芽からなる。髄層は厚い葉状体のようにははっきりせず、不明瞭、黄色。子器は普通つかない。メキシコの種では直径0.5㎜以下、子器盤は淡橙色といわれている。スポットテスト　K-又はK+橙色～ときに暗くなる, C-, KC-, P-又はP+橙色; UV+橙色又はUV-。カリシン、ピナストリン酸を含む。
　ニセコガネゴケ（コガネワタゴケ）Chrysothrix flavovirens は本州の温暖帯の樹皮に着生する。黄色を帯びた緑色の顆粒状。スポットテストは同じ。リゾカルプ酸を含む。
　モエギトリハダゴケ Pertusaria flavicans Lamy は墓石や石垣上に普通に見られる。地衣体は緑色を帯びた黄色～灰黄色～淡イオウ色の粉状。ソラリアが散生する。K-, C+橙色, KC+橙色, P-, UV+橙色。.チオファニン酸、スチクチン酸、ノルスチクチン酸を含む。
　ロウソクゴケモドキCandelariella vitellina は微細な幅0.5㎜以下の燐片状。朽木、岩上に着生する。地衣体は鮮黄色～黄緑色。子器は橙黄色、小さいものは表面が平坦で縁が厚く、成長すると凸面で縁が薄い。C- , K+ 赤色, KC-。
　ロウソクゴケは葉状地衣、背面は黄色～黄緑色。腹面は白色～淡褐色、白色透明な偽根がある。