ネジクチゴ 捻口蘚

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Flora of Mikawa

センボンゴケ科 Pottiaceae ネジクチゴケ属

中国名 扭口藓 niu-kou xian
英 名] barbula moss
学 名 Barbula unguiculata Hedw.
ネジクチゴケ葉
ネジクチゴケの蒴
ネジクチゴケの蒴歯
ネジクチゴケの蒴歯のパピラ
ネジクチゴケの葉先
ネジクチゴケの葉基部
ネジクチゴケの茎断面
ネジクチゴケ
ネジクチゴケ葉
ネジクチゴケ中肋の表皮細胞
ネジクチゴケ葉上部の細胞
ネジクチゴケ葉下部の細胞
ネジクチゴケ胞子
分 類 蘚類
高 さ 1~2(4)㎝
生育場所 低地から山地の土上
分 布 在来種  全国、中国、ロシア、インド、北アフリカ、南北アメリカ、オーストラリア
撮 影 幸田町   14.2.5
低地の民家付近や植え込みの中など都市部でも普通に見られる。
 植物体は小形~大形、不透明な黄緑色、鮮やか。茎は中心束があり、直立し、高さ1~2(4)㎝、分枝はほとんどない。葉は乾くと捻じれ、長さ1~2.5㎜の狭舌形~広卵形、微凸頭、全縁、基部で狭く反曲する。葉の上部~中部の葉身細胞は8-12 µm wide、方形、c字形パピラがあって輪郭がやや不明瞭、下部の葉身細胞は大きく、楕円形、平滑、ほぼ透明。中肋は弱い竜骨状となり、葉先からやや突出する。中肋の背面の表皮細胞は線状惰円形、1列に並んだパピラがある。雌雄異株。雌苞葉は卵状披針形、鋭尖。蒴柄は長さ10~15(25)㎜、上部は黄褐色、下部は赤褐色。蒴は直立し、円筒形、気孔が多数ある。蒴帽は僧帽形。蓋は長い嘴がある。口環はない。蒴歯は32本あり、強く捻じれる。胞子は直径8~11µm。無性芽はつかない。n=13
 トウヨウネジクチゴケはやや小さく、葉が長さ約0.8㎜以下。蒴歯があまり捻じれず、捻じれても弱い。また、中肋表面の1列に並んだパピラがなく、細胞のつなぎ目に大きなパピラがあり、黒褐色の楕円の無性芽をつける。
 エゾネジクチゴケは中肋が葉先のかなり下で終り、背面の表皮細胞に一列のパピラがあるがやや不明瞭、腹面の細胞は方形、密にパピラがある。雌苞葉は広舌形、鈍頭。蒴柄は淡黄褐色。