ミツバシモツケ  三葉下野
[別名] ミツバシモツケソウ
[中国名]

美吐根 mei tu gen

[英名] Bowman's Root
[学名] Gillenia trifoliata (L.) Moench
Spiraea trifoliata L.
バラ科 Rosaceae  ギレニア属
三河の植物観察
ミツバシモツケ花
ミツバシモツケ花托筒
ミツバシモツケ托葉
ミツバシモツケ茎
ミツバシモツケ
ミツバシモツケ葉
 ミツバシモツケはギレニア属の栽培種。ギレニア属は北アメリカに Gillenia stipulataとGillenia trifoliataの2種がある。両者はよく似ていて、3出複葉。葉の基部に2個の托葉がある。花は花弁の細い白色の5弁花、花托筒(咢筒)が帯赤色。ミツバシモツケGillenia trifoliata は葉が無柄、小葉の切れ込みや歯が比較的、小さい。托葉が小さく線形、落葉性。袋果の嘴が短い。これに対し、Gillenia stipulataは托葉が大きく宿存性で、小葉が5個のように見える。葉柄があり、小葉の鋸歯が深いことが多い。袋果の嘴が長い。日本では Gillenia stipulataはホソバミツバシモツケの名で販売されている。Flora of North America の解説ではGillenia stipulataの小葉は卵状長楕円形、Gillenia trifoliataの小葉は線形となっている。また、Missouri Botanical Gardenの解説ではGillenia stipulataの小葉は線状披針形である。葉の幅は狭いものが多いが、変化があると思われる。
 写真のミツバシモツケは大きな托葉が見られず、葉の基部に小さな線形の托葉がある。茎は赤色、細い。小葉の幅はやや広く、広披針形~卵状長楕円形~長楕円形。花弁は5個、白色、不等長。花托筒は帯赤色、咢片は直立、三角状尖鋭形。
[花期] 5~6月
[草高] 40~100㎝
[生活型] 多年草
[生育場所] 栽培種
[分布] 帰化種 北アメリカ原産
[撮影] 浜松市  18.5.21

 ギレニア属(ミツバシモツケソウ属)

  Family: Oleaceae - genus Ligustrum

 多年草、高さ40~100㎝、無毛又は有毛、毛は単純毛又は腺毛、根茎があり、年茎は水平、木質。茎は1~5本、下部~花序まで、直立又は斜上、若い時に普通、赤色、普通、単純。葉は宿存する根生葉と茎葉、三出複葉。托葉は扁平な卵形又は線形、縁は鋸歯( serrate,)、重鋸歯(doubly serrate)、浅い不規則な切れ込み(laciniate)、鋭い切れ込み(incised)、分裂(lobed)又は全裂(dissected)。葉柄は有又は無。葉身は角卵形(trullate)~広角卵形(widely trullate)、長さ3~9㎝、草質。小葉は3個、披針形~卵状長楕円形、長さ4~8㎝、縁は平ら、鋭く切れ込み、重鋸歯、歯先に腺があり、様々な腺と毛がある。花序は頂生、円錐花序、花が緩く、3(~9)個つき、葉がある。苞はあり、小苞は無い。花柄はあり、各枝に1~7個。花は直径10~20㎜。花托筒はしばしば赤色又は紫色になり、長さ4.5~8㎜、無毛。咢片は5個、直立、三角状卵形。花弁は5個、白色~淡ローズ色、線状披針形、不等長。雄しべは20個(3輪に)、花弁より短い。花柱は糸状、無毛。柱頭は頭状。果実は袋果の集合、袋果は5個(1~5個が熟す)、広卵形~広楕円状卵形、わずかに扁平、長さ4.5~8㎜、剛毛~絨毛状剛毛、無毛又はほぼ無毛、外側と内側が部分的に裂開する。花托筒は宿存する。咢片は宿存し先が直立~緩く広がる。種子は袋果に2個、淡褐色~帯赤色、縦に小じわがあり、無毛。x = 9。
 世界に2種あり、北アメリカに分布する。

 ギレニア属の種と園芸品種

 1  Gillenia stipulata (Muhlenberg ex Willdenow) Nuttall ホソバミツバシモツケ 
    synonyum Porteranthus stipulatus (Muhl. ex Willd.) Britton
 USA原産。英名はAmerican ipecac, Indian physic
 Gillenia trifoliataによく似ている。いずれも2個の大きな葉状托葉が葉の基部にあり、小葉が5個に見える。Gillenia stipulataは葉に短い柄があり、小葉の縁の切れ込みや歯が深い。托葉が宿存する。袋果の嘴が長い。
 多年草又は亜低木、秋に銅赤色に紅葉する。根茎がある。托葉は宿存し、扁卵形、長さ10~20(~25)㎜×幅10~20㎜、葉状、縁は鋸歯~重鋸歯。小葉は卵状長楕円形、下部の葉の小葉は不規則な切れ込み(laciniate)又は全裂(dissected)、下面は密に毛と腺毛があり、その他に粗毛~小粗毛(hirsutulous)があるか又はまれに、無毛。上面は小粗毛があり、腺毛は無又はまばらにある。花托筒は長さ4.5~5.5㎜。花弁は長さ10~13㎜。袋果は長い嘴があり、わずか~目立つ小じわがあり、無毛又はほぼ無毛。2n = 18. 。花期は(4)5~7月。

 2  Gillenia trifoliata (L.) Moench  ミツバシモツケ(ミツバシモツケソウ)
    synonyum Spiraea trifoliata L.
    synonyum Porteranthus trifoliatus (L.) Britton
 USA原産。英名は Bowman's Root 。
 托葉は落葉性、線形、長さ3~8㎜幅1~3㎜(しばしば基部に裂片がある)、縁は鋸歯~重鋸歯~浅い不規則な切れ込み(laciniate)。小葉の葉身は披針形、下面は腺が無又はまばらに腺毛があり、ほかには毛がほぼ無又は有。上面はほぼ無毛又はまばら~中程度に剛毛がある。花托筒は長さ5.5~8㎜。花弁は長さ12~22㎜。袋果は短い嘴があり、平滑又はわずかに小じわがあり、緩く剛毛から絨毛状剛毛がある。2n = 18。
品種) 'Pink Profusion'


 参考

1) GRIN
 Gillenia Moench
 https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=4952
2) Flora of North America
  Gillenia
 http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=113550
3) Gillenia stipulata - Plant Finder - Missouri Botanical Garden
 Gillenia stipulata
 http://www.missouribotanicalgarden.org/PlantFinder
  /PlantFinderDetails.aspx?taxonid=286539&isprofile=0&n=1
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