コアゼガヤツリ  小畔蚊帳吊
[別名] オオミズハナビ  大水花火
[学名] Cyperus haspan L. var. tuberiferus T.Koyama
Cyperus haspan L. 広義
カヤツリグサ科 Cyperaceae  カヤツリグサ属
三河の植物観察
コアゼガヤツリの穂
コアゼガヤツリの茎
コアゼガヤツリの果実
コアゼガヤツリの鱗片
コアゼガヤツリ根茎
コアゼガヤツリ
コアゼガヤツリ小穂
コアゼガヤツリ小穂2
 別名は線香花火のような細かい穂がつくことから。学名は諸説あり、コアゼガヤツリは広義にCyperus haspan とされる。北アメリカに分布するCyperus haspan(subsp. juncoides) は根茎が短く、叢生するタイプである。コアゼガヤツリは匍匐根茎があり、明らかに異なり、暫定的にオオミズハナビの学名 Cyperus haspan var. tuberiferus が使われている。Flora of ChinaではCyperus haspan(畦畔莎草 qi pan suo cao) は1年草の場合はひげ根であり、多年草の場合は短い~わずかに長い根茎があるとしている。
 全体に柔らかい。匍匐根茎があり、節から茎を単生して広がる。茎は基部が赤色を帯び、3稜が薄く、太さの割りに弱い。葉は幅2~4㎜、茎より短いのが普通。苞葉は2~3個つき、1個だけが花序より長くなる。花序は複生することが多く、花序枝は長さがまちまちで、5~20個つく。小穂は長さ5~12㎜、幅約2㎜の扁平な線状惰円形で、赤褐色を帯びる。鱗片は長さ約1.8㎜の狭長楕円形で、先が尖る。痩果は3稜形、長さ0.7~0.8㎜、幅0.3~0.5㎜。花柱は0.2~0.3㎜、柱頭は長さ約1㎜。雄しべ3個。2n=26
 日陰に生えると草丈が高く、花序枝が長く、日当たりがよいと花序枝が短い。花序枝も場所によってはほぼ水平につくものがあり、同種のものとは思えないほど外観が異なる。(写真のもの:①小穂の長さ4~13㎜、鱗片は長さ1.76㎜、痩果は長さ0.56㎜、幅0.36㎜。花柱は0.23㎜、柱頭は長さ0.93㎜。雄しべ3個 ②穂の長さ8.5~10.5㎜、鱗片は長さ1.6㎜、痩果は長さ0.75㎜、幅0.36㎜。花柱は0.25㎜、柱頭は長さ0.8㎜。雄しべ3個)

 類似種のツルナシコアゼガヤツリやヒメガヤツリ(ミズハナビ)は、根茎がほとんどなく、ひげ根のみであり、痩果が小さく、雄しべが少ない。
 ツルナシコアゼガヤツリCyperus haspan var. microhaspan は鱗片が長さ約1.1㎜の長楕円形、中肋が微突し、短い芒状になる。痩果は長さ0.5~0.6㎜、花柱は0.3~0.5㎜。柱頭は長さ約0.5㎜。雄しべは1個。
 ヒメガヤツリ(ミズハナビ)Cyperus tenuispica は中国名、窄穗莎草(zhai sui suo cao)。鱗片は長さ約1㎜で、先が切形に近く、尖らない。痩果は長さ約0.4㎜、花柱はごく短い。柱頭は長さ約0.5㎜。雄しべは0~2個。2n=16 
[花期] 8~11月
[草丈] 20~60㎝
[生活型] 多年草
[生育場所] 田の畔、湿った場所
[分布] 在来種  本州、四国、九州、沖縄、熱帯~温帯アジアに広く分布
[撮影] 豊田市  07.9.15
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