イタヤカエデ 板屋楓
[中国名] 色木枫 se mu feng  (広義)
[学名] Acer pictum Thunb. subsp. dissectum (Wesm.) H.Ohashi    (狭義)
Acer pictum Thunb.  (広義)
Acer mono Maxim. subsp. marmoratum (G.Nicholson) Kitam., excl. typo.
ムクロジ科  Sapindaceae  カエデ属
三河の植物観察
イタヤカエデ花
イタヤカエデ花2
イタヤカエデ花3
イタヤカエデ葉3裂
イタヤカエデ若葉5裂
イタヤカエデ葉裏
イタヤカエデ幹
イタヤカエデ
イタヤカエデ葉表
イタヤカエデ葉裏
 カエデ科は現在のAPG分類ではムクロジ科に含められた。
 和名は葉が密集し、板屋根のようになって雨を避けることができることから。庭や公園などによく植栽されている。広義のイタヤカエデはAcer pictumであり、亜種に分類され、狭義のイタヤカエデは subsp. dissectum であり、中国には分布しない。さらに葉形と毛により、いくつかの品種に分類されている。葉の切れ込みの深いものを品種のエンコウカエデ form. dissectum として区別するが、若木のイタヤカエデも葉の切れ込みが深く、変異が連続として分類しないとする見解もある。
 幹は暗褐色、平滑、老木になると樹皮が縦に浅裂する。若い枝は緑色~紅紫色、無毛。葉は対生し、葉柄は長さ4~12㎝。葉身は幅6~14㎝の扁円形、全縁、掌状に(3)5~7中裂又は浅裂し、裂片は幅が広く、先が鋭く尖り、葉の基部は浅い心形~切形。葉表は光沢があり、無毛。葉裏は脈腋に淡褐色の毛が生える。雌雄同株、雄花と両性花が花序に混じる。花は直径5~7㎜。花弁と萼片はともに5個、緑黄色、ともに平開する。雄しべ8個。翼果(分離翼果)は分果が2個、直角以下の鋭角に開いてつく。分果は長さ2~3㎝、無毛。2n=26
 ウラゲエンコウカエデ subsp. dissectum form. connivens は当年枝が無毛、葉裏の主脈上に毛がある。
 ケウラゲエンコウカエデ subsp. dissectum form. puberulum 当年枝が有毛、葉裏の主脈上に毛がある。
 ケエンコウカエデ subsp. dissectum form. piliferum 当年枝が有毛、葉裏の主脈上に毛がない。
 オニイタヤ Acer pictum subsp. pictum 若木の葉も切れ込みが浅く、下面全体、脈上に短い開出毛が密生する。裂片の幅が広く、先は細く尖る。中国には自生しないが植栽され、中国名は色木枫(se mu feng)。
 エゾイタヤ Acer pictum subsp. mono は北海道、本州(東北地方)、中国、ロシアに分布する。中国名は五角枫(wu jiao feng)。葉は5~7浅裂。葉裏の主脈基部に淡褐色の毛がある以外は無毛。翼果は水平に近く開く。
 イトマキイタヤ(モトゲイタヤ) Acer pictum subsp. savatieri 葉が大型、5~9浅裂し、普通7浅裂、基部はやや心形。葉脈腋にやや褐色を帯びた毛がある。翼果は鈍角に開く。
 アカイタヤ Acer pictum subsp. mayrii日本海側に分布し、新芽や葉柄が赤色を帯びる。葉は普通5浅裂。
 ウラジロイタヤ Acer pictum subsp. glaucum 本州(新潟県、山形県、福島県)に分布し、葉裏が粉白色を帯びる。
 タイシャクイタヤ Acer pictum subsp. taishakuense は広島県庄原市の帝釈峡の周辺だけに分布する。葉が小さく、切れ込みが深い。葉表に曲がった軟毛があり、葉裏には密生する。
 タケシマイタヤAcer pictum subsp. okamotoanum は鬱陵島(ウルルン島)に自生する。葉が大型、6~9裂する。
[花期] 4~5月
[果期] 9~10月
[樹高] 15~20m
[生活型] 落葉高木
[生育場所] 山地の林内
[分布] 在来種  本州、四国、九州(太平洋岸が主)、朝鮮
[撮影] 王滝渓谷 05.5.1
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