タイワンハチジョウナ台湾八丈菜
Flora of Mikawa
キク科 Asteraceae ノゲシ属
中国名 | 苣荬菜 ju mai cai |
学 名 | Sonchus wightianus DC. |
花 期 | 1(5)~10月 |
高 さ | 40~150㎝ |
生活型 | 多年草 |
生育場所 | 荒地、道端 |
分 布 | 帰化種 ヨーロッパ原産 |
撮 影 | 豊川市 12.5.8 |
日本ではタイワンハチジョウナ Sonchus wightianus が古くから沖縄に帰化していることが知られており、最近は各地で見られるようになったといわれている。タイワンハチジョウナは外観のよく似たSonchus
arvensisと同じだと言われていたことがある。しかし、Sonchus wightianushは染色体数2n=18。Sonchus arvensisは染色体数2n=36,56であり、全くの別種である。
※ Sonchus arvensis 2010 Nature Manitoba
()はCan. J. Plant Sci. 1990 70: 509-532
Sonchus wightianus by Flora of China 日本に帰化が知られているのはタイワンハチジョウナであり、埋立地に群生していたものも、タイワンハチジョウナだと考えていた。細かいところを観察すると、総苞の長さ、冠毛の長さなどがSonchus arvensis の方に近いことがわかった。痩果はタイワンハチジョウナと同じで、明らかに大きいため、、タイワンハチジョウナに近いものと思われるが、違う種である可能性もある。頭花の外側が赤色で腺毛が赤色を帯びた同じ種類のものが全国に広がっているらしい。
開花は5月から開始した。6月中旬~7月上旬に花が一度終わり、新しい花茎が出て再び開花し、秋まで花が続く。茎は無毛、葉は下部に集まってつき、長さ9~31㎝、幅1.5~10㎝、羽状に分裂し、葉の縁には刺状の鋸歯があり、葉の基部は茎を抱く。葉裏は粉白色。茎の上部には苞のような小さな葉がある。春の羽状に分裂する葉は春の花が終わる頃には枯れ、夏の葉は分裂が少なく、ほぼ全縁。頭花は長い茎の先に枝分かれしてつき、直径2~3㎝。花冠は黄色、一番外側の1列の舌状花だけ外側が赤色。総苞は長さ15~17㎜、綿毛及び赤色を帯びた腺毛がある。総苞片は4列、内総苞片には腺毛がない。総苞片の幅は1.4~1.8㎜、外側が一番幅が狭い。痩果は長さ3.9~4.5㎜、褐色、片面に6本の溝があり、中央の肋がやや突き出る。冠毛は白色、長さ9~11㎜、乾くと曲がりやすい。
Sonchus arvensis
カナダやアメリカなど広範囲に帰化している。冬に、ロゼットがあり、花期には根生葉はない。開花は1月~10月。茎は無毛で、長く、上部で分枝して花をつける。葉は長さ5~30、羽状に分裂又は分裂しない場合もある。葉の縁には刺状の鋸歯があり、葉の基部は茎を抱く。葉裏は粉白色。頭花は長い茎の先に枝分かれしてつき、直径3~5㎝、黄色。頭花の総苞は長さ14~20。総苞片は幅1~2.5㎜。花柄や総苞片にも腺毛がある。痩果は長さ2.4~3.5㎜、冠毛は長さ9~12㎜。2n=36,56
Sonchus wightianus タイワンハチジョウナ
直根の多年草。花は1月から10月。葉は長さ6~24㎝、幅1.5~6㎝、全縁~羽状中裂~羽状深裂、無毛。花柄は細く、腺毛又は毛がある。総苞は長さ12~15㎜、基部に白色の毛があり、腺毛がある場合もある。総苞片は幅1~1.5㎜。痩果は長さ3.5~4.5㎜のやや扁平な楕円体。主肋は1本(又は2本)が弱く突き出、2次的な肋がいくつかある。冠毛は長さ6~9㎜。2n=18
Sonchus brachyotus DC. ハチジョウナ
開花が8月~10月、荒地や海辺、特に北の方に多く生え、横走する長い地下茎を持つ。頭花の幅3~3.5㎝、総苞は長さ14~18㎜、密に綿毛をかぶる。総苞片は4~5裂、幅1.5~1.9㎜。痩果は長さ約3.2㎜、冠毛は長さ約11㎜。2n=18
Sonchus arvensis | Sonchus wightianus タイワンハチジョウナ |
実測値 | |
---|---|---|---|
葉 長さ ㎝ | 2.5~36 (5~30) |
6~24 | 3~31 |
葉 幅 ㎝ | 0.5~15 (2~10) |
1.5~6 | 0.5~10 |
頭花 幅 ㎝ | 3.5~6.8 (3~5) |
3~5 | 2~3 |
総苞長 ㎜ | 14~20 | 12~15 | 15~17 |
総苞片幅 ㎜ | 1.8~2.5 (1~2) |
1~1.5 | 1.4~1.8 |
痩果長 ㎜ | 2.4~3.5 (2.5~3.5) |
3.5~4.5 | 3.9~4.5 |
冠毛長 ㎜ | 9~12 | 6~9 | 9~11 |
()はCan. J. Plant Sci. 1990 70: 509-532
Sonchus wightianus by Flora of China 日本に帰化が知られているのはタイワンハチジョウナであり、埋立地に群生していたものも、タイワンハチジョウナだと考えていた。細かいところを観察すると、総苞の長さ、冠毛の長さなどがSonchus arvensis の方に近いことがわかった。痩果はタイワンハチジョウナと同じで、明らかに大きいため、、タイワンハチジョウナに近いものと思われるが、違う種である可能性もある。頭花の外側が赤色で腺毛が赤色を帯びた同じ種類のものが全国に広がっているらしい。
開花は5月から開始した。6月中旬~7月上旬に花が一度終わり、新しい花茎が出て再び開花し、秋まで花が続く。茎は無毛、葉は下部に集まってつき、長さ9~31㎝、幅1.5~10㎝、羽状に分裂し、葉の縁には刺状の鋸歯があり、葉の基部は茎を抱く。葉裏は粉白色。茎の上部には苞のような小さな葉がある。春の羽状に分裂する葉は春の花が終わる頃には枯れ、夏の葉は分裂が少なく、ほぼ全縁。頭花は長い茎の先に枝分かれしてつき、直径2~3㎝。花冠は黄色、一番外側の1列の舌状花だけ外側が赤色。総苞は長さ15~17㎜、綿毛及び赤色を帯びた腺毛がある。総苞片は4列、内総苞片には腺毛がない。総苞片の幅は1.4~1.8㎜、外側が一番幅が狭い。痩果は長さ3.9~4.5㎜、褐色、片面に6本の溝があり、中央の肋がやや突き出る。冠毛は白色、長さ9~11㎜、乾くと曲がりやすい。
Sonchus arvensis
カナダやアメリカなど広範囲に帰化している。冬に、ロゼットがあり、花期には根生葉はない。開花は1月~10月。茎は無毛で、長く、上部で分枝して花をつける。葉は長さ5~30、羽状に分裂又は分裂しない場合もある。葉の縁には刺状の鋸歯があり、葉の基部は茎を抱く。葉裏は粉白色。頭花は長い茎の先に枝分かれしてつき、直径3~5㎝、黄色。頭花の総苞は長さ14~20。総苞片は幅1~2.5㎜。花柄や総苞片にも腺毛がある。痩果は長さ2.4~3.5㎜、冠毛は長さ9~12㎜。2n=36,56
Sonchus wightianus タイワンハチジョウナ
直根の多年草。花は1月から10月。葉は長さ6~24㎝、幅1.5~6㎝、全縁~羽状中裂~羽状深裂、無毛。花柄は細く、腺毛又は毛がある。総苞は長さ12~15㎜、基部に白色の毛があり、腺毛がある場合もある。総苞片は幅1~1.5㎜。痩果は長さ3.5~4.5㎜のやや扁平な楕円体。主肋は1本(又は2本)が弱く突き出、2次的な肋がいくつかある。冠毛は長さ6~9㎜。2n=18
Sonchus brachyotus DC. ハチジョウナ
開花が8月~10月、荒地や海辺、特に北の方に多く生え、横走する長い地下茎を持つ。頭花の幅3~3.5㎝、総苞は長さ14~18㎜、密に綿毛をかぶる。総苞片は4~5裂、幅1.5~1.9㎜。痩果は長さ約3.2㎜、冠毛は長さ約11㎜。2n=18