ヒメワラビ  姫蕨

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Flora of Mikawa

ヒメシダ科 Thelypteridaceae ヒメシダ属

中国名 针毛蕨 zhen mao jue (トウヒメワラビ)
学 名 Thelypteris torresiana (Gaudich.) Alston var. calvata (Baker)) K.Iwats.
Macrothelypteris torresiana (Gaudich.) Ching var. calvata (Baker) Holttum
Macrothelypteris oligophlebia (Bak.) Ching
ヒメワラビ小羽片の毛
ヒメワラビの小羽片裏
ヒワラビの包膜
ヒワラビの腺毛
ヒメワラビ
ヒメワラビ羽片
高 さ 60~150㎝
生活型 夏緑性
生育場所 林縁、原野
分 布 在来種  本州(宮城県以南)、四国、九州、朝鮮、中国、台湾
撮 影 三ヶ根山   11.8.7
アラゲヒメワラビの変種とする見解が普通である。トウヒメワラビとヒメワラビを同一とする見解もあり、Flora of china では学 名をThelypteris oligophlebia としている。しかし、ヒメワラビは両面に毛があり、区別される。
 根茎はごく短く叢生する。葉柄は長さ30~70㎝、わら色、基部の鱗片は大きく、披針形、茶褐色、辺毛がある。葉身は黄緑色、草質、長さ30~90㎝、幅30~60㎝の三角状卵形、3回羽状深裂~複葉。羽片は柄があり、中軸に対し、斜上する。小羽片は披針形、柄がなく、基部が広い楔形、裂片の基部が流れて狭い翼となる。葉脈は裂片の縁に届かない。葉の両面に単細胞~多細胞の白毛がまばらにあり、葉裏や軸には短い腺毛もある。ソーラスは葉の裂片と小羽軸との中間につき、包膜は小さい円腎形、辺縁にわずかに毛がある。2n=62(2倍体), 124(4倍体)
 アラゲヒメワラビ var. torresiana は本州(伊豆諸島)、四国(南部)、九州(西南部)、沖縄、中国、台湾、インド、ブータン、ネパール、ベトナム、タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、マダガスカル、南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランド、太平洋諸島に分 布する。葉身も大きく、葉裏の毛は多細胞であり、毛の長さはヒメワラビよりも長い。中国名は普通针毛蕨 (pu tong zhen mao jue) 2n=124(4倍体),186(6倍体)
 トウヒメワラビ Macrothelypteris oligophlebia var. oligophlebia は羽片の両面に毛がない。その変種 var. elegans は羽片の腹面に単細胞の毛がある。
 ミドリヒメワラビ Thelypteris viridifrons は葉が鮮緑色で、小羽片の基部が切形で、短い柄がある。2n=122