ナベワリ  鍋割(鍋破)
[学名] Croomia heterosepala (Baker) Okuyama
ビャクブ科 Stemonaceae  ナベワリ属
三河の植物観察
ナベワリ花
ナベワリ花被片
ナベワリ雄しべ
ナベワリ花被片の裏
ナベワリ蕾
ナベワリ果実
ナベワリ茎
ナベワリ
ナベワリ花柄
ナベワリの葉表
ナベワリの葉裏
ナベワリの葉裏拡大
 和名は「舐め割り」が転じたもので、有毒で舐めると舌が割れるほど痛くなることに由来するといわれている。
 根茎は地中を横に這い、節がある。茎は無毛、直立し、紫色を帯びる。葉は茎の上部に4~5個が互生し、長さ6~15㎝の卵状惰円形、先は尖り、基部は浅い心形。葉脈が非常に深く、縦に5~9脈あり、縁が普通、細かく波打つ。葉腋に淡緑色の花を単生し、垂れ下がった細長い花柄の先に下向きに咲く。花柄は長さ3~5㎝。花被片は広卵形、4個が平開してつき、3個は長さ5~7㎜、下側の外花被片1個だけが大きく、長さ8~10㎜、表面に微細な乳頭状突起がある。雄しべは4個、花糸は短く、葯が黄赤色で目立つ。果実は卵円形、先が嘴状に尖る。種子は長さ約4㎜の惰円形。
 ナベワリ属には6種あり、うち5種が日本に自生する。
 ヒメナベワリ Croomia japonica は日本、中国に分布する。葉は4~5個つき、長さ5~11㎝、7~9脈がある。花が小さく、花被片は反曲し、長さ1.5~3.5(6)㎜、幅2.5~3㎜の卵形~卵状惰円形、4個はほぼ同形同大又は内花被片が外花被片より長い。花糸が長く、紫色を帯びることがある。
 コバナナベワリCroomia saitoana は宮崎県に分布し、ヒメナベワリより茎が太く、紫色を帯びる。葉は普通7~11個つき、3~5脈がある。苞は無い。ヒメナベワリより花が小さく、紫褐色を帯び、花糸が太くて短い。
 ヒュウガナベワリ Croomia hyugaensis は宮崎県に分布し、茎が緑色で、細く。葉は4~6個つき、ほぼ全縁、やや肉質、5~7脈がある。線形~さじ形の明瞭な苞がある。花がコバナナベワリよりやや大きく、花糸が長い。
 シコクナベワリCroomia kinoshitae は四国に分布し、花被片がほぼ同形同大、先端が微突端、平開する。花糸が細長くてわずかに湾曲し、黄緑色。葉縁に不規則な細かい鋸歯がある。
 北アメリカに分布するCroomia pauciflora は葉縁がでこぼこ。花被片が早落性、4個がほぼ同形同大、幅が狭く、しばしば紫色を帯びる。小花柄は長さ8~11㎜。 
[花期] 4~5月
[草丈] 30~60㎝
[生活型] 多年草
[生育場所] 山地の林内
[分布] 在来種(日本固有種) 本州(関東以西)、四国、九州
[撮影] 鳳来町  04.4.10
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