イガクサ 毬草

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Flora of Mikawa

カヤツリグサ科 Cyperaceae ミカヅキグサ属

中国名 刺子莞 ci zi guan
英 名 red beak rush, red star sedge
学 名 Rhynchospora rubra (Lour.) Makino
 synonym Schoenus ruber Loureiro
 synonym Morisia wallichii Nees
 synonym Rhynchospora wallichii (Nees) Kunth.
イガクサの花序
イガクサの小穂
針刺状花被片
針刺状花被片2
イガクサ
果実
果 期 5~11月
高 さ 30~65㎝
生活型 1年草または短命の多年草
生育場所 道路の縁取り、芝生の斜面、湿地、湿った場所
分 布 在来種 日本(本州の千葉県以西、四国、九州、沖縄)、朝鮮、中国(安徽省、福建省、広東省、広西チワン族自治区、貴州省、海南省、湖北省、湖南省、江蘇省、江西省、雲南省、浙江省)、台湾、インド、アンダマン諸島、スリランカ、ネパール、ブータン、ミャンマー、バングラデシュ、カンボジア、ラオス、タイ、ベトナム、フィリピン、マレーシア、インドネシア、パプアニューギニア、太平洋諸島(カロリン諸島)、アフリカ、マダガスカル、インド洋諸島(マリアナ諸島)、オーストラリア原産
撮 影 豊田市  07.12.2
 和名は花序の形が栗のイガに似ていることから。
 1年草または短命の多年草。根茎は短い。稈は直立、株立し、高さ30~65㎝、太さ0.8~2㎜、円柱形、硬く、平滑。葉は稈より短い。鞘は褐色がかった麦わら色、長さ1~7㎝。葉身は狭線形、幅1.5~3.5㎜、紙質、わずかにザラつき、先は尖鋭形。苞(総苞片)は4~10個、堅く広がり、葉状、長さ1~5(~8.5)㎝、花序より長く、不均等、幅広の基部に密な縁毛があり、鞘は無い。花序は1個、頂生、褐色~橙褐色、半球形~球形、直径1~1.8㎝、多数の小穂がつく。小穂は狭卵形、長さ6~8㎜、光沢があり、2~4個の花がつく。苞穎(鱗片)は7~8個、褐色、卵状披針形~楕円状卵形、薄い紙質、竜骨があり、脈は1本、先は鈍形~鋭形。基部の苞穎にはそれぞれ雌花がつく。先の1~2個の苞穎はそれぞれ雄花がつく。刺針状花被片は4~6本、不等長、長さは小堅果の1/3~1/2、前向き(上向き)にザラつく。雄しべは2または3本。花糸は基部を抱く苞穎よりも短い~長い。葯は線形、葯隔は明瞭。花柱は糸状。 柱頭は2岐、または分岐しない場合もあり、非常に短い。小堅果は成熟すると褐色、倒卵形、長さ1.5~1.8㎜、両凸形、縁はほぼ鋭形、上半分は剛毛のある小鋸歯(hispid-serrulate:小刺)があり、側部の主に先半分にまばらに剛毛のある小鋸歯があり、等径の表皮細胞をもつ微小な不明瞭な点がある。宿存する柱基は円錐形で、長さは小堅果の1/5~1/4、基部は急激に広がる。2n=20。花期と果期は5~11月。