シマトネリコ 島十練子

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Flora of Mikawa

モクセイ科 Oleaceae トネリコ属

別 名 タイワンシオジ、タイワントネリコ、タイトウシオジ、ケタイトウシオジ
中国名 光蜡树 guang la shu
英 名 evergreen ash, evergreen ash tree, evergreen flowering ash, flowering ash, Formosan ash , Griffith's ash , Philippine ash , Himalayan ash
学 名 Fraxinus griffithii C.B.Cl

 synonym Fraxinus griffithii C.B.Clarke var. kosyunensis (K.Mori) T.Yamaz.

シマトネリコの花序
シマトネリコの花序2
シマトネリコの葉
シマトネリコの幹
シマトネリコの幹2
シマトネリコ
シマトネリコ小葉表
シマトネリコ小葉裏
花 期 4~7月
高 さ (5)10~20m
生活型 常緑高木、半常緑高木
生育場所 庭、公園
分 布 在来種 沖縄、中国、台湾、インド、バングラディシュ、フィリピン、ミャンマー、ベトナム、インドネシア
撮 影 豊橋市  5.6.13
最近、庭木、街路樹として植えられることが多く、普通に見られるようになった。カブトムシが集まる木としても知られ、カブトムシによる食害が報告されている。オーストラリアではクイーンズランドの南東部に広く植林され、広がっている。
 インドネシアのパンクール(ブスキ州、ジャワ東部)では1900年以前に葉がアヘンの偽物(代替)として使われた。マドゥラ語名(Madurese name)はアヘンの木を意味する。葉を乾燥して砕き、タバコに混ぜ、トウモロコシの苞(klobots)に包み、葉巻きをつくる。煙を吸うと二級品のアヘンと同じような臭いと味がするが、アヘンのような効果はなく、少しのアヘン中毒も起こさない。ルソン島では木材が彫刻に使われ、フローレス島では樹皮が下剤として使われた。ジャワ島ではコーヒーの日よけの木とされ、ときに街路樹とされている。
 高さ(5)10~20mの常緑高木、寒くなる場所では半常緑低木。樹皮は灰褐色、円形の皮目があり、古い幹は樹皮が剥がれ、緑色、褐色、クリーム色のまだらになる。小枝は短毛があるか又はほぼ無毛。蕾は裸状。葉は対生し、奇数羽状複葉、長さ10~25㎝、葉柄は長さ3~8㎝、葉軸は無毛又は微軟毛がある。小葉は5~7(11)個つき、小葉柄は長さ5~10㎜、狭い翼がある。小葉の葉身は卵形~披針形、長さ2~10(14)㎝、幅1~5㎝(基部の対は普通小さい)、革質~薄い革質、葉上面は無毛、光沢があり、葉裏面には腺点がある。葉の基部は鈍形~円形~漸尖して葉柄、斜形、全縁、先は傾いて尖頭~尖鋭形、一次側脈は5~6(10)対、不明瞭まれに明瞭。頂部につく円錐花序は長さ10~25㎝、広がり、多数の小さな花をつける。苞はへら状線形、長さ3~10㎜、葉状、初めほぼ無毛。花は両性、花は葉の展開後に開花する。花柄は細く、長さ2~4㎜。萼は鐘形、長さ約1㎜、微軟毛があるか又は無毛、ほぼ全縁~広三角状の歯がある。花冠は白色、裂片は4個、ボート形、長さ約2㎜。雄しべは黄色、2個、花冠の長さとほぼ同長。翼果は広披針状へら形、長さ2.5~3㎝、幅4~5㎜、翼が小堅果の中間まで沿着し、初め緑色、その後ピンク色を帯び、やがて褐色になる。花期は4~7月。果期は7~11月。2n=46。

トネリコ属

  family Oleaceae - genus Fraxinus

 高木、まれに低木、落葉まれに常緑。葉は奇数羽状複葉、対生又はまれに枝先で輪生。葉柄や小葉柄はしばしば基部が太くなる。花序は枝の先で頂生又は腋生。あるいは前年枝で側生、円錐花序。苞は線形~披針形、早落性又は欠く。花は小さく、単性、両性、又は雑性花(polygamous:単性花と両性花をもつ)。萼は4歯又は不規則に分裂し、ときに無い。花冠は白色~帯黄色、4裂、基部まで分裂又は分裂しない。雄しべは2本、花冠裂片の基部につく。花糸は短く、花時に突き出る。胚珠は各室に2個、垂れ下がる。花柱は短い。柱頭は±2裂。果実は翼果、先に長い翼をもつ。種子は普通、1個、卵状長円形。胚乳は肉質。子葉は直立。
 世界に約60種あり、主に北半球の温帯と亜熱帯に分布する。

トネリコ属の主な種と園芸品種

1 Fraxinus americana L. アメリカトネリコ 
 北アメリカ(USA)原産。英名はwhite ash , American ash。
 高木、高さ40mまで。樹皮はかなり細かく、緻密な網目状の隆起を持つようになる。葉は5~9枚、通常は7枚、長円形~卵形~倒卵形、通常は突然尖り、縁は小鋸歯状、ときに全縁、下面は淡色でパピラがある。小葉柄にはほとんど翼がない。 小枝と葉はほとんど無毛。頂芽は一般的に鈍形、高さより幅が広い。 古い葉痕は一般的に上部の縁が凹形。 葯は線形~線状長円形、尖頭形。 果実は線形~倒披針形、長さ3~5㎝、翼は円柱形の果体の長さの3分の1に伸び、自由部分は果体の上にあり、果体自体よりも長い。萼は長さ1~1.5(~2)㎜、片側のみが裂けることはほとんどない。2n=46, 92, 138。
品種) 'Autumn Purple' , 'Empire' , 'Fine Margin' (v) , 'Longifolia' , 'Rosehill' , 'Skycole' , 'Visart'

2 Fraxinus angustifolia Vahl  ホソバトネリコ 細葉十練子
 ヨーロッパ、南西アジア、北アフリカ原産。英名はnarrow-leafed ash
 落葉高木、高さ20~30m、幹径1.5mまで。樹皮は平滑、淡灰色ですが、古くなると四角くひび割れ、こぶ状になる。冬芽は褐色。葉は対生または3輪生し、羽状複葉、長さ15~25㎝、小葉が3~13個あり、細く、長さ3~8㎝×幅1~1.5㎝。花は、雄花、両性花、または雄花と両性花の混合する花序となる。雄花と両性花はすべての個体に発生し、すべて、機能的に両性。開花は早春。果実は翼果、長さ3~4㎝。種子は長さ1.5~2 cm、翼は薄褐色、長さ1.5~2㎝。4亜種がある。 品種) 'Charles Bommes' , 'Elegantissima' , 'Flame' , 'Monophylla' , 'Pendula' , 'Raywood' , 'Variegata' (v)
2-1 Fraxinus angustifolia subsp. angustifolia。
 フランス、ポルトガル、シチリア島、スペイン、バレアレス諸島に分布。
 葉には7~13枚の小葉がある。葉の下面は無毛。

2-2 Fraxinus angustifolia subsp. oxycarpa (M.Bieb. ex Willd.) Franco & Rocha Afonso

  synonym Fraxinus oxycarpa M.Bieb. ex Willd.
 地中海沿岸地域に広く分布。英名はclaret ash
 葉には3~9枚の小葉がある。小葉の中肋の下半分に白色の毛がある。
品種) 'Golden Desert' , 'Golden Stem Ash' , 'Raywood'

2-3 Fraxinus angustifolia subsp. persica (Boiss.) Azadi

 イランに分布。

2-4 Fraxinus angustifolia subsp. syriaca (Boiss.) Yalt.

 アフガニスタン、イラン、イラク、レバノン・シリア、パキスタン、パレスチナ、トルコ、トルクメニスタンに分布。

3 Fraxinus apertisquamifera H.Hara ミヤマアオダモ 深山青梻
 日本固有種(本州の中部地方、四国)。愛知県の絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。別名はコバシジノキ。
 落葉小高木。高さ7~8m。枝はやや細く無毛。葉は対生し、奇数羽状複葉、葉柄を含めて長さ10~20cm、葉柄や羽軸は無毛。小葉は7~9個、長楕円形、長さ4~12cm×幅1.5~4cm、先は尖鋭形、縁には細鋸歯があり、下面の中肋沿いに開出毛がある。小葉柄はほとんどない。冬芽の芽鱗(頂芽)は先が開出し(V字に割れ)、褐色の毛がある。新枝の先端に円錐花序をつける。花は白色。花弁は4個、線形。翼果は狭倒披針形、長さ2.5~3㎝×幅約5㎜。花期は5月。

4 Fraxinus bungeana DC. ヒメトネリコ 姫十練子
 中国(安徽省、河北省、河南省、遼寧省、山東省、山西省)原産。中国名は小叶梣 xiao ye qin。標高0~1500mの乾燥した砂質土壌、岩の隙間に生える。
 低木または小高木、高さ2~5m。小枝は微軟毛があり、ときに密にあり、徐々に無毛になる。頂芽は円錐形、側芽は広卵形。葉は長さ5~15㎝。 葉柄は長さ1.5~4.5㎝。葉軸は細かい微軟毛がある。小葉は5~7個。小葉柄は長さ0.2~1.5㎝、毛がある。小葉の葉身は広卵形、菱形~卵形、広披針形、または楕円形、長さ2~5㎝×幅1.5~3㎝、紙質、無毛、基部は広楔形、縁は深い鋸歯状から欠刻状、先は尾状、主脈は中肋の両側に4~6本ある。円錐花序は頂生または腋生、長さ5~9㎝、まばら~ときに密に微軟毛がある。花は雑性花(polygamous)で、葉の展開後に現れる。小花柄は長さ約3㎜。雄花:萼は円蓋形(cupular)、長さ0.5㎜、歯は不規則で小さい。花冠は白色から帯黄色、裂片は線形、長さ4~6㎜。 両性花:萼歯は錐形、より大きい。花冠裂片は長さ6~8㎜。翼果はへら状長円形、長さ2~3㎝×幅3~5㎜、翼は小堅果の下部に沿下する。花期は5月。果期は8~9月。2n=46。

5 Fraxinus chiisanensis Nakai トネリコヤチダモ 
 朝鮮固有種。英名はJirisan ash。
 落葉低木、高さ4~5m。樹皮は鈍い灰色の斑点がある。葉は小葉が(5~)7~9枚、葉軸に翼は無い。小葉は長さ5~19㎝×幅3~9㎝、広楕円形または卵形、下面に長い星状毛が密生する。葉柄は長さ1~2㎜。花は両性花(hermaphrodite)。花序は前年の枝から伸びて円錐花序になる。花弁はなく、萼片があり、細かく裂ける。翼果は長さ3~4.5cmの長楕円状披針形、先は通常鋭頭か小さな凹形。

6 Fraxinus chinensis Roxb. コウリョウトネリコ 広義

  synonym Fraxinus rhynchophylla Hance var. densata (Nakai) Y.N.Lee

  synonym Fraxinus densata Naka
  synonym Fraxinus szaboana Lingelsh.
 日本、朝鮮、中国、ロシア、ベトナム原産。中国名は白蜡树 bai la shu。英名はChinese ash。別名はシナトネリコ。
 高木、高さ3~20m。小枝は無毛又はまばらに微細な絨毛~綿毛がある。芽は広卵形又は円錐形、褐色の綿毛があるか又は腺毛がある。葉は長さ12~35㎝。葉柄は長さ3~9㎝。葉軸は初め微軟毛又は直軟毛があり、小葉の結合点は無毛又は密に毛がある。小葉は3~7(~9)個、小葉柄は長さ2~15mm。小葉の葉身は広卵形~卵形~披針形又は楕円形~倒卵状披針形、長さ4~16㎝×幅2~7㎝(頂小葉はかなり大きい)、紙質~やや革質、無毛又は絨毛があり、ときに下面の脈だけに絨毛があり、基部は鈍径又はくさび形、縁は規則的な鋸歯~円鋸歯、ときに下半部が全縁、先は鋭形~長い尖鋭形~尾状。1次側脈は5~10対。円錐花序は頂生又は側生、長さ5~10㎝。花は雌雄異株、開花は葉の展開と同時。雄花は密集する。萼は円蓋形、長さ1~1.5mm。花冠は無い。雌花はまばらにつく。萼は筒状、長さ2~3mm。翼果はへら形~ごく細いへら形、長さ2.5~4㎝×幅3~7(~15)mm、翼は小堅果の中間~下部まで沿下する。

6-1 Fraxinus chinensis subsp. chinensis コウリョウトネリコ

 朝鮮、中国、ベトナム原産。
 小葉は(3~)5~7(~9)個、卵形~卵状披針形~披針形又は楕円形~倒卵状長円形。頂小葉は長さ(4~)7~10(~12)㎝×幅2~4(~6)㎝、下面の中肋の基部の横に絨毛があり、稀に綿毛があるか又はほとんど無毛、縁には明瞭に鋸歯があり、先は短~長の尖鋭形。1次脈は6~12対。翼果はへら形~ごく細いへら形、長さ3~3.5(~4)㎝×幅3.5~7(~15)mm。花期は4~5月。果期は7~9月。

6-2 Fraxinus chinensis subsp. rhynchophylla (Hance) E. Murray チョウセントネリコ 朝鮮十練子

  synonym Fraxinus japonica var. intermedia H.Hara  [Kewscience]
  synonym Fraxinus japonica f. stenocarpa (Koidz.) T.Yamaz. [Kewscience]
  synonym Fraxinus chinensis var. rhynchophylla (Hance) Hemsley
  synonym Fraxinus rhynchophylla Hance チョウセントネリコ
 日本、朝鮮、中国、ロシア原産。中国名は花曲柳 hua qu liu。別名はオオトネリコ。YListでは分布域に日本を含めず、トネリコ(Fraxinus japonica Blume ex K. Koch.)を日本固有種としている。
 小葉は3~7個、頂小葉は広卵形委~楕円形、ときに±披針形、長さ(4~)5~9(~12)㎝×幅(2.5~)3.5~5(~7)㎝、下面の基部の横に絨毛~綿毛があり、ときに帯褐色になり、縁は円鋸歯縁、先は短い尖鋭形~尖鋭形~尾状、1次脈は(5~)6~9対。翼果は狭いへら形~ごく狭いへら形、長さ2.5~4㎝×幅4.5~7mm。花期は4~5月。果期は9~10月。

7 Fraxinus excelsior L. セイヨウトネリコ 西洋十練子
  synonym Fraxinus excelsior var. communis Aiton
 ヨーロッパ、西アジア原産。英名はcommon ash , weeping ash , European ash。
 落葉高木、高さ12~18(43)m、樹冠は細い。樹皮は灰色、若木は平滑、成木には縦溝ができる。冬芽は黒色、頂芽は長さ5~10mm。葉は対生、長さ30㎝以下、 羽状複葉。小葉は小葉柄が無く、対生、無毛又はほぼ無毛、無托葉、普通長さ約7㎝以下、披針形~卵形、微突頭~尖鋭形、鋸歯がある。3性(trioecious)又は類雌雄混株(subdioecious)で、雄樹、両性樹、雌樹がある。花は短い腋生の円錐花序につき、葉の展開前に開花し、帯紫色、花被を欠く。両性花は1個の子房と2個の下位の紫色の雄しべからなる。雌性先熟で自家稔性。雄花は子房が未発達。雌花は葯が未発達又は痕跡。合成心皮の子房は4個の胚珠をもつが、普通1個だけ(まれに2個)が稔性。翼果は長さ約3~4㎝、熟すと淡褐色。
品種) 'Allgold' , 'Althena' , 'Argenteovariegata' (v) , 'Atlas' , 'Aurea' , 'Aurea Pendula' , 'Aureafolia' , 'Crispa' , 'Diversifolia Pendula' , 'Doorenbos' , 'Erosa' , 'Eureka' , 'Geessink' , 'Globosa' , 'Hessei' , 'Heterophylla Pendula' , 'Jaspidea' , 'Longibotrys' , 'Nana' , 'Pendula' , 'Pendula Wentworthii' , 'R.E. Davey' , 'Stanway Gold' , 'Westhof's Glorie' , 'Wheelie Bin' (v)

8 Fraxinus griffithii C.B.Clarke シマトネリコ 島十練子

  synonym Fraxinus griffithii C.B.Clarke var. kosyunensis (K.Mori) T.Yamaz.

  synonym Fraxinus formosana Hayata  シマトネリコ synonymFraxinus eedenii Boerl. et Kooord.

 日本、中国、台湾、インド、ミャンマー、バングラデシュ、ベトナム、インドネシア、フィリピン原産。中国名は光蜡树 guang la shu  高さ(5)10~20mの常緑高木、寒くなる場所では半常緑低木。樹皮は灰褐色、円形の皮目があり、古い幹は樹皮が剥がれ、緑色、褐色、クリーム色のまだらになる。小枝は短毛があるか又はほぼ無毛。蕾は裸状。葉は対生し、奇数羽状複葉、長さ10~25㎝、葉柄は長さ3~8㎝、葉軸は無毛又は微軟毛がある。小葉は5~7(11)個つき、小葉柄は長さ5~10㎜、狭い翼がある。小葉の葉身は卵形~披針形、長さ2~10(14)㎝、幅1~5㎝(基部の対は普通小さい)、革質~薄い革質、葉上面は無毛、光沢があり、葉裏面には腺点がある。葉の基部は鈍形~円形~漸尖して葉柄、斜形、全縁、先は傾いて尖頭~尖鋭形、一次側脈は5~6(10)対、不明瞭まれに明瞭。頂部につく円錐花序は長さ10~25㎝、広がり、多数の小さな花をつける。苞はへら状線形、長さ3~10㎜、葉状、初めほぼ無毛。花は両性、花は葉の展開後に開花する。花柄は細く、長さ2~4㎜。萼は鐘形、長さ約1㎜、微軟毛があるか又は無毛、ほぼ全縁~広三角状の歯がある。花冠は白色、裂片は4個、ボート形、長さ約2㎜。雄しべは黄色、2個、花冠の長さとほぼ同長。翼果は広披針状へら形、長さ2.5~3㎝、幅4~5㎜、翼が小堅果の中間まで沿着し、初め緑色、その後ピンク色を帯び、やがて褐色になる。花期は4~7月。果期は7~11月。2n=46。

9 Fraxinus insularis Hemsl. シマタゴ 島田子
  synonym Fraxinus retusa Champ. ex Benth.
  synonym Fraxinus floribunda auct. non Wall.

  synonym Fraxinus floribunda Wall. subsp. insularis (Hemsl.) S.S.Sun

 日本(九州、沖縄)、中国(安徽省、福建省、甘粛省、広東省、広西省、貴州省、海南省、湖北省、湖南省、江蘇省、江西省、陝西省、四川省、雲南省、浙江省)、台湾原産。中国名は苦枥木 ku li mu。
 高さ20~30m。芽は狭円錐形で、暗褐色の綿毛が密にあり、乾くと光沢が出る。枝は若いときに扁平になる。葉は長さ10~30㎝。葉柄は長さ5~8㎝。葉軸は上面が平ら。小葉は3~5(~7)個、小葉柄は長さ(0.5~)1~1.5㎝、小葉の葉身は長円形、楕円状披針形、または披針形、長さ6~9(~13)㎝×幅2~3.5(~4.5)㎝、紙質、革質(泡だらけ)になり、無毛、基部は楔形または鈍形、鋸歯状または中央より下が全縁、先は鋭形、尖鋭形~尾状。中肋の両側に主脈が7~11本ある。円錐花序は頂生、または頂生および側生、長さ20~30cm、多数の花をつける。葉の展開後に開花する。小花柄は糸状、長さ約3cm。萼は鐘形、長さ1~1.5㎜、歯は切形。花冠は白色。裂片はヘラ形、長さ約2㎜。雄しべは花冠裂片より長い。翼果は赤色~褐色、長いヘラ形、長さ2~4㎝×幅3.5~4.5㎜、翼は小堅果の上部に沿下する。花期は4~5月。果期は7~9月。

10 Fraxinus japonica Blume ex K.Koch トネリコ 十練子

  synonym Fraxinus chinensis subsp. rhynchophylla (Hance) A.E.Murray [Kewscience]

  synonym Fraxinus chinensis subsp. rhynchophylla (Hance) E. Murray

  synonym Fraxinus japonica Blume ex K. Koch. [YList]

  synonym Fraxinus longicuspis Siebold & Zucc. [Kewscience] ヤマトアオダモ 

  synonym Fraxinus chinensis var. rhynchophylla (Hance) Hemsley
  synonym Fraxinus rhynchophylla Hance チョウセントネリコ
 日本(本州の中部地方以北)原産。別名はタモ、サトトネリコ。
 学名はYListではFraxinus japonica Blume ex K.Kochとしているが、多説あり、Kewscienceではヤマトアオダモ(Fraxinus longicuspis Siebold & Zucc.)の異名としている。チョウセントネリコ(Fraxinus rhynchophylla Hance)の異名とする説もある[Z.Wei & P.S.Green, Fl. China 15: 278 (1996)]。  落葉高木、高さ10~15m。樹皮は若木では明るい灰白色、古くなると縦シワや網目模様が入り、暗褐色になる。葉は対生し、奇数羽状複葉、長さ20~30㎝、小葉は5~9個つき、長楕円形、長さ5~15㎝、縁には細かい鋸歯があり、下面の主脈に開出した白毛があり、葉軸の節には褐色の毛がある。雌雄異株。枝先の円錐花序に小さな花を多数付ける。花は白色。花弁は無く、萼は4裂する。翼果は垂れ下がり、倒披針形、長さ3~4㎝、翼は膜質、褐色に熟す。花期は4~5月。果期は10月。
【チョウセントネリコの解説】
 小葉は3~7個、頂小葉は広卵形~楕円形、ときに±披針形、長さ(4~)5~9(~12)㎝×幅(2.5~)3.5~5(~7)㎝、下面の基部の横に絨毛~綿毛があり、ときに帯褐色になり、縁は円鋸歯縁、先は短い尖鋭形~尖鋭形~尾状、1次脈は(5~)6~9対。翼果は狭いへら形~ごく狭いへら形、長さ2.5~4㎝×幅4.5~7mm。花期は4~5月。果期は9~10月。

10-1 Fraxinus japonica Blume ex K.Koch f. intermedia (Nakai) H.Hara ナガミトネリコ 長実十練子

 果実の幅が3~4mmと細いもの。

10-2 Fraxinus japonica Blume ex K.Koch f. stenocarpa (Koidz.) T.Yamaz. デワノトネリコ 出羽十練子

  synonym Fraxinus japonica Blume ex K.Koch var. stenocarpa (Koidz.) Ohwi

 東北地方に分布。果実は長さ3~4.5㎝×幅4~5㎜、先が尖る。チョウセンアカシジミの食樹。

11 Fraxinus lanuginosa Koidz. ケアオダモ 広義
 日本(北海道、本州、四国、九州)、千島原産。英名はJapanese ash。
 落葉高木、高さ10~15m、幹は直径50㎝以下。樹皮は平滑、暗灰色。冬芽は淡ピンク褐色~灰褐色、密に灰色の短毛で覆われる。葉は対生、奇数羽状複葉、長さ10~15㎝。小葉は3~7個つく。小葉は広卵形、長さ4~7㎝×幅2~4㎝、上面は無毛又はわずかに脈上に毛がある。下面は脈上に毛が散生又は脈上に開出毛が密生する。葉縁は細かい鋸歯縁、小葉柄は短く不明瞭。花は円錐花序につき、新しい葉の展開後に生じる。花弁は4枚、幅が狭く長さ5~7mm、クリーム白色。両性花は雌しべ1本と雄しべ2本。雄花は雌しべが無く、雄しべは2本。果実は細い翼果、長さ2~4㎝×幅3~5mm、帯赤色、褐色に熟す。花期は4~5月。
品種) Koidz 0131
11-1 Fraxinus lanuginosa Koidz. f. lanuginosa ケアオダモ 
  synonym Fraxinus sieboldiana auct. non Blume
  synonym Fraxinus sieboldiana Blume var. pubescens Koidz.
 葉の下面の脈上に開出毛が密生する。

11-2 Fraxinus lanuginosa Koidz. f. serrata (Nakai) Murata  アオダモ 青梻

  synonym Fraxinus lanuginosa Koidz. var. serrata (Nakai) H.Hara
  synonym Fraxinus sieboldiana Blume var. serrata Nakai
 別名はコバノトネリコ、アオタゴアオダモ。野球のバットの材料として知られる。
 葉裏がほとんど無毛。

11-3 Fraxinus lanuginosa Koidz. f. veltina (Nakai) Murata  ビロードアオダモ 

 葉裏全体に毛がある。

12 Fraxinus latifolia Benth. オレゴン・アッシュ
  synonym Fraxinus oregona Nutt.
 北アメリカ(カナダ、USA)西部原産。英名はOregon ash。
 高木、高さ25m以下。雌雄異株。枝は円柱形。葉は長さ12~33㎝、葉柄は無毛~微軟毛がある。小葉は5~7個、長さ2~10㎝、広楕円形~狭卵形、全縁~±鋸歯縁、下面はまばらに微軟毛があり、小葉柄は無い(又はごく短くある)。花は花弁が無い。果実は長さ28~50mm×幅5~8mm、広類円筒形、下部の約3/4に翼がある。2n=46。
品種) 'Pulverulenta'

13 Fraxinus longicuspis Siebold et Zucc. ヤマトアオダモ 大和青梻
 日本固有種(本州、四国、九州)。別名はオオトネリコ。花に花弁がない。
 落葉高木。高さ15~25m。樹皮は淡褐色、平滑。若枝は淡褐色の縮毛があり、後に無毛になり、楕円形の皮目がある。髄はやや太い。冬芽の頂芽は大きく、長さ6~13mm。側芽は対生。芽鱗は1~2対、黄褐色の毛がある。葉痕は半円形。葉は対生し、奇数羽状複葉、長さ15~25㎝。葉軸はややジグザグに曲がる。小葉柄は長さ5~10mm。小葉は2~4対つき、広披針形、長さ5~10㎝×幅2~3㎝、先は尾状、基部は広くさび形で歪み。縁は浅い鋸歯縁、上面は無毛。下面は初め淡褐色の縮毛がある。雌雄別株。葉の展開と同時に開花する。新枝の先端や葉腋に円錐花序は頂生又は腋生。花は花弁が無い。雄花は雄しべが2個、雌しべは無い。両性花は1個の雌しべと2個の雄しべからなる。葯は紫褐色。柱頭は2裂し、透明の白色。萼は杯形で小さく、不規則に深く切れ込み、果時にも残る。翼果は倒披針形、長さ3~4㎝×幅4~5mm。花期は4~5月。

13-1 Fraxinus longicuspis Siebold et Zucc. var. latifolia Nakai ツクシトネリコ 筑紫十練子

  synonym Fraxinus satsumana Koidz.

  synonym Fraxinus longicuspis Siebold et Zucc. var. pilosella (Honda) H.Hara

 小葉の幅が母種より広く、葉の下面に脈上に毛が多い。

14 Fraxinus mandshurica Rupr. ヤチダモ 谷地梻
  synonym Fraxinus mandshurica Rupr. var. japonica Maxim.

  synonym Fraxinus nigra Marshall subsp. mandshurica (Rupr.) S.S.Sun

  synonym Fraxinus excelsissima Koidz.
 日本(北海道、本州の岐阜県以北)、朝鮮、中国(甘粛省、河北省、黒竜江省、河南省、湖北省、吉林省、遼寧省、陝西省、山西省)、ロシア原産。中国名は水曲柳 shui qu liu。英名はmanchurian Ash。標高700~2100mの斜面のまばらな森、山地の開けた谷に生える。
 高さ30mまで。 小枝は4角、無毛。 葉は長さ25~35(~40)cm。 葉柄は長さ6~8cm。 軸には時々隆起があり、小葉関節は茶色の巻き毛がある。 リーフレット 7~11(~13)、無固結性。 小葉の葉身は長楕円形から卵形長楕円形、長さ5~20㎝×幅2~5㎝、紙質、上面は無毛またはまばらに白色の粗毛があり、静に沿って下面に縮れた毛があり、特に中肋の基部に密にあり、基部は楔形~鈍形、わずかに斜め、縁は小鋸歯があり、先は尖鋭形または尾状、中肋の両側に主脈が8~11本ある。円錐花序は前年の枝に側生し、長さ15~20㎝。雄性の円錐花序は密、両性の花序はやや緩い。小花柄は雄性円錐花序では長さ3~5㎜、両性の円錐花序ではより長い。花は両性花を含む異株(polygamodioecious:両性花を含む異株)、葉の展開前に開花し、萼や花冠は無い。翼果は長円形~倒卵状披針形、長さ3~3.5(~4)㎝×幅6~9㎜、 翼は小堅果の中央または基部に向かって沿下し、明らかに捻じれる。花期は4~6月。果期は8~9月。
品種) 'Mancana'

15 Fraxinus nigra Marshall ニグラトネリコ
 北アメリカ(カナダ、USA)東部原産。英名はblack ash , American ash。別名はブラックアッシュ。森の中で最も細い広葉樹といわれ、寿命が長く、典型的な寿命は150年。
 高さ12~18mだが、高さ27mに達することもある。枝は幹の高いところまで現れず、高い木は最長15mまで枝が無い場合がある。樹皮は柔らかく、浅い溝があり、鱗片状または薄片状のになる。根系は浅く広がり、直径0.1~0.4㎜の細い根は長く、ほとんど分岐しない。花は、密集した円錐花序または総状花序につく。葉は対生し、長さ25~40㎝、羽状複葉。小葉は9枚が多く、7または11 枚になることもある。小葉は長さ5~20㎝×幅1.5~6㎝。果実は翼果、ときに捻じれ、ほとんどの場合1個の種子を含むが、2~3個の場合もある。果実は長さ2.5~4㎝、束生する。しばしば果実はスパイシーな香りがある。
品種) 'Fallgold'

16 Fraxinus ornus L. マンナシオジ 
 ヨーロッパ南部、トルコ、コカサス原産。英名はmanna ash , South European flowering ash。森林、藪の茂った斜面、山地に生える。
 高さ10mまで。芽は灰色。葉は羽状複葉、羽片は2~4対。小葉は卵形~披針形、細かい鋸歯があり、中脈の下面に毛があり、すべて小葉柄があり、頂小葉の小葉柄が最も長い。花束のような円錐花序に密に花がつく。花は強い香りがあり、葉の展開とともに現れる。花冠裂片は2~4個、白色、線状披針形、長さ7~15mm。萼片は4裂。果実は小さく、長さ1.5~2.5㎝。種子は幅約2㎜、翼を含めると幅4~5㎜。花期は4~6月。
品種) 'Anita' , 'Arie Peters' , 'Fastigiata Pyramidalis' , 'Louisa Lady' , 'Mecsek' , 'Obelisk' , 'Rotterdam'

17 Fraxinus pallisiae Wilmott フラキシヌス・パリシアエ
  synonym Fraxinus holotricha Koehne
 ギリシャ、ブルガリア、ルーマニア、ウクライナ、ユーゴスラビア、北コーカサス原産。英名は Pallis' ash 。乾燥した森林の草原に生える。
 落葉高木、高さは12~18m。 樹皮は灰色または茶色で、木が若いときは平滑、年数が経つとひび割れが発生する。小枝と葉柄には毛が密生し、冬芽は褐色。 葉は対生し、葉柄があり、奇数羽状複葉、小葉は濃緑色、披針形、ほぼ無柄、縁の下部を除き、鋭い鋸歯があり、側小葉は対生し、頂小葉はやや大き、初め両面に灰色の毛がある。雌雄同株または雌雄異株。花序は総状花序。果実は翼果。花期は4~5月。
品種) 'Moraine'

18 Fraxinus pennsylvanica Marshall ビロードトネリコ 
 北アメリカ(カナダ、USA)原産。英名はgreen ash , red ash , swamp ash。河岸や氾濫原の林内に生える。
 落葉高木、高さ12~25m、まれに高さ45mに達し、幹の直径が最大60㎝になる。若い木の樹皮は平滑、灰色だが、年数が経つと厚くなって亀裂が入り、赤みを帯びた内層が見える。冬芽は赤褐色、ビロード状になる。葉は対生し、長さ15~30㎝、奇数羽状複葉で 小葉は7~9個 (たまに5~11個)つき、これらの小葉は披針形~卵形、長さ5~15㎝(まれに18㎝)×幅1.2~9㎝、縁には鋸歯があり、小葉柄は短いが明瞭で、長さ数㎜、綿毛がある。葉は両面とも緑色、秋には黄金色になり、気候によっては、9月の第1週に葉が色づき始めることがある。雌雄異株であり、雄花と雌花が別々の株につく。花は春に新葉の展開前から同時にコンパクトな円錐花序に咲く。花は花弁がなく目立たず、風媒花。果実は翼果、長さ2.5~7.5㎝、種子は1個、長さ1.5~3㎝、先の翼は長さ2~4㎝×幅3~7㎜。
品種) Aerial™ , 'Aucubifolia' (v) , 'Bergeson' , 'Cardon' , Cimmaron = 'Cimmzam' , Dakota Centennial® , Foothills , 'Johnson' , 'Kindred' , 'Marshall’s Seedless' , 'Oahe' , 'Patmore' , Prairie Spire® , 'Summit' , 'Urbanite' , 'Variegata' (v) , 'Zundert'

18-1 Fraxinus pennsylvanica Marshall var. subintegerrima (Vahl) Fernald ソウマシオジ 

  synonym Fraxinus lanceolata Borkh
 福島県いわき市で1930年代に野生化したものが発見され、命名された。
 葉の裏面に毛が密生する。

19 Fraxinus platypoda Oliv. シオジ 塩地
  synonym Fraxinus spaethiana Lingelsh.
 日本(本州の関東以西、四国及び九州)、中国(甘粛省、貴州省、湖北省、陝西省、四川省、雲南省)原産。中国名は象蜡树 xiang la shu。標高1200~2800mの斜面や谷間の雑木林に生える。
 高さ28mにもなる。小枝は微軟毛があるかまたは無毛。葉は長さ10~25(~30)㎝。 葉柄は長さ5~6㎝、広がり、基部は半抱茎になる。葉軸は密に毛があり、無毛になる。小葉は7~11個、無柄またはほぼ無柄。小葉の葉身は長円状楕円形、長さ(4~)6~14㎝×幅(1~)2~3.5㎝、薄い革質、上面は無毛、下面の中脈に沿って密に帯黄色の絨毛があり、または無毛になり、基部は鈍いまたは広い楔形、わずかに斜め、縁には不明瞭な小鋸歯があり、先は尖鋭形~短い尖鋭形、主脈は中脈の両側に10~15本ある。集散花序は前年の枝に側生し、長さ12~15㎝。花は両性花を含む異株(polygamodioecious)、葉の展開より前に咲く。花冠は無い。 両性花の萼は鐘形、長さ約1.5㎜、歯は三角形。翼果は長円状楕円形、長さ4~6㎝×幅7~10㎜、翼は小堅果の基部に沿下する。花期は4~5月。果期は8月。

19-1 Fraxinus platypoda Oliv. f. nipponica (Koidz.) Yonek. ヤマシオジ 山塩地

  synonym Fraxinus spaethiana Lingelsh. f. nipponica (Koidz.) Sa.Kurata
  synonym Fraxinus platypoda Oliv. var. nipponica (Koidz.) H.Hara ex Ohwi
  synonym Fraxinus spaethiana Lingelsh. var. nipponica (Koidz.) H.Hara
 広島県、山梨県に分布する。葉柄や葉軸に短毛がある。別名はカイシジノキ。

20 Fraxinus sieboldiana Blume マルバアオダモ 丸葉青梻
  synonym Fraxinus mariesii Hook.f.
 日本、中国原産。中国名は庐山梣 lu shan qin。英名はflowering ash , Siebold ash。別名はホソバアオダモ、トサトネリコ。
 落葉高木。高さ5~9(15)m。幹は灰色。葉は対生し、長さ7~15㎝の奇数羽状複葉。葉柄は長さ2~3㎝。小葉は3~5(7)個つき、長さ2.5~8(10)㎝の卵形~卵状長楕円形、全縁~目立たない低鋸歯、先が尖り、基部は楔形。葉の側脈は7~10対。葉柄や葉軸に短毛と腺毛がある。枝先や葉腋に長さ7~12㎝の円錐花序を上向きにつける。雌雄異株。葉の展開後に開花する。雄花は萼が微細で目立たず、花冠が長さ5~7㎜、白色~やや黄色を帯び、線形に4全裂する。両性花は花冠がやや短い。雄しべは2個。雌しべは1個、柱頭はさじ形。子房は黒色を帯びる。翼果は紫色、長さ2~2.7㎝、幅約4㎜の線状へら形、翼の長さは半長以上あり、種子は1個入る。種子は長さ8~10㎜、線形。2n=46。花期は4~5月。
品種) 'Rising Sun' (v)

20-1 Fraxinus sieboldiana Blume var. quadrijuga (Nakai) T.B.Lee ex W.T.Lee  ハクウントネリコ 


21 Fraxinus uhdei (Wenz. [es]) Lingelsh フラキシヌス・ウデイ
 メキシコ~中央アメリカ原産。英名はtropical ash , Shamel ash , Hawaiian ash , Mexican ash。別名はトロピカルアッシュ、シャメルアッシュ、メキシコアッシュ。
 メキシコや米国南西部では街路樹としてよく植えられている。常緑高木。高さ15~18m、大きいものは高さ37mになる。幹と枝は若いうちは平滑、年とともにわずかに粗くなる。葉は大きな羽状複葉、緑色、小葉は7枚ときに9枚つき、小葉は卵形~披針形、縁は鋸歯があり、ときに巻く。雌雄異株で、雄花と雌花が別々の個体に形成される。葉の出現直前または出現時に開花する。果実は翼のある痩果で目立たない。花期は冬。
品種) 'Majestic Beauty'

22 その他ハイブリッド
品種) 'Betty' , 'Northern Gem' , 'Northern Treasure' , 'Veltheimii'

参考

1) Flora of China
 Fraxinus
http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=110810
2) Plants of the World Online | Kew Science
 Fraxinus
http://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:60452048-2
3) The Jepson Herbarium
 Fraxinus
https://ucjeps.berkeley.edu/eflora/eflora_display.php?tid=11357