ウメ(園芸品種)  梅
[英名] Chinese plum, Japanese apricot
[中国名]

梅 mei

[学名] Armeniaca mume (Siebold et Zucc.) de Vriese
Armeniaca mume Siebold et Zucc var. mume
Prunus mume Sieb. et Zucc.
バラ科 Rosaceae  アンズ属
三河の植物観察
ウメ塒出錦
ウメ南高
ウメ鴬宿
ウメ寒紅梅
ウメ竜峡小梅
ウメ大盃
ウメ淋州
 梅(うめ)は栽培起源がわからないほど、古くから親しまれてきた花木である。日本では弥生時代前期頃から栽培されていたのではないかと推定されている。奈良時代以降、栽培が盛んになり、薬用、食用、花の観賞用に日本各地で栽培されてきた。果実が梅干しとして利用されるのが最も多い。梅の品種は果実を収穫するための実梅(みうめ)と、花を観賞するための花梅(はなうめ)に大別される。新品種は江戸時代以降に多くなり、現在では400種程度の園芸品種があるといわれている。
 開花が早く、2月から花が見られる品種の冬至(とうじ)、寒紅梅(かんこうばい)、大盃(おおさかずき)などがよく植えられている。枝垂梅(しだれうめ)もよく庭に植えられている。日本で最も多く栽培されている実梅の品種が梅干し用の南高梅である。花がピンク色の実梅には鴬宿(おうしゅく)、林州(りんしゅう)などがある。
 ウメはアンズ(アプリコット)、スモモと同亜属であり、これらとの交雑品種も多い。豊後(ぶんご)は野梅とアンズとの自然交雑種とされ、古くからあり、豊後系の果実の大きい品種も多い。
[花期] 2~3月
[樹高] 5~6m
[生活型] 落葉小高木~高木
[生育場所] 果樹園、公園、庭
[分布] 在来種説 日本、朝鮮原産
帰化種説 中国中部原産
[撮影] 豊川市  17.2.16

<ウメの分類>

 ウメの分類は属を広義のスモモ属(広義のサクラ属)とする説と狭義にアンズとウメを含むアンズ属 Armeniaca とする説がある。GRINやThe pant Listではスモモ属Prunus mumeとし、YlistやFlora of Cninaではアンズ属Armeniaca mumeを採用している。スモモ属 Prunusとした場合は広義なのか狭義なのかわかりにくい。
広義のスモモ属 Prunus=広義のサクラ属 Cerasus :狭義の場合は亜属を属とする。
モモ亜属 Subgenus Amygdalus 、スモモ亜属 Subgenus Prunus (ウメ亜属 Subg. ArmeniacaウメPrunus mume、アンズPrunus vulgarisを含める説もある )、ウメ亜属 Subg. Armeniaca 、サクラ亜属 Subgenus Cerasus 、ニワウメ亜属 Subgenus Lithocerasus 、ウワミズザクラ亜属 Subgenus Padus 、バクチノキ亜属 Subgenus Laurocerasus
 最近の研究ではウメ、スモモ、アンズはお互いに交雑することはあるが、明確に種として分化しているといわれている。(筑波大学 林恭平博士の研究)

【アンズ属 Armeniaca】 スモモ属Prunusとする場合は亜属にあたる
高木まれに低木、落葉。枝は刺がなくまれに刺がある。冬芽は腋生、単生、頂部に冬芽はできない。托葉は無。葉は単葉、互生、若いときに巻き込む。葉柄に普通、2個の蜜腺がある。葉縁は単鋸歯又は重鋸歯。花序は明瞭な腋生、花が1~3個つく。花は両性、正常、単性又は3個束生、葉の展開前に又はまれに葉と一緒に開花する。花柄はほとんど無いか非常に短く、まれに長いものもある。花床筒は果時には早落する。萼片は5個、覆瓦状。花弁5個、花床筒の口部につき、覆瓦状。雄しべは15~ 45個、子房周位。花糸は離生、糸状。心皮は1(又は2)個。子房は上位、有毛、1室。胚珠は2個、並列、下垂。花糸は頂生、長い。果実は核果、側面が圧縮、有毛まれに無毛、縦に明瞭な溝がある。中果皮は多肉質又は肉質、熟しても割れず、まれに乾き、熟すと割れる。内果皮は堅く、2バルブ、両側から圧縮され、表面は平滑、凸凹、網状、まれに小穴があり、中果皮から離れ又はつく。種子は苦い又は甘い。アジア東部~南西に約11種分布する。
  アンズArmeniaca vulgaris Lam.= Prunus armeniaca L. var. ansu Maxim.
  スモモ Prunus salicina Lindl.
【アンズ(ウメ含む)の生産量】
 世界のアンズ(ウメ含む)年間生産量(2013年)は1位がトルコ、は約81万トン、2位イラン約45万トン、3位ウズベキスタン43万トン。日本は10位で約12万トン(うちアンズは約0.2)。

【三河地方及び愛知県内の主な梅園】

 三河地域
  平芝公園 豊田市平芝町5丁目 37品種約530本
  岡崎市南公園 葵梅林 愛知県岡崎市若松町萱林1-1 19品種約200本
  赤塚山公園梅園 豊川市市田町東堤上1-30 25品種約280本 品種名の表示有
    青軸(あおじく)、大盃(おおさかずき)、鶯宿(おうしゅく)、鹿児島紅梅、春日野(かすがの)、
    寒紅梅(かんこうばい)、貴山白(きざんぱく)、玉英(ぎょくえい)、甲州小梅、小梅、信濃(しなの)、
    白枝垂、白加賀(しろかが)、梅郷(ばいごう)、紅枝垂、豊後(ぶんご)、思いのまま、冬至、
    塒出錦(とやでにしき、名札は塒出の鷹)、南高(なんこう)、未開紅(みかいこう)、
    道知辺(みちしるべ)、竜峡(りゅうきょう)、淋子梅(りんしばい)、林州(りんしゅう)、
  梅の里川売(かおれ)地区 新城市海老 11戸の農家が7品種約1500本を栽培
  向山緑地内梅林園 豊橋市向山町字南中畑50 29品種約400本

 近隣地域
  はままつフラワーパーク 浜松市西区舘山寺町195 110品種約300本
  佐布里緑と花のふれあい公園 佐布里池梅林 知多市佐布里台3丁目101  25品種約4900本
  県営大高緑地 名古屋市緑区大高町高山1−1  10品種以下 約400本

 例年のおおよそ開花日(品種により異なる)
  1月中旬:沖縄地方
  1月末:九州地方~四国地方、東海地方、関東地方の太平洋側
  2月末:中国地方~近畿地方、北陸地方、関東地方北部、東北地方南部、太平洋側
  3月:北陸地方
  4月:東北地方
  4月下旬~5月:北海道地方

 品種による開花の時期(場所により異なる。)
  極早咲き 1月中旬~2月中旬(八重寒紅、冬至、紅冬至)
  早咲    2月中旬~2月下旬 (竜峡小梅、青玉、寒紅梅)
  中間    2月下旬~3月上旬 (南高、十郎、稲積、紅梅、小粒南高、甲州最小)
  遅咲    3月上旬~3月中旬(梅郷、鶯宿、春日野、小梅、藤五郎、玉梅)
  極遅咲   3月中旬~3月下旬(豊後、白加賀、古城)

【日本の梅の歴史】

 梅は弥生時代前期の数か所の古墳から遺物が発掘され、それ以前の遺跡からは発見されないため、中国から弥生時代に渡来したと推定されている。渡来経路は朝鮮経由と直接中国からの渡来と両方があったのではないかと考えられている。ただし、台湾、大分県、宮城県の一部の山間にはっきりしないが野性のものではないかといわれるものがみられ、これを自生とする説もある。日本では梅は中国からの渡来説が通説であるが、Flora of Chinaでは日本、朝鮮、台湾のものをArmeniaca mume var. mume とし、中国には栽培種しかないとしている。var. mumeの他に中国産の野生変種が3種ある。
 梅の記載がある日本の最も古い文献は奈良時代(西暦751年)の最古の日本漢詩集「懐風藻」である。「万葉集」にも多数の白花の梅の歌が詠まれ、この時代に白色の花梅が伝来したと考えられている。奈良時代以降には、多くの文献に梅に関する記載があり、薬用、食用、花の観賞用に栽培が行われてきた。徳島県で栽培が多い鶯宿梅(おうしゅくばい) は南北朝時代には存在していたといわれている。福島県会津美里町(旧会津高田町)で古くから栽培されてきた高田梅は室町時代に旅の僧侶が「豊後梅」を植えたのが起源といわれている。また、小田原梅で有名な産地の小田原では戦国時代から梅干し用の梅の栽培が行われていたとされている。室町時代後期~南北朝時代の「明月記」(1180~1235年)には単紅梅、薄紅梅、八重薄紅梅とあり、鎌倉時代以降には梅盆が盛んになり始めたことが覗える。江戸時代になると園芸栽培が盛んとなり、梅もその中の1つであった。 日本最初の刊本になった園芸書といわれる水野元勝の「花壇綱目」(1681年)には梅の品種53種、伊藤三之丞(伊兵衛)の「花壇地錦抄」(1695)には梅48種が列記されている。松岡去達の「梅品 上巻・白梅類、下巻・紅梅類」 岩瀬文庫所蔵(1760年)には梅60余種の図と解説が載せられている。江戸後期になると、春田久啓(はるた ひさとお)が梅の精密な絵に解説を加えた「韻勝園梅譜(いんしょうえんばいふ)」(1812年)を製作し、梅は96品種に増えている。江戸では梅観賞用の梅園が名所となっている。地方では食用の梅の栽培が盛んになり、紀州の梅栽培が盛んになったのも江戸時代である。明治以降、梅の栽培は規模が拡大され、品種もさらに増えた。
【花壇綱目(1681年)】
 本邦最初の総合園芸書刊本だが、著者の経歴などは未詳。花壇に植える草花、春35・夏81・秋57・冬5・雑6種の計184種について、花の色・花形・花期・栽培法などを短く記し、牡丹41・芍薬32・菊79・椿66・梅53・桃8・桜40・ツツジ147品種の花銘を挙げる。アサガオの白花や、斑入(ふいり)植物のスジシャガの名が初出する。図は挿絵3点のみ。(国立国会図書館の説明文)。インターネットで閲覧できる。
 「梅(むめ)珍花異名の事」p52に53種の名前が列記されている。
 一重の白梅、一重の紅梅、八重の白梅、八重の紅梅、咲分の紅白、かすみ、大梅、小梅、黄梅、早咲紅梅、とうし梅、おうしゆく梅、したれ梅、南禅寺、ゑい山梅、花座輪、實座輪、南京梅、とらの尾、加賀紅梅、松浦梅、難波梅、難波白、難波紅、豊後梅(白の一重中輪なり)、越中梅、大筑紫、輪紫梅、やくし梅、花香実、からむめ、未開紅、匂ひ梅、楊貴妃、ぬき白などが見られる。草書体でわかりにくく、間違っているものがあるかもしれない。
【花壇地錦抄(1695)】38コマp64梅(むめ)のるい48種
 かうなん、源氏、白梅、紅梅、きんしうさん、櫯枋梅(すわうばい)、ゑびら梅、しだれ梅、ぶんご、むめばち、寒紅、未開紅、とこなり、寒梅、大梅、座論、八重白梅、鶯宿梅、飛梅(とびむめ)、難波、櫻桃(ゆすら)、せいしやう寺、なんきん梅、ゑちぜん紅梅、うす紅梅、きんし梅、かき紅梅、つくし紅梅、ほしくだり、かゞ紅梅、八重紅梅、からむめ、小梅、なんせん寺紅梅、浅黄、わか草、のきば、かうる紅梅、さぬき、さきわけ、さらさ、杢右衛門紅梅、りんし梅、天龍寺、とらの尾、緋梅(源氏のことか)、やうきひ、黄梅

【江戸中期の「梅品」(1760年)の掲載種】()内は和名
●白梅の部。
 早梅(ハヤザキ)、紅梅(ノムメ)、照水梅(花香実ハナガミ)、消梅(シナノムメ小ムメ)、緑萼梅・同八重、黄香梅(エイザンハク)、鶴頂梅(ブンゴムメ豊後梅)、官城梅(ハナガミ)、玉蝶梅、杏梅(モチムメ)、冬梅(フユムメ)、三品梅(スズナリ)、臥梅(ハヘムメ)、重葉梅(ミザロン実座論)、淡青梅(アサギムメ)、尋来梅(トメコムメ)、鶯舌梅(1名 山梅)、清見寺、銀梅、浅香山、冬咲八重、軒端梅(小川梅)、垂枝梅、嶋梅、西行梅、八梅、飛梅、六代梅、海棠梅 以上29種
●紅梅の部
 鴛鴦梅(ハナザロン)、鹿枝梅(摩耶紅梅)、六辨梅、紫梅(スハウコウバイ)、寒紅梅、八朔紅梅(カラクレナイ)、江南、出羽大輪、朱梅、碁盤梅、未開紅、箙梅、鈴紅梅、匂梅、匂紅梅、楊貴妃、奈良緋梅、櫻紅梅、冬至梅、花布梅、難波梅、東福寺、叡山紅梅、業幸(ミユキ)、縮緬紅梅、
●雑色類
 黄梅、黄金梅、常梅(1名 不断梅)、五色梅、二色梅、墨梅、以上31種

【梅の園芸品種】

 現在の梅の分類は1901年(明治34)に小川安村が著した「梅譜(ばいふ)」が基となっている。梅譜は国立国会図書館のデジタルコレクションで公開されている。豊後生(しょう)、難波生、摩紅生、紅梅生、緋梅生、杏生、寒紅生、紅筆生、唐梅生の9種に大別し、野梅生(一重)、野生梅(八重)、野生梅(八重絞り)、野生梅(青軸)に分けている。銘花48種と343品種名とが記載されている。この銘花の中には養老(ようろう)、鶯宿(おうしゅく)などの現在の実梅とされるものも入っている。梅の栽培方法、盆栽(梅盆)、梅の調理法も解説されている。
<銘花>
○野梅生(一重)
 茶青花、満月、芳流閣、青龍、塒出の鷹、雪月花、古今集、水仙梅、田子の浦、石清水、田子の突き、旭鶴、流芳、草紙洗、玉の臺(うてな)、太庚嶺、太白嶺、紅冬至、白縮緬、風流、梓弓、神無月、養老、冬至梅、酈懸(てっけん)、寶合、日月梅、米良、
○野生梅(八重)
 鶯宿梅、紋隱梅、箙の梅、長壽梅、大名梅、八重旭、大阪菊家、玉垣、明石潟、水心鏡、蓬莱梅、八重青龍、麝香梅、八重茶青
○野生梅(八重絞り)
 春錦、東更紗、無類絞り、春日野、都錦、輪違ひ、小雨錦
○野生梅(青軸)
 月影、夜光の玉、雪の曙、大輪緑萼、緑萼一重

【花梅(はなうめの分類)】実梅も含まめている。
(1)野梅(やばい)系 野生種に近いもの。 性質は強健、枝が細く、花や葉が小さい。芳香が強い。
 (1)-1 野梅性(やばい しょう) 枝が細く、刺状の小枝が多い。新しい枝には赤みがある。 葉も小型。 花は中輪で白色が多く、香りがよい。
  白色
   稲積(いなずみ)実梅、鶯の谷(うぐいすのたに)、宇治の里(うじのさと)、
   NK14(えぬけーじゅうよん)実梅、黄金梅(おうごんばい)、鶯宿(おうしゅく)、
   鶯宿枝垂(おうしゅくしだれ)、黄色(おうばい)、 翁(おきな)、織姫(おりひめ)実梅、
   改良内田(かいりょううちだ)実梅、加賀地蔵(かがじぞう)実梅、臥竜梅(がりょうばい)、
   貴山白(きざんぱく)、玉英(ぎょくえい)実梅、玉牡丹(ぎょくぼたん)、雲の曙(くものあけぼ)、
   月宮殿(げっきゅうでん)、月光梅(げっこうでん)、剣先(けんさき)実梅、
   甲州黄熟(こうしゅうおうじゅく)実梅、甲州小梅(こうしゅうこうめ)実梅、
   甲州最小(こうしゅうさいしょう)実梅、甲州深紅(こうしゅうしんこう)実梅、香篆(こうてん)、
   小梅(こうめ)実梅、黄金鶴(こがねづる)、古城の春(こじょうのはる)、古城(こじろ)実梅、
   残雪(ざんせつ)、地蔵(じぞう)実梅、日月(じつげつ)、信濃(しなの)実梅、
   紫宝梅=ミスなでしこ(しほうばい)実梅、麝香梅(じゃこううめ)、十郎(じゅうろう)実梅、
   白滝枝垂(しらたきしだれ)、白玉梅(しらたまうめ)実梅、白加賀(しろかが)実梅、
   新平太夫(しんへいだゆう)実梅、翠香(すいこう)実梅、水心鏡(すいしんきょう)、
   水仙梅(すいせんばい)、筋入冬至(すじいりとうじ)、青竜枝垂(せいりゅうしだれ)、
   雪月花(せつげつか)、雪山枝垂(せつざんしだれ)、田毎の月(たごとのつき)、
   田子の浦(たごのうら)、玉牡丹(たまぼたん)、玉牡丹枝垂(たまぼたんしぐれ)、
   長寿(ちょうじゅ)、酈懸(てっけん)、藤五郎(とうごろう)実梅、冬至(とうじ)極早、
   橙高(とうこう)実梅、常成り(とこなり)、長束(なつか)実梅、南高(なんこう)実梅、
   南高梅石川一号(なんこうばいいしかわいちごう)実梅、錦性野梅(にしきしょうやばい)、
   二重冬至(にじゅうとうじ)、梅郷(ばいごう)実梅、白王(はくおう)実梅、白鷹(はくたか)、
   八郎(はちろう)実梅、初雁(はつかり)、花座論(はなざろん)、
   パープル南高(ぱーぷるなんこう)実梅、春の粧(はるのよそおい)、一重茶青(ひとえちゃせい)、
   一重野梅(ひとえやばい)、紅映(べにさし)実梅、芳流閣(ほうりゅうかく)、満月(まんげつ)、
   満月枝垂(まんげつしだれ)、実成枝垂(みなりしだれ)、都錦(みやこにしき)、明星(みょうじょう)、
   無類絞り(むるいしぼり)、夫婦枝垂(めおとしだれ)、米良(めら)、八重茶青(やえちゃせい)、
   八重冬至(やえとうじ)、八重野梅(やえやばい)、薬師(やくし)実梅、竜峡(りゅうきょう)、
   竜峡小梅(りゅうきょうこうめ)実梅、流芳(りゅうほう)、矮性冬至(わいせいとうじ)
  紅色、ピンク色
   曙(あけぼの)、曙枝垂(あけぼのしだれ)、旭鶴(あさひづる)、淡路(あわじ)、
   淡路枝垂(あわじしだれ)、扇流し(おうぎながし)、鶯宿(おうしゅく)実梅、
   思いの儘(おもいのまま)=輪違い(りんちがい)、春日野(かすがの)、春日野錦(かすがにしき)、
   春日野紅枝垂(かすがべにしだれ)、通小町(かよいこまち)、寒衣(かんごろも)、楠玉(くすだま)、
   月世界(げっせかい)実梅、見驚(けんきょう)遅、見鷹玉垣(けんきょうたまがき)、
   甲州野梅(こうしゅうやばい)、紅冬至(こうとうじ)、黄門垂(こうもんだれ)、
   故郷の錦(こきょうのにしき)、古今集(こきんしゅう)、五色梅(ごしきばい)、
   国光(こっこう)、呉服枝垂(ごふくしだれ=くれはしだれ) 、酔心梅(すいしんきょう)、
   翠香(すいこう)実梅、筋入春日野(すじいりかすがの)、世界の図(せかいのず)、玉垣(たまがき)、
   玉垣枝垂(たまがきしだれ)、玉簾(たますだれ)、玉の台(たまのうてな)、
   司絞り(つかさしぼり)、司枝垂(つかさしだれ)、筑紫紅(つくしこう)、塒出錦(とやでにしき)、
   塒出の鷹(とやでのたか)、塒出の鷹枝垂(とやでのたかしだれ)、長谷川絞(はせがわしぼり)、
   品字梅(ひんじばい)、紅王(べにおう)小梅、紅加賀(べにかが)、舞扇(まいおうぎ)、
   道知辺(みちしるべ)、無類絞り(むるいしぼり)、八重旭(やえあさひ)、八重海棠(やえかいどう)、
   八重松島(やえやつしま)、八房(やつぶさ)、柳川枝垂(やながわしだれ)、
   柳川絞り(やながわしぼり)、養青(ようせい)実梅、養老(ようろう)実梅、養老枝垂(ようろうしだれ)、
   林州(りんしゅう)実梅、烈公梅(れっこうばい)
  緋色
   寒紅梅(かんこうばい)、八重寒紅(やえかんこう)極早、紅珊瑚(べにさんご)
 (1)-2 難波性(なにわしょう) 枝が細く、トゲ状の小枝が少ない。新しい枝には赤みがある。葉も小型、丸葉。 花は八重、比較的遅咲き(普通2~3月)、白色~淡紅色、香りがよい。
   旭牡丹(あさひぼたん)、浮牡丹(うきぼたん)、遠州糸枝垂(えんしゅうしだれ) 、
   春日紅(かすがべに)、玉拳(ぎょくけん)、古郷の錦(こきょうのにしき)、御所紅(ごしょべに)、
   白難波(しろなにわ)、筋入難波(すじいりなにわ)、花香実(実梅 はなかみ)、
   蓬莱(ほうらい)、難波紅(なにわこう)、難波枝垂(なにわしだれ)、鄙の都(ひなのみやこ)、
   藤牡丹(ふじぼたん)、蓬莱(ほうらい)、虎の尾(とらのお)、文殊(もんじゅ)
 (1)-3 紅筆性(べにふで しょう) 蕾の先が紅色を帯び、紅筆のようにみえる。花は白色~ピンク色。
                    枝が細く、葉も小型。 新枝は赤色を帯びる。
   古金欄(こきんらん)、内裏(だいり)、海棠(かいどう)、五彩梅(ごさいばい)
   古今欄(こきんらん)、書屋の蝶(しょおくのちょう)、西王母(せいおうぼ)、内裏(だいり)、
   鴇の羽重(ときのはがさね)、紅筆(べにふで)、八重海棠(やえかいどう)、
   八重紅筆(やえべにふで)
 (1)-4 青軸性(あおじく しょう) 新枝や萼が緑色。 枝がやや太い。葉は小型。
                     ツボミは緑白色、開花すると白色。
   青軸(あおじく)=玉梅(たまうめ)実梅、、青軸冬至(あおじくとうじ)、東錦(あずまにしき)、
   玉梅(ぎょくばい)実梅、雲の曙(くものあけぼの)、残雪枝垂(ざんせつしだれ)、
   白玉(しらたま)、酔月(すいげつ)、大輪緑蕚(たいりんりょくがく)、
   単瓣緑萼(たんべんりょくがく)、月影(つきかげ)、月影筋入(つきかげすじいり)、
   月の桂(つきのかつら)、一重緑萼(ひとえりょくがく)、八重山緑萼(やえやまりょくがく)、
   八重緑萼(やえりょくがく)、緑萼(りょくがく)、緑萼枝垂(りょくがくしだれ)

(2)紅梅(こうばい)系 野梅系からの変化で、幹や枝の内部(肉質部分)が赤いものをいう。枝の外側も赤色のものが多い。花は普通、、紅色~緋色。 葉は小型、盆栽などに人気がある。
  下記の3性に分けることがあるが、分けないで紅梅性とすることも多い。
 (2)-1 紅梅性(こうばいしょう) :花は中輪で明るい紅色。 まれに、白花をもある。
    枝は細く、新芽は紅色、枝の赤味は弱く、 新梢は日焼けしても黒褐色にはならず青みが残る。
   大盃(おおさかずき)、幾夜寝覚(いくよねざめ)、鴛鴦(えんおう)、寒紅梅(かんこうばい)、
   錦光(きんこう)、黒雲(くろくも)、五節の舞(ごせちのまい)、佐橋紅(さばしこう)、
   東雲(しののめ)、新平家(しんへいけ)、千鳥枝垂れ(ちどりしだれ)、
   千代鶴枝垂(ちよつるしだれ)、夏衣(なつごろも)、雛雲(ひなくも)、緋の司(ひのつかさ)、
   緋の司枝垂(ひのつかさしだれ)、森の関(もりのせき)、雪灯篭(ゆきどうろう)、
   雪の曙(ゆきのあけぼの)、蓮久(れんきゅう)
 (2)-2 緋梅性(ひばいしょう) :花が紅梅性に比べて濃く、緋色(濃赤色)。
                    枝が赤色で、新梢は日焼けすると黒褐色になる。
   栄冠(えいかん)、鹿児島紅(かごしまこう)、鹿児島紅筋入(かごしまべにすじいり)、
   玉光(ぎょくこう)、玉光枝垂(ぎょくこうしだれ)、黒竜(こくりゅう)、黒光(こっこう)、
   小輪緋梅(しょうりんひばい)、蘇芳梅(すおうばい)、鈴鹿の関(すずかのせき)、
   関守(せきもり)、大輪緋梅(たいりんひばい)、緋梅(ひばい)、姫千鳥(ひめちどり)、
   紅麒麟(べにきりん)、紅枝垂(べにしだれ)、紅千鳥(べにちどり)、紅鶴(べにづる)、
   八重関守(やえせきもり)
 (2)-3 唐梅性(とうばいしょう) :花が開花初期は淡ピンク色~赤色、終期に白色になる。
                     花柄が長く、花が下向きにつく。
   唐梅(からうめ、とうばい)、唐梅枝垂(とうばいしだれ)、八重唐梅(やえとうばい)

(3)豊後(ぶんご)系 :豊後(ぶんご)は野梅とアンズとの自然雑種とされている。 枝は太い。葉は大型、丸葉で有毛のものが多い。 花は普通、アンズに似て大きく、淡ピンク色。 秋には新枝が紫紅色になる。 耐寒性が強く、寒冷地に適している。
 (3)-1 豊後性(ぶんごしょう):杏に梅を掛け合わせた品種。 花は大輪、普通、ピンク色、白色。 遅咲き。 枝はやや太く、有毛。丸葉。香りは弱い。
    一の谷(いちのたに)、伊那豊後(いなぶんご)、入日の海(いりひのうみ) 、
   薄色縮緬(うすいろちりめん)、叡山白(えいざんはく)、大湊(おおみなと)、
   乙女の袖(おとめのそで)、開運(かいうん)、薫る大和(かおるやまと)、雲井(くもい)、
   黒田(くろだ)、江南所無(こうなんしょむ)、駒止(こまどめ)、桜鏡(さくらかがみ)、
   里見紅(さとみこう)、白獅子(しらじし)、白牡丹(しろぼたん)、西洋梅(せいようばい)実梅、
   滄溟の月(そうめいのつき)、太平(たいへい)実梅、泰平(たいへい)、高砂(たかさご)、
   高砂枝垂(たかさごしだれ)、高田梅(たかだうめ)実梅、谷の雪(たにのゆき)、
   蝶の羽重(ちょうのはがさね)、藤牡丹(ふじぼたん)、藤牡丹枝垂(ふじぼたんしだれ)、
   冬の谷(ふゆのたに)、豊後(ぶんご)実梅、豊後紅梅(ぶんごこうばい)、
   紅縮緬(べにちりめん)、巻立山(まきたてやま)、真鶴(まなづる)、真鶴枝垂(まなづるしだれ)、
   未開紅(みかいこう)、御簾の内(みすのうち)、武蔵野(むさしの)、桃園(ももぞの)、
   八重揚羽(やえあげは)、大和牡丹(やまとぼたん)、楊貴妃(ようきひ)、
 (3)-2 杏性(あんずしょう) :杏子と梅との中間品種。 豊後性より枝が細く、葉が小型、表面は無味う。 花は普通、淡ピンク色~濃ピンク色。 新梢は細く、日焼けすると灰褐色になる。 香りは弱い。
   一の谷(いちのたに)、杆子紅(かんしこう)、記念(きねん)、江南無所(こうなんしょむ)、
   三国一(さんごくいち)、桜梅(さくらばい)、獅子頭(ししがしら)、千歳菊(ちとせぎく)、
   千歳錦(ちとせにしき)、八朔(はっさく)、緋桜梅(ひざくらうめ)、緋の袴(ひのはかま)、
   麻耶紅(まやこう)、淋子梅(りんしばい)

(4)李(すもも)系:スモモとウメの交雑種。自家不和合性、雄性不稔性。果肉が赤色。
   李梅(りばい)=スモモウメ李梅(すももうめ)はスモモPrunus salicina とウメの自然交雑種。
       和歌山県日高郡南部町(現在のみなべ町)で発見された。)李梅(りばい)は品種名。
   すももうめ中間母本農1号:ソルダム × 地蔵梅(ソルダム × じぞううめ)
   すももうめ中間母本農2号:ソルダム×地蔵梅
   露茜(つゆあかね):ニホンスモモ「笠原巴旦杏」と養青梅の交雑種。
   紅の舞(べにのまい):スモモ「筑波2号」と鶯宿の孔交雑種

【形態による分類】

●樹形
  立ち性(たちしょう):野梅のように枝が直立又は斜上する
  枝垂れ性(しだれしょう):枝が垂れ、名に普通「枝垂れ」がつく。
  雲竜性(うんりゅうしょう):枝が自然に捻じれる。香篆(こうてんなど)
  臥竜性(がりゅうしょう):枝が地面を這い、龍が寝そべるような形になる。座論梅など
●花弁の数
  1 一重single(南高、甲州最小、豊後、冬至)、
  2 半八重semi-double(見驚、更紗)、
  3 八重double(林州、大正梅、藤牡丹、八重咲寒紅)
●花径による分類 
  極大輪(4㎝以上)、大輪(3~4㎝)、中大輪(2.5~3㎝)、中輪(2~2.5㎝)、小輪(1.5~2㎝)、
  極小輪(l.5㎝以下)
●花色
  1 白 white(南高、冬至)、細かく、雪白、青白色、黄白色、乳白色などという。
  2淡ピンク色 light pink(養青梅)、 さらに淡色の場合を淡淡紅などという。
  3ピンク色 medium pink(鶯宿、月世界、藤牡丹)、
  4赤色、紅色medium red(紅梅)、艶のある明るい紅色は本紅という。
  5濃赤、緋色 dark red( 寒紅梅)
  6淡黄色 pale yellow
●絞り
  絞り、半染め(花弁の半分色違い)、吹きかけ絞り、吹きかけ(斑点状)

●内果皮( 核)の形 Stone: shape (in lateral view) 成熟果の核を横面(非縫合線側)からみた全形
   中国の変種の分類で園芸種の var.ume は普通、核が楕円形であり、var. pallescensは球形。
  1楕円形elliptic(古城、李梅、更紗)
  2広楕円形broad elliptic(南高、竜峡小梅 )
  3円形round (鶯宿)
  4倒卵形 obovate

梅の国指定天然記念物

(1)朝鮮ウメ 昭和17年(1942年)指定 宮城県仙台市若林区古城2丁目の宮城刑務所構内
   伊達政宗が文禄2年(1593年)の文禄の役に際して朝鮮から持ち帰ったものと伝えられる
   推定樹齢は220年~360年。 品種:臥龍梅、白色、一重、大輪
   樹高は9m、根元の周囲は約1.7m、樹冠幅は東西方向17m、南北22m 臥龍梅中
(2)余田臥龍梅 昭和8年(1933年)指定 山口県柳井市余田2450
   主幹は室町時代のものと伝わるが、第2次世界大戦後すぐに台風の被害で倒伏してしまった。
   明治維新前に畑地に開発された赤子山の斜面の梅園の1本だけ残された梅の木。
   原木は無く、四方に伸びた枝が地面について独立の株となって、11本か成長している。
   1933年の記録 根元の周囲約5m、 樹冠幅は東西14m、南北18m。
   品種:臥龍梅、白色、八重、小輪。
(3)高岡の月知梅 昭和10年(1935年)指定 宮崎市高岡町高浜梅元323-2
   今は廃寺となった香積寺の庭にあったため、古くは「香積の梅」といわれていた。
   この梅は香積寺ができる前からあり、天正2年(1573年)の石碑があり、樹齢400年以上。
   月知梅は、延宝元年(1673年)第19代島津光久が来観した時に『月知梅』と命名したもの。
   今から約200年前(安永、天明年間)までは一株だったが、現在は繁殖して約70株になっている。
   品種が臥龍梅であり、横に枝が広がり、増殖する。花は白色、紅萼、八重(花弁25~30個)
(4)湯ノ宮の座論梅 昭和10年(1935年)指定 宮崎県児湯郡新富町大字新田字湯之宮
   漢詩・和歌に詠まれ、湯の宮神社に隣接して江戸時代以前からあったとされる。
   臥竜性の1本の元木から広がり、約80株、1000平方mの梅林になったもの。
   元木は樹齢約600年と推定されている。品種:座論梅(臥竜梅の品種)、白色、一重、小輪。
(5)藤川天神の臥龍梅 昭和16年(1941年)指定 鹿児島県薩摩川内市東郷町藤川1767
   菅原道真ゆかりの藤川天神境内にあり、道真お手植えと伝えられている臥龍梅。
   元は1本から増え、古株が約75本ある。
   樹齢1000年を越えると推定され、日本で最も古い。
   品種:臥龍梅、淡紅色、八重、大輪。

 ※臥竜梅:幹が幾重にもねじれて地上に這い伸び、伏した竜のような姿に見えることから。
  臥竜性の古木につけられる名称。臥竜は竜が寝そべる様。

【実梅(みうめ)】

 果実を目的とする実梅の品種は約100種類ほどあるといわれている。
 花は一重で白色の品種が多く、樹勢は花梅より強い。果実の大きいものはアンズやスモモとの交雑種である。自家結実性に欠けるものや、雄性不稔性のものも多い。

●梅の果実の大きさによる分類 重さで区別
 1 極小very small  5g前後   (小梅 , 甲州最小)
 2 小 small      10g以下  (竜峡小梅)
 3 中 medium    10~25g  (養青梅、十郎、稲積、鴬宿、小粒南高)
 4 大large       25~40g  (白加賀、梅郷、南高、長束)
 5 極大 very large  40g以上  (豊後、太平)
  ジャンンボ高田梅は大きいものは60~100g

 ・和歌山県のウメの出荷階級は果実の直径
  S:30㎜未満、M:30~33 ㎜、L:33~37㎜、2L:37~41 ㎜、3L:41~45㎜、4L:45㎜以上
●栽培されている小梅品種(平成25年産特産果樹生産動態等調査(うめ)) 
 [登録] 前沢小梅、パープルクイーン、白玉、紅玉
 [未登録] 五ヶ所小梅、宮口小梅、光陽、甲州最小、甲州小梅、七折小梅、小梅、織姫、信濃小梅、
 竜峡小梅、吉村小梅
●栽培されている普通梅品種
 [登録] 伊予豊後、緑宝、新太平、NK14、露茜、みなべ21
 [未登録] 玉梅(青軸)、稲積、越の梅、鴬宿、花香実、改良内田、玉英、月世界、剣先、古城、紅サシ、紅梅、高田梅、十郎、小粒南高、石川1号、節田、大梅、大野豊後、
 谷沢梅、長束、南高、梅郷、白加賀、城州白、豊後、養老、林州、紅養老、大屋梅、おばこ梅、光友1号、南光、佐布里梅

●ウメの加工製品
  梅干し、梅漬け(カリカリ梅)、梅酒,梅ジュース(糖抽出果汁)、梅肉エキス、シロップ漬け、甘露煮、ジャム

【日本の梅産地】
日本の梅の都道府県別収穫量(2014年)と割合(%)
順位 収穫量t 割合 産地 品種
1 和歌山県 71,400 64.1 みなべ町・田辺市地区 南高、古城、小梅、小粒南高
2 群馬県 5,400 4.8 高崎市榛名・箕郷地区 白加賀、梅郷、甲州最小
3 奈良県 2,750 2.5 五條市西吉野 鶯宿、白加賀、南高、林州
4 長野県 2,190 2.0 飯田下伊那地域 竜峡小梅、豊後、小梅、大梅
5 三重県 1,870 1.7 熊野市、御浜町、紀宝町 南高
6 福井県 1,860 1.7 若狭町西田地区 紅サシ、剣先、新平太夫
7 山梨県 1,860 1.7 甲斐市 甲州小梅
8 神奈川県 1,840 1.7 小田原市下曽我地域 十郎
9 宮城県 1,510 1.4 角田市、大河原町、大崎市 白加賀、藤五郎、越乃梅、小梅
10 福岡県 1,390 1.2 八女市 南高、玉英、鶯宿、光陽
11 茨木県 1,380 1.2 笠間市、かすみがうら市 白加賀、玉英、梅郷、南高
12 青森県 1,350 1.2 南部町、三戸町 豊後
20 徳島県 700 0.6 神山町 鶯宿、南高、林州

【実梅の主要品種】
No. 品種 開花 主産地 収穫 平均
果重g
1 南高 2月下旬~3月上旬 和歌山、鹿児島、三重 6月末中 32.8
2 小粒南高 2月下旬~3月上旬 和歌山、鹿児島 6月上中旬 16~25
3 白加賀 3月中下旬 群馬、埼玉、宮城、茨城 6月下旬 29.9
4 古城 3月上中旬 和歌山、佐賀 6月中旬 28.0
5 鴬宿 3月上中旬 奈良、徳島、大分 6月上中旬 23.9
6 紅サシ(紅映) 2月下旬 福井、石川、鳥取 6月下旬 27.3
7 豊後 3月中下旬 青森、長野、岩手 6月下旬 45.3
8 竜峡小梅 2月中下旬 長野、宮城、福島 6月上旬 9.0
9 甲州最小 2月下旬~3月上旬 熊本、島根、群馬 6月上旬 6.1
10 甲州小梅 3月中下旬 山梨、群馬、大分 6月上下旬 4~6
11 小梅 3月上中旬 和歌山、長野、宮城 6月上旬 5.5
12 梅郷 3月上中旬 群馬、茨木、神奈川 6月下旬 25.2
13 藤五郎 3月上中旬 新潟、秋田、宮城 6月中下旬 25.4
14 越の梅 3月上中旬 新潟、宮城、秋田 6月中下旬 24.3
15 玉梅(青軸) 3月上中旬 熊本、広島 6月中旬 26.6
16 玉英 3月中旬 茨城、福岡、愛知 6月下旬 24.4
17 十郎 2月下旬~3月上旬 神奈川、埼玉 6月下旬 19.8
18 大梅 和歌山、長野
  ※参考1) ウメの生産,流通,加工の現状と育種目標 八重垣英明(2013)より
        甲州最小と甲州小梅は最近では別品種として栽培面積を集計している。
        1986年のデータでは栽培面積が甲州最小に含まれている。
        甲州最小は花粉の稔性有・自家受粉性有、果実平均6g
        甲州小梅は花粉の稔性有・自家受粉性有、果実4~6g
        小梅は花粉の稔性有・自家受粉性有    果実5.5g
        平均果重は年度により異なる。
   参考2) 平成25年産特産果樹生産動態等調査(うめ)

【品種別栽培面積(平成24年度)】
No. 品種 栽培面積 ha 割合 %
1 南高 5,633.4 46.7
2 白加賀 2,307.8 19.1
3 竜峡小梅 511.6 4.2
4 小粒南高 393.4 3.3
5 豊後 361.6 3.0
6 鴬宿 359.7 3.0
7 小梅 353.6 2.9
8 紅サシ[紅映] 339.6 2.8
9 古城 263.5 2.2
10 その他 1,540.2 12.8
合計 合計 12,064.3 100.0
その他品種
 甲州小梅(211.6)、梅郷(171.1)、大梅(115.1)、玉英(110.5)、 藤五郎(90.1)、越の梅(84.8)、織姫 (59.5)、甲州最小(52.0)、改良内田(47.2) 、玉梅[青軸](46.2)、十郎(45.6)、石川1号(34.5)、節田(34.4)、稲積(34.2)、信濃小梅(29.7)、剣先(28.8)、新平太夫(28.6)、光陽(27.1)、高田梅(23.5)、七折小梅(22.8)、林州(21.7)、月世界(21.4)、城州白(18.8)、谷沢梅(18.2)、パープルクイーン(16.0)、紅梅 (15.3)、紅養老(13.7)、白王(12.9)、大野豊後(11.3) 宮口小梅(11.0)、緑宝(10.3)、南光(9.3) 、五ヶ所小梅(7.5)、養老(7.5)、長束(7.3)、おばこ梅(7.0)、伊那豊後(6.8)、大栗小梅(5.4)、吉村小梅(5.4)佐布里梅(4.0)、花香実(3.9)、前沢小梅(2.7)、大屋梅(2.5)、紅王(1.8)、光友1号(1.1)、生田梅(0.0)

【実梅の代表品種と産地】
(1)南高(なんこう) :野梅性、白花、一重、 大輪、開花中期、樹勢は強、収穫時期は6月末中旬、花粉量は多いが、自家不結実性。果実は大、果重は35~40g、 品質上。梅干しのブランドで、果肉が厚く、柔らかい。和歌山県の代表品種。紀州梅で有名な和歌山県ではみなべ町と田辺市周辺のみなべ・田辺地域が日本の梅生産量の6割を占める日本一の生産地であり、南高梅の作付面積が日本で最も多い。紀州藩が奨励した江戸時代の栽培初期には野生の「やぶ梅」を栽培し、梅干しとし、紀州田辺産の梅干しが特産品となった。その後、品種改良は続けられ、明治の初期に上南部で発見された母樹から繁殖させたのが「内本梅」で、上南部の9割はこの系統といわれている。明治後期に内中源蔵氏が「内本梅」の栽培を始め、「内中梅」といわれた。これをきっかけとして現在の和歌山県の梅栽培がさらに発展し、「内中梅」の栽培が拡大された。南高梅は現・みなべ町の高田家(高田貞楠氏)の1本の梅の木、「高田梅」から接木で増やしたもので、昭和初期から栽培され、昭和40年に種苗名称登録されたものである。「高田梅」は「内中梅」の実生苗からの選抜であり、自家受粉できない。

(2)小粒南高(こつぶなんこう): 開花は中期、花粉量が多く、自家結実率も 高い。収穫期は6月上中旬。南高梅の中粒品種。果重は16~25g、 品質も良く、多肉歩合が南高より高い肉厚の梅干し用の高級品種。 和歌山県が主産地。 南高の受粉樹として付随的に植えられ、栽培面積が増加した。

(3)古城(ごじろ):野梅性、白花、極遅咲。花粉量は 極少なく、自家結実率も 低い。収穫は6月中旬(九州では5月下旬から)。青玉梅ともいわれ、別名「青ダイヤモンド」とも呼ばれる。果重平均28g、やや大粒で果肉が硬く、主に梅酒用。愛知県及び和歌山県西牟婁郡旧上芳養村方面からみなべ・田辺地域へ大正時代に導入された苗木に混入していたものといわれている。主に和歌山県で栽培されている。

(4)白加賀(しろかが) :野梅性、樹勢強。花は極遅咲、一重、白花、花粉量は無~極少、自家結実率は極低。収穫期は6月下旬頃。 果実大、果重は35~45g 品質は上、果皮が淡黄緑色、果肉が肉厚で緻密、繊維が少なく、梅酒、カリカリ梅、梅干などに向く。 江戸時代から加賀白梅の名で栽培されてきた古品種。全国的に栽培されているが、群馬県高崎市榛名・箕郷地区が主産地。

(5) 紅映(べにさし):野梅性、開花は中期。花は白色、一重、花粉量は多く、自家結実率も 高い。収穫期は6月下旬。果実は中粒~大粒、果重は20~33(平均27)g。果実が熟すと、ほんのりと赤く着色するのが名前の由来。果実の品質が良く、果肉歩合が最も高い。福井梅の主力品種。紅映は福井県若狭町西田地区(旧三方町)に江戸時代からあった古木を明治時代に品種改良して作られた。
福井梅は他に2品種。
  ● 剣先(けんさき):早生品種。果実の形が楕円形、先端部がやや尖る。梅酒に適している。果皮は緑色で陽光面も着色しない。
  ● 新平太夫(しんへいだゆう):果実が紅映よりやや小型の中粒。梅干し専用。

(6)豊後梅(ぶんごうめ) :「花壇綱目」や「梅品」(1760年)に鶴頂梅(ブンゴムメ豊後梅)の名が記されている古品種の系統。野梅とアンズとの自然雑種が基になっているといわれている。花は極遅咲、一重(又は八重)、 淡ピンク色、 大輪。花粉の量少なく、稔性無く、自家結実率も低い。樹勢は強、 枝は太く、葉も大きく、 丸い葉が多い。花粉多い、やや自家不結実性。収穫期は6月下旬。果実特大、果重40~60g、直径4~5㎝、品質中。果肉厚く種子が小さい。果肉の繊維が多くて粗めで、食用として酸味が少ない。原産地が豊後(大分県)だが、青森県で長く栽培されてきた。

(7)鶯宿梅(おうしゅく):花は遅咲き、淡紅色、一重。花粉は稔性があるが、自家不和合性のため受粉樹が必要。収穫期は6月上中旬。果実は中粒~大粒。果重25~30g(平均約24~25.4gともいわれる)。平安中期にこの梅に因んだ歌が詠われたといい、 「花壇綱目」や「花壇地錦抄」にも記載があり、古くから栽培されてきた品種。奈良県、徳島県での栽培が多い。最近の品種は果実が大きい。

(8)梅郷(ばいごう):花は遅咲き、白花、一重、花粉量は多く、稔性があるが、自家不和合性のため受粉樹が必要。収穫期は6月下旬。果実は中粒~大粒、果重は平均25.2~29.3g。核は実のわりに小さく、果肉が締まり、果汁率が高い。梅酒用に適。青梅市梅郷の青木氏が試験地で発見した実生種。群馬県、茨木県、神奈川県などでの栽培が多い。

(9)玉英(ぎょくえい):花は遅咲き、白色、一重、花粉は不稔、自家不和合性、収穫期は6月下旬、果実は中粒~大粒、果重は平均24.4~26.2g。青梅市の野本氏が栽培種の実生から発見したもので、梅では最初の登録品種。果肉が厚く、白加賀よりやや早く収穫できる。栽培は茨城県、福岡県、愛知県などで栽培。

(10)藤五郎(とうごろう):花は遅咲き、白色、一重、花粉量は多く、稔性があり、自家結実率も 高い。収穫期は6月中下旬。果実は中粒から大粒、果重は平均25.4~27.4g、果肉が締まり、梅干、梅酒に限らず色々な加工品に向く。 新潟市旧亀田町(現、新潟市江南区)の特産品。明治末に宇野節次郎(屋号 藤五郎)が千葉県水戸から優良苗木を持ち帰り、選抜した品種。品質が特に優れていたため、時の県令が「藤五郎」と命名したとされている。新潟県、秋田県、宮城県などで栽培されている。

(11))越の梅(こしのうめ):花は遅咲き、白色、一重、完全花粉量が極少 、自家結実率が低い。収穫時期は6月中下旬。果実は中粒、果重は平均 24.3g、皮が薄く、種が小さく、果肉部分が厚い。梅干し用。自家結実率は低いが豊産性。受粉樹には、親である藤五郎を用いる。 藤五郎梅の枝変わり(突然変異)として発見された。藤五郎と同じように新潟県、宮城県、秋田県が主産地。

(12)玉梅(たまうめ):別名「青軸」と呼ばれる。花は遅咲き、白色、一重、花粉量は多く、稔性があるが、自家不和合性のため受粉樹が必要。収穫期は6月(上)中旬。果実は中粒~大粒。果重25~26.6g、梅干し用、梅酒用。熊本県、広島県で栽培が多い。

(13)十郎(じゅうろう) :花は開花が中期、白色、一重、花粉量は多く、稔性があるが、自家不和合性のため受粉樹が必要。収穫は6月中~下旬。果実は中粒、果重は平均19.8g、楕円形で小さく果皮が薄い。果肉は良好で果肉歩合が高く、熟すと黄色になり、梅干用。小田原梅の主力品種。神奈川県農事試験場で在来実生より選抜された品種。 

(14)林州(りんしゅう):花は開花が中期から遅咲、ピンク色、八重。花粉量は多く、自家結実率も 高い。収穫は6月中旬。果実は中粒、 果重は平均25.4g。皮が薄くやわらかく、繊細主に梅干用として利用された品種。 古梅林州ともいわれ、昔から奈良県吉野地方で栽培されてきた。奈良の栽培品種は南高に変わってきているが、奈良に残る希少な梅の品種。

(15)竜峡小梅(りゅうきょうこうめ):花は早咲き、白色、一重、小輪、花粉量は多く、自家結実率も 高い。収穫期は5月中旬~下旬。果実は小梅、熟すと日の当たる面が赤色に着色する。果重平均8.3g、小梅の中では、肉厚で中の種が小さく味が良い。カリカリ小梅用 。小梅の中で最も収穫量が多い。長野県が主産地、生産量は長野県産小梅の90%に当たる。)長野県下伊那郡の大栗氏の梅園で発見された。
 選抜品種の信濃小梅1号(第116号)は名称登録されている。実重3~5g。核が小さく、果実は円形に近い。

(15)甲州最小(こうしゅうさいしょう):花は開花が中間、白色、一重、小輪。花粉量は多く、自家結実率も 高い。収穫期は6月上旬。果実は小粒、果重は5~8g、平均6.1g 果皮の着色やや多い。開花期が長く、花粉が多いので受粉樹として良く用いられる。 主産地だった 山梨県では甲州小梅に変わり、減ってしまい、熊本県、島根県、群馬県などでの栽培のう方が多い。

(16)甲州小梅(こうしゅうこうめ):花は極遅咲、白色、一重、小輪、小輪。花粉量は多く、自家結実率も 高い。収穫時期はカリカリ梅(早もぎ)と小梅干し(完熟)により異なり、5月中旬~6月上旬。果実は小粒、果重は4~6g、平均5.5g。宝珠形で玉揃いがよく、濃緑色で陽光面に美しい 鮮紅色の着色がみられる。1800年代の「甲斐国志」にも小梅の記載があり、甲州の小梅栽培の歴史は古い。山梨県、群馬県、大分県などで栽培が多い。
 ※甲州最小と甲州小梅は別品種で栽培面積などの集計が行われている。一般的には同じものとして扱われどちらを指しているのかわからない。甲州最小の方が早咲き、甲州小梅は遅咲きのようである。小梅は明らかに別種として扱われている。

(17)小梅(こうめ):花は遅咲き、白色、一重、小輪、花粉量は多く、稔性があるが、自家結実率が低い。収穫は6月上旬。収穫は6月上旬。果実は小粒、果重は平均5.5g。主に和歌山県、長野県、宮城県で栽培されている。他の小梅の品種に入らない古くからある小梅品種と思われる。

(18)高田梅(たかだうめ)=ジャンボ高田  福島県会津美里町(旧会津高田町) 
 高田梅は古くから栽培されてきたアンズ系に近い品種で、日本一大粒といわれている。言い伝えでは、室町時代に旅の僧侶が「豊後梅」を植えたのが起源といわれ、高田梅は、その偶発実生から生まれたといわれている。種が小さく、果肉は硬く歯ざわりが良く、 カリカリ漬けや割梅の甘味漬などとして販売されている。

【中国の梅)】

 中国語では梅(mei)、果実は梅子(meizi)という。梅の木は普通、寿命が長く、古木が中国中で見かけられる。黄梅県にある黄梅(Huangmei (Yellow Mei))は金朝時代からの樹齢1600年の古木で、今でも花が咲く。

 3つの自生の変種に分類されている。
1.梅(標準変種) var. mume:栽培種であり、野生種は知られていない。
    Flora of Chinaでは日本、朝鮮の原産としている。
   葉身は卵形~披針形、薄い。花柄は長さ1~3㎜。内果皮(核)は楕円形、基部が楔形。
   栽培されている。
 ※台湾の野生種はPrunus mume var. formosana と呼ばれている。
2.毛茎梅(mao jing mei) var. pubicaulina :海抜約2500mの山中 W Yunnan (Yunlong Xian).
   小枝や葉柄は白色の短毛を密生する(incanous)
3.厚叶梅(hou ye me) var. pallescens :四川省、雲南省の海抜1700~3100mの森林の斜面、河畔
  葉身は卵形~卵状楕円形、厚い、類革質。花柄は長さ5㎜を越えない。
  内果皮は類球形、基部は鈍形~円形。
4.长梗梅(chang geng mei )var. cernua :雲南省の海抜1900~2600mの山道や川沿いの斜面、疎林
  葉身は倒卵形~倒卵状倒披針形。花柄は1㎝以下(普通0.5㎝を越えない)。

【中国の栽培種)】

 殷(紀元前14~12世紀)の遺跡からウメの核が発掘され、栽培の歴史は3000年以上前からと推定されている。現在の栽培品種は300以上あるといわれている。実梅(果梅 guo mei)と花梅(花梅 hua mei)に大別し、花梅を細かく品種系統に分類している。
 ※参考 中国植物誌
【果梅品種の分類】
1. 白梅品種群:果実は黄白色、質が粗く、苦味がある、梅干し用。成熟期 4月上~中旬
         例)大白头、太公种
2. 青梅品種群:果実は青色~青黄色、酸味又はやや苦味がある、品質は中。砂糖漬用、4月中、下旬
         例)四月梅、五月梅、白水梅
3. 花梅品種群:果実は紅色~紫紅色、小粒、質が脆くやや酸味。品質優良。陳皮、割梅用、
         5月上旬・下旬~6月
         例)软条梅、紫蒂梅、大叶猪肝、胭脂梅
【花梅品種分類】
1. 直脚梅類(var. mume)upright branche 枝条は直立又は斜上、以下7型
(1) 江梅型(f. simpliciflora T. Y. Chen) :花は皿型(花碟形)、単弁            29品種
                純白色、淡ピンク色(水红)、肌色、ピンク色(桃紅色)
     例) 单粉、单瓣红、杨贵妃、小玉蝶、白梅
(2) 宫粉型(f. alphandii(Carr.)Rehd.) :花は皿型(花碟形)、半重弁~重弁、ピンク色 75品種
     例) 如宫粉、粉嘴子、千叶红、南京春、粉妆台阁
(3) 大红型(f. rubriflora T. Y. Chen) :宫粉型に似る。真紅色(大红)、花が密、芳香が強 15品種
     例) 如红梅、大红、小红、红星、天星红
(4) 朱砂型(f. purpurea(Makino)T. Y. Chen):花は皿型、単弁~半重弁~重弁 、紫紅色 47品種
     例)如白须朱砂、江南朱砂、骨里红
(5) 玉碟型(f. albo-plena(Bailey)Rehd.) :花は皿型、重弁 、白色、萼はえび茶色(绛紫色) 30品種
     例) 如玉碟、粉碟、紫蒂白
(6) 绿萼型(f. viridicalyx (Makino)T. Y. Chen):花は皿型、単弁~半重弁、白色 萼は緑色 13品種
     例) 绿萼、单瓣绿萼、李花绿萼   ・・・・日本の青軸性(あおじく しょう)
(7) 洒金型(f. versicolor T. Y. Chen et H. H. Lu):花は皿型、単弁~重弁            9品種
   同1株に帯白色、ピンク色の地に赤色の条線や斑点など様々な花が同時につき、独特。
     例) 如洒金红、晚跳枝、二乔、五宝
2. 照水梅類(var. pendula Sieb.)= 垂枝梅類 pendulous branche :枝条下垂(枝垂れ)、傘状の樹形
   以下6型
(1) 单粉照水型(f. simplex T. Y. Chen) :花は皿型、単弁、ピンク(粉红)色~白色       3品種
     例) 单粉照水、单瓣照水
(2) 双粉照水型(f. modesta T. Y. Chen):花は皿型、半重弁~重弁、ピンク(粉红)色     2品種
     例) 绫眼、东洋红照水
(3) 骨红照水型(f. atropurpurea T. Y. Chen):花は皿型、単弁、深紫红色           1品種
     例) 骨红照水
(4) 残雪照水型(f. albiflora T. Y. Chen): 花は皿型、半重弁、白色               1品種
     例) 残雪照水
(5) 白碧照水型(f. viridiflora T. Y. Chen):花は皿型、単弁~半重弁、白色、萼が緑色 
     例) 双碧照水、单碧照水、黑碧照水
(6) 五宝照水型(f. marmorata T. Y. Chen): 同一株に違う色や模様の花がつく 
    同一株に類白色、ピンク色~白色の地に紅色の条線、白色の地に紅色の斑点の花がつく。
     例) 五宝照水
3. 龙游梅類(var. tortuosa T. Y. Chen et H. H. Lu)tortuous branche: 花は皿形、半重弁、白色
    枝条が自然に捻じ曲がる。龍游に似ている。=日本では雲竜性
     例) 龙游梅   ・・・・日本の香篆(こうてん)もこの類
4. 杏梅類(var. bungo Makino) 枝と葉が杏に似ている。花は半重弁、ピンク色(粉红色)
            花期がやや遅く、やや耐寒性、おそらくアンズと梅の交雑種
            日本の豊後系と同じであり、変種名 var. bungoとされている。
   例)杏梅、洋梅、送春

  農林水産植物種類別審査基準
  うめ種 Japanese apricot (Prunus mume Sieb.et Zucc.)

        あんず種 Apricot (Prunus armeniaca L.) は別基準
特性表 (Table of Characteristics) ※( )は標準品種(Ex.Var.)
(1 ) 樹姿 Tree: habit 樹全体を側面から見た形状
  1直立upright( 豊後、太平、寒紅梅)、 2斜上semi-upright(月世界、鶯宿)、
  3斜上~開張semi-upright to spreading、 4開張spreading(南高、長束、白加賀)、
  5 下垂 drooping(満月枝垂)
(2) 樹勢 Tree: vigor 枝条の生育の強さ
  3弱weak( 小梅、有立、林州、見驚)、 5中medium(南高、寒紅梅)、
  7強strong(白加賀、薬師、藤牡丹、玉牡丹)
(3) 花芽の着生部位 Tree: predominant distribution of flower buds 主な花芽着生枝
  1 短果枝のみon spurs only、2短果枝と1 年枝 on spurs and one-year old shoots
(4)枝の太さ One-year-old shoot: thickness 成長した1年枝中央部の太さ
  3細thin(小梅)、5 中medium(南高)、7 太 thick(豊後、長束)
(5)節間長 One-year-old shoot: length of internode 成長した1年枝中央部の節間長
  1 極短very short(野生梅)、3短short(南高)、5中medium(鶯宿、養青梅)、7長 long(林州、小梅)
(6) 枝の色 One-year-old-shoot: color 成長した1年枝の主たる色
  1緑green(青軸、玉梅)、2淡赤light red(南高)、3赤褐 reddish brown( 豊後)
(7)新葉の色 Young leaf: color 1年枝中央部の新葉の表面の色
  1淡緑light green(竜峡小梅、玉梅)、2緑medium green(太平、李梅、大輪緑萼)、
  3濃緑(豊後、林州、西洋梅)、4赤 dark green red(南高、古城)
(8) 葉身の長さ Leaf blade: length 1年枝中央部の成葉の縦長(葉柄は含まない)
  3短short(竜峡小梅)、5中medium(玉英、南高)、7長 long (白加賀、養青梅)
(9)葉身の幅 Leaf blade: width 1年枝中央部の成葉の最大幅 測定
  3狭narrow、5 中medium、7 広 broad
(10) 葉身の長さ/幅 Leaf blade: ratio length / width 1年枝中央部の成葉の(長さ/最大幅)
  3小small(豊後)、5中medium、7大 large (やくしうめ)
(11)葉身の先端突起の長さ Leaf blade: length of tips 1年枝中央部の成葉の先端突起の長さ
  3短short(豊後、やくしうめ)、5中medium(甲州深紅)、長 long(甲州最小、白加賀)
(12) 葉身の基部の形 Leaf blade: shape of base 1年枝中央部の成葉の基部の形
  1 鋭acute(石川大実梅)、2 鈍obtuse(南高、白加賀)、3 丸 rounded(豊後)
(13) 葉身の毛じの粗密 Leaf blade: pubescence 1年枝中央部の成葉の葉裏の毛じの多少
  1 無又は極少absent or very weakly expressed(南高、甲州最小)、2 少weakly expressed、
  3 多 strongly expressed (豊後)
(14) たく葉の形 Stipule: shape 1年枝中央部の成葉の托様の形
  1 披針形lanceolate(南高) 、2 やや掌状形semi-palmate(白加賀)、
  3 掌状形 palmate (豊後、西洋梅、石川大実梅)
(15)花型 Flower: type 開花時の花の咲き型
  1 一重single(南高、甲州最小、豊後、冬至)、2半八重semi-double(見驚、更紗)、
  3八重double(林州、大正梅、藤牡丹、八重咲寒紅)
(16) 花の大きさ Flower: size 開花時の花の直径(花弁を伸ばして測定)
  3 小 small(甲州最小、改良内田、寒紅梅、てっけん梅)、5中 medium ( 南高、玉英、更紗)、
  7 大 large(豊後、白加賀 、満月枝垂、見驚、茶青)
(17)花弁の形 Flower: shape of petal 開花時の花弁の形
  1 円形round(玉海、梅郷、白加賀、鶯宿、大輪緑萼)、2 楕円形 elliptic(稲積、太平、更紗、冬至)、
  3 長円形 oblong(甲州最小、林州、寒紅梅、李梅)
(18) 花弁の重なり Flower: relative position of petals 開花時の花弁の重なり具合
  1 離れる apart(甲州最小、南高)、2 接触touching、3重なる overlapping(白加賀)
(19) 花の色 Petal: color 開花時の花弁内側の色
  1 白 white(南高、冬至)、2淡桃 light pink(養青梅)、3桃medium pink(鶯宿、月世界、藤牡丹)、
  4赤medium red(紅梅)、5濃赤 dark red( 寒紅梅)
(20) 花粉の稔性 Pollen: viability 開花時の花粉稔性の程度
  1無又は極低absent or very low(白加賀)、3低low(古城)、5中medium(玉梅、林州)、
  7高 high(改良内田、南高)
(21) がく先端の反りの強弱 Calyx: recurvature of apex 開花時のがく先端の反り具合
  1 無又は極弱absent or very weakly expressed(南高、太平)、2 弱 weakly expressed、
  3 強 strongly expressed (豊後、西洋梅)
(22)がくの色 Calyx: color 開花時の花のがくの色
  1緑green(玉梅、大輪緑萼)、2 緑赤 green red(南高、白加賀)、3 赤 red (豊後)
(23) 果実の大きさ Fruit: size 収穫時期の果実の重さ
  1 極小very small(小梅)、3小 small(竜峡小梅) 、5中medium(養青梅)、
  7大large(白加賀、梅郷、南高)、9極大 very large(豊後、太平)
(24) 果実の縦断面の形 Fruit: shape in longitudinal section (in ventral view)
     収穫時期の果実を正面(縫合線側)からみた形
  1 楕円形ellipti(太平)c、2円形round(玉梅、甲州黄熟、藤牡丹)、3扁円形 oblate、
  4卵形 ovate(南高)
(25) 果頂部の形 Fruit: shape of apex 収穫時期の果実の果頂の形
  1 凹depressed(西洋梅、李梅、豊後)、 2平 flat(南高、梅郷、寒紅梅)、
  3 凸 pointed (甲州最小、養青梅、八房、鈴木白)
(26)果実の縫合線の深さ Fruit: depth of suture 収穫時期の果実の縫合線の深さ
  3浅shallow(南高、甲州最小、見驚) 、5 中medium( 杉田)、7 深 deep (豊後、西洋梅、太平)
(27) 果実の非対称性 Fruit: frequency of fruit asymmetric along the suture
   収穫時期の果実の縫合線を中心としてみた時の左右非対称性の度合い
  3 低low(玉梅)、5 中medium、7 高 high(豊後)
(28)果皮の色 Fruit: color of skin (sunny side) 収穫時期の果実の果皮色(陽光面)
  1淡緑light green(稲積)、2緑medium green(白加賀、南高)、3黄yellow(織姫)、4赤 red (李梅)
(29)果皮のアントシアニン着色の強弱 Fruit: anthocyanin coloration of skin
    収穫時期の果実の果皮のアントシアニン着色の程度(陽光面)
  1無又は極弱absent or very weak(豊後)、3弱weak(玉英、白加賀、玉梅)、5中 medium(南高)、
  7強strong(甲州深紅 )、9極強 very strong
(30)果肉の色 Fruit: color of flesh 収穫時期の果実の果肉の色
  1 淡緑light green(南高)、2黄yellow(織姫)、3黄橙yellow orange(太平 )、4赤 red (李梅)
(31)肉質 Fruit: texture of flesh 収穫時期の果実の果肉の粗密
  3 密fine(梅郷、小梅、竜峡小梅、南高)、5 中medium(長束、林州)、
  7 粗 coarse(豊後、西洋梅、太平))
(32) 核の形 Stone: shape (in lateral view) 成熟果の核を横面(非縫合線側)からみた全形
  1楕円形elliptic(古城、李梅、更紗)、2広楕円形broad elliptic(南高、竜峡小梅 )、
  3円形round (鶯宿)、4倒卵形 obovate
(33)核の頂端の形 Stone: angle at apex (in lateral view)
  成熟果の核を横面(非縫合線側)からみた頂端の形
  1鋭 acute(台湾野生梅)、2ほぼ直角approximately right-angled(鶯宿)、3鈍 obtuse(豊後)
(34) 核の大きさ/果実の大きさ Stone: ratio stone size / fruit size
    成熟果の核の相対的な大きさ(核の重さ/果実全体の重さ)
  3小small、5中 medium、7大 large 鶯宿 白加賀 養青梅
(35)核の表面の粗滑 Stone: roughness of surface 成熟果の核の表面の粗滑
  3滑smooth(甲州最小、竜峡小梅、小梅)、5中medium(白加賀)、7粗 rough (豊後、太平)
(36) 核と果肉の粘離 Stone: adherence to flesh 成熟果の核と果肉の粘離の程度
  1 離核absent or very weakly expressed、2半粘核weakly expressed(豊後、西洋梅)、
  3粘核 strongly expressed (南高、白加賀)
(37) 開花期 Time of flowering (80% of flowers) 80%の花が咲いた時期
  1極早very early(八重寒紅、冬至)、3早early(竜峡小梅、青玉、寒紅梅)、
  5中medium(南高、稲積、紅梅)、7晩late(梅郷、鶯宿、春日野)、
  9極晩 very late (白加賀、豊後、古城)
(38)ほう芽期 Time of leaf bud burst (10% of buds burst) 10%の葉芽がほう芽した時期
  3 早early(改良内田)、5中medium(南高)、7 晩 late (豊後、白加賀)
(39)成熟期 Time of physiological ripeness
   生理的な成熟期(種子が完熟する時期又は果実を軽く引っ張って離層が離脱する時期)
  1極早very early(竜峡小梅)、3早early(玉梅)、5中medium(南高、鶯宿、養青梅)、
  7晩 late(玉英、白加賀)、極晩 very late(李梅)
(40) 落葉期 Time of leaf fall ( 80% of leaves fall) 80%の成葉が自然落葉する時期
  3 早early、5 中 medium(竜峡小梅、南高、玉梅) 、 7 晩 late(白加賀)
(41) 生理落果の多少 Tendency to preharvest fruit drop 成熟期までの生理落果の多少
  1無又は極少absent or very low、3少low(竜峡小梅、鶯宿、南高)、
  5中medium(玉梅、養青梅、太平)、7多 high(白加賀、豊後、改良内田 )、9 極多 very high
(42)ゴム質果の発生割合 Frequency of gummy fruits ゴム質果の発生割合
  3少low(地蔵梅、南高)、5 中medium(鶯宿、白加賀)、7 多 high(月世界)
(43) 自家和合性 Plant: self-compatibility 自家和合性の有無
  1無absent(南高、梅郷)、9有 present (地蔵梅、養青梅)

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