ワタゲツルハナグルマ  綿毛蔓花車
[別名] アークトセカ
[英名] creeping capeweed, prostrate cape weed , creeping bear's-ear
[学名] Arctotheca prostrata (Salisb.) Britten
キク科 Asteraceae   ワタゲハナグルマ属
三河の植物観察
ワタゲツルハナグルマ花
ワタゲツルハナグルマ総苞
ワタゲツルハナグルマ総苞片
ワタゲツルハナグルマ葉
ワタゲツルハナグルマ枝
ワタゲツルハナグルマ
ワタゲツルハナグルマ2
ワタゲツルハナグルマの葉裏
 ワタゲハナムグラと混同されていたことがある。特徴は多年草、筒状花が黄色、総苞片の先が小さく尖り、種子ができない。ワタゲハナムグラは1年草、筒状花が黒色~暗色。
 遠くから見るとタンポポに似ているが、全体に毛が多い。多年草、匍匐茎により這って地表に広がり、節から根を出し、ロゼットを形成する。葉は厚く、タンポポのように深く切れ込む。根生葉は長さ5~20㎝、幅2~5㎝、頭大羽状全裂(yrate-pinnatisect)、裂片は2~7対、縁は浅い歯状、上面は短毛~無毛になり、下面には白色の綿毛が密生する。頭花は直径4~7㎝。総苞は半球形、直径約15㎜。総苞片は広披針形、3~6列、長さ5~10㎜、(3)4~5(6)列につく。基部側では狭く、端側(上側)では広くなり、先が芒状に尖り、先端に毛房があることがある。小花(舌状花)は(13)16~25個つく。小舌は長さ12~20㎜、幅(2)3~5.5㎜、上面が黄色、下面は緑色又は帯褐色。花序柄には褐色の毛がある。中心小花は黄色。痩果は長さ約2㎜、無毛又はやや毛があり、普通、5うねがあり、うねの間にしわがある。日本のものは普通、不稔で果実ができない。冠毛は鱗片状、6~10個又は無い(オーストラリアのものは無い)。花期は主に春。2n=18。
 ワタゲハナムグラ Arctotheca calendula 種子で広がり、オーストラリア、アメリカ、ヨーロッパなどに帰化し害草となっている。1年草、這い又は平伏し、高さ25(30)㎝以下。葉は葉柄があり、ほとんど根出葉、外形は倒披針形、長さ5~25㎝、幅2~6㎝、頭大羽状全裂、裂片は2~7対、縁は歯状、上面は疎に毛があり(短毛~無毛)になり、下面は白色の綿毛(羊毛状の毛)がある。頭花は直径3~6(約5)㎝、淡黄色、中心花の周りは濃色の黄色になり、ディスクは黒又は黄色(葯の色は黒色に近く暗色に見える)。総苞(頭花)は半球形、直径約15㎜、総苞片は広披針形、長さ5~10㎜、4又は5列につき、先に縁毛があり、反曲する。総苞内片は先が円く、縁が黒い。周辺小花(舌状花)は(6~13)15~20個つく。小舌は長さ12~26㎜、上面は黄色、下面は緑色又は紫色を帯びる。中心小花は両性、暗紫色(黒色)。痩果(菊果)は長さ2~2.5㎜、ピンク褐色の羊毛状の毛で覆われる。冠毛は長さ6~8㎜の披針形の鱗片。2n=18。花期は9~11月(オーストラリア)。
[花期] 4~9月
[草丈] 20~40㎝
[生活型] 多年草
[生育場所] 道端、荒地
[分布] 帰化種 南アフリカ原産
[撮影] 幡豆町西幡豆  09.7.15

 ワタゲハナグルマ(アークトセカ)属

  Family: Asteraceae - genus Arctotheca
 1年草又は多年草。白色の綿毛があり、ときに腺毛ももつ。葉は基部の根出葉、茎葉の両方かいずれかがあり、互生、全縁~羽状全裂。頭花は放射状、腋生、単生、花序柄がある。総苞片は3~5列に覆瓦状につき、草質、縁が薄膜状。花托は平坦、無毛、穴がある。周辺小花は不稔、1列、小舌がある。中心小花は両性、稔性、筒形。花冠は鐘形、5深裂する。葯は基部が矢じり形、先に卵形の付属体がつく。花柱は非常に短くて鈍い枝をもち、無毛。痩果は倒卵形、背表面に主にうねがあり、綿毛が密生するか又は無毛。冠毛は1列、薄膜状の鱗片又は欠く。
 世界に5種あり、南アフリカに分布し、オーストラリアに3種が帰化している。

 ワタゲハナグルマ(アークトセカ)の種

 1  Arctotheca calendula (L.) Levyns  ワタゲハナグルマ
 南アフリカ原産。英名はAfrican marigold , Cape-dandelion , Creeping Bear's-ear , plain treasure-flower 。種子で広がり、オーストラリア、アメリカ、ヨーロッパなどに帰化し害草となっている。
 1年草、這い又は平伏し、高さ25(30)㎝以下。葉は葉柄があり、ほとんど根出葉、外形は倒披針形、長さ5~25㎝、幅2~6㎝、頭大羽状全裂、裂片は2~7対、縁は歯状、上面は疎に毛があり(短毛~無毛)になり、下面は白色の綿毛(羊毛状の毛)がある。頭花は直径3~6(約5)㎝、淡黄色、中心花の周りは濃色の黄色になり、ディスクは黒又は黄色(葯の色は黒色に近く暗色に見える)。総苞(頭花)は半球形、直径約15㎜、総苞片は広披針形、長さ5~10㎜、4又は5列につき、先に縁毛があり、反曲する。総苞内片は先が円く、縁が黒い。周辺小花(舌状花)は(6~13)15~20個つく。小舌は長さ12~26㎜、上面は黄色、下面は緑色又は紫色を帯びる。中心小花は両性、暗紫色(黒色)。痩果(菊果)は長さ2~2.5㎜、ピンク褐色の羊毛状の毛で覆われる。冠毛は長さ6~8㎜の披針形の鱗片。2n=18。花期は9~11月(オーストラリア)。

 2  Arctotheca prostrata (Salisb.) Britten  ワタゲツルハナグルマ
 南アフリカ原産。creeping capeweed, prostrate cape weed , creeping bear's-ear
 多年草、匍匐茎により這って地表に広がり、節から根を出し、ロゼットを形成する。葉は厚く、タンポポのように深く切れ込む。根生葉は長さ5~20㎝、幅2~5㎝、頭大羽状全裂(yrate-pinnatisect)、裂片は2~7対、縁は浅い歯状、上面は短毛~無毛になり、下面には白色の綿毛が密生する。頭花は直径4~7㎝。総苞は半球形、直径約15㎜。総苞片は広披針形、3~6列、長さ5~10㎜、(3)4~5(6)列につく。基部側では狭く、端側(上側)では広くなり、先が芒状に尖り、先端に毛房があることがある。小花(舌状花)は(13)16~25個つく。小舌は長さ12~20㎜、幅(2)3~5.5㎜、上面が黄色、下面は緑色又は帯褐色。花序柄には褐色の毛がある。中心小花は黄色。痩果は長さ約2㎜、無毛又はやや毛があり、普通、5うねがあり、うねの間にしわがある。日本のものは普通、不稔で果実ができない。冠毛は鱗片状、6~10個又は無い(オーストラリアのものは無い)。花期は主に春。2n=18。(JepsonEflora , Flora of Victoria)

 3  Arctotheca populifolia (P.J.Bergius) Norl.
 南アフリカ原産。英名はCoast Capeweed , beach pumpkin 。オーストラリアで野生化。
 多年草。這い又は斜上し根茎があり、高さ30㎝以下。歯は長い葉柄があり、ほとんど茎葉、広卵形~菱形~三角形、ほとんんどは、長さ2~6㎝、幅1.5~5㎝、全縁~歯状、又は基部に小さな浅い裂片がある。葉の表面は灰色~白色の綿毛があり、下面は密に綿毛がある。総苞は半球形、直径15~20㎜。総苞片は広披針形、長さ5~12㎜、3又は4列につく。小舌は長さ5~12㎜、黄色。中心小花黄色。痩果は長さ3~5㎜、白色の羊毛状の毛で覆われる。冠毛は長さ6~8㎜、鈍形の鱗片。花木はほぼ通年。

 4  Arctotheca forbesiana (DC.) K.Lewin
 南アフリカ原産。危急種(vulnerable)
 5  Arctotheca marginata Beyers
 南アフリカ原産。危急種(vulnerable)

 参考

1) Arctotheca - Flora of Victoria
  Arctotheca
 https://vicflora.rbg.vic.gov.au/flora/taxon/ce7bc54b-49df-456b-9846-267b78db3caa/
2) Flora of Victoria
 Arctotheca calendula
 https://vicflora.rbg.vic.gov.au/flora/taxon/2e2f45c1-5adb-4eec-8e1d-dd20c60200ac
3) Flora of Victoria
  Arctotheca prostrata
 https://vicflora.rbg.vic.gov.au/flora/taxon/e9ea6d5b-6f63-4973-a6d5-b15f15a44925
4) Flora of Victoria
  Arctotheca populifolia
  https://vicflora.rbg.vic.gov.au/flora/taxon/e5dcc9f7-97af-4370-906f-06dc77a087ed
5) Arctotheca populifolia | Plantz Africa
  Arctotheca populifolia
 http://pza.sanbi.org/arctotheca-populifolia
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