メグスリノキ  目薬木
[別名] チョウジャノキ、センリガンノキ
[中国名] 毛果枫 mao guo feng
[英名] Nikko maple
[学名] Acer maximowiczianum Miq.
Acer nikoense Maxim. , excl. basion.
Acer nikoense Maxim
ムクロジ科 Sapindaceae  カエデ属
三河の植物観察
メグスリノキの枝先
メグスリノキの葉裏
メグスリノキの葉裏の毛
メグスリノキの葉柄
メグスリノキの幹
メグスリノキ
メグスリノキ葉表
 カエデ科 は現在のAPG分類ではムクロジ科に含められた。中国にも分布し、中国のものをsubsp. megalocarpum とする説もある。Flora of Chinaでは亜種としては明瞭に区別できず、Acer maximowiczianum(Dec 1867)は命名が不必要として、Acer nikoense(13 Nov 1867) を採用している。USDA(ars)ではAcer nikoenseは園芸種の名として、見解が分かれる。Flora of Chinaのデータと日本のものは異なるところも多い。和名は古くから樹皮や小枝を煎じて服用や洗眼に用いたことに由来する。
 幹は灰褐色(灰色)、古くなると樹皮が縦に裂ける。若枝は灰白色の毛がある。冬芽の頂芽には側芽をが対生する。頂芽は長さ7~10㎜。芽鱗は8~15(5)対、黄褐色の毛が密生する。葉痕はV字形。葉は対生し、3出複葉、葉柄は長さ2~3(3~5)㎝、粗毛が開出する。小葉は長さ5~12(7~14)㎝、幅2~6(3~6)㎝の惰円形、不規則な波状の鋸歯(全縁又は先部に鈍い歯の鋸歯)があり、基部は左右不対称で歪む。葉表は初期に毛があるが、後に無毛。葉裏は灰褐色の粗毛があり、脈上に多い。頂小葉の柄は長さ2~10㎜。雌雄別株。開花は葉の展開とほぼ同時。散形花序に淡黄色の花を、雄花序は3~5個、雌花序は1~3個つける。花軸や花柄には粗毛が開出する。花弁は淡黄色、6(5)個、萼片も6(5)個。雄しべは普通、12(8)個。翼果は翼が直角~鈍角に開き、分果は長さ4~5㎝、黄褐色の毛が密生する。()内はFlora of Chinaのデータ。
 オニメグスリAcer triflorum は朝鮮、中国に分布し、中国名は三花枫(san hua feng)。幹は黄褐色、樹皮に縦の裂け目が入り、薄片は小さい。小枝は細く、わずかに毛があり、後に無毛。冬芽は小さく、芽鱗に縁毛がある。葉は3出複葉、葉柄は長さ2.5~6㎝、無毛又はわずかに有毛、小葉柄は長さ5~10㎜。葉身は膜質~紙質~やや革質。葉裏は主脈上に毛が密にあるが、面にはない。小葉は長楕円状卵形~倒卵状披針形、長さ4~9㎝、幅2~3.5㎝、縁は全縁~先部に粗い鋸歯がある。中央の小葉は先が楔形、側脈は11~13対、背面で明瞭。雄花両性花異株ときに雄花両性花同株。散房花序に花が3個つく。萼片5個。花弁5個。雄しべ10個。子房は有毛。翼果は緑黄色、翼は直角~鋭角に開く。分果は翼を含め長さ3.5~4.5㎝、幅1.3~2㎝、分果はほぼ球形。
 ミツデカエデAcer cissifolium 幹は灰褐色、やや荒れた平滑。枝は茶褐色~赤褐色、若枝に白色の上向きの短毛がある。冬芽は頂生側芽を伴う頂芽。側芽は対生し、芽鱗は2対、軟毛がある。葉痕はU字形~V字形。葉は対生し、3出複葉、葉柄は長さ3~8㎝、赤色を帯び、白色の毛がある。頂小葉の柄は長さ1~2㎝、側小葉の柄はやや短い。小葉は長さ4~8㎝、幅2~4㎝の卵状惰円形、基部は楔形、先は尾状に尖り、縁は粗い欠刻状鋸歯。葉質はやや薄く、葉表には毛が散生する。葉裏にも毛が散生し、脈腋に毛が密生する。雌雄別株。葉の展開後に側芽から花序を出し、垂れ下がる。総状花序は長さ5~15㎝、花を20~50個つけ、花序軸や枝には白色の短毛がある。花弁は黄色、4個つき、長さ約2.5㎜、線形。萼片4個。雄花は雄しべ4個、花糸の下部が膨れる。雌花には雄しべはなく、子房は無毛~毛が散生。翼果は翼が水平~鋭角に開き、分果は長さ2.5~3㎝、短毛がある。
[花期] 5月
[果期] 8~10月
[樹高] 10~15m
[生活型] 落葉高木
[生育場所] 山地の谷間、斜面
[分布] 在来種  本州(宮城県、山形県以南)、四国、九州、中国
[撮影] 豊橋市 15.6.10
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