フイリソシンカ    斑入蘇芯花
[別名] ヨウテイボク 羊蹄木、ソシンカ 蘇芯花
[中国名] 洋紫荆 yang zi jing , 宮粉羊蹄甲 gong fen yang ti jia
[英名] mountain-ebony , orchidtree
[学名] Bauhinia variegata L.
マメ科 Fabaceae  ハカマカズラ属
三河の植物観察
フイリソシンカの花
フイリソシンカの雄しべ
フイリソシンカの花弁
フイリソシンカの蕾
フイリソシンカの葉
フイリソシンカ
フイリソシンカ花序
 落葉高木、高さ15m以下。樹皮は帯暗褐色、平滑に近い。枝は若い時に灰色の微軟毛があり、後に無毛になる。葉柄は長さ2.5~3.5㎝。葉身は類円形~広卵形、長さ5~9㎝×幅7~11㎝、類革質、下面はほとんど無毛、上面は無毛、1次脈は9~13本、2次脈と高次の古い脈は突き出る。葉の基部は浅い~深い心形、葉先は1/3まで2裂し、裂片は先が円い。花序は総状花序、少数の花がつき、ときに散房花序状になり、腋生又は頂生。花芽は紡錘形、平滑、ほぼ無柄。咢は仏炎苞のように開き、裂片は2個。花弁は白色又はピンク色~紫色の斑点をもち、倒卵形~倒披針形、長さ4~5㎝、爪部がある。稔性の雄しべは5個、花糸は花弁の長さとほぼ同長、細い。仮雄しべは1~5個、小さく又は欠く。子房は柄があり、微軟毛がある。花柱は曲がる。豆果は線形、平ら、長さ15~25㎝×幅1.5~2㎝、バルブは木質。種子は10~15個、扁平、類円形、直径約10㎜。花期は2~5月。果期は3~7月。2n = 28。
[花期] 2~5月
[樹高] 5~15m
[生活型] 落葉高木
[生育場所] 栽培種
[分布] 外来種  中国、インド、ブータン、ネパール、パキスタン、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナム原産。
[撮影] 豊橋市  19.3.5(温室)

 ハカマカズラ属

  family  Fabaceae - genus Bauhiniao

 高木、低木、蔓性期、両性花、雌雄同株(monoecious)~両性雄花性(andromonoecious)~雄花両性花異株(androdioecious)。葉は単葉、2裂又は全縁、まれに2小葉、上面に共有する葉沈をもち、1次脈は3~15本、中脈は分離した小さな尖りで終わる。托葉は早落性。花序は花が単生又は多数の花が総状花序~円錐花序~散房花序につく。苞や小苞は普通、小さく、早落性。花托筒は円蓋形、鐘形又は筒形。咢は閉じるか又は開き、蕾では先に5個の短い又は線形の歯をもち、花時には仏炎苞状、又は規則的又は不規則に2~5裂片に裂ける。花弁は5個、ほぼ等長~強く不等形になり、類無柄又は明らかに爪部があり、白色、黄橙色、ピンク色又は紫赤色。雄しべは 2, 3, 5, 又は10個。葯は背着、縦に裂開する。仮雄しべは宿存性又は非宿存性。子房は胚珠が1個~多数、柄は無又は有。柱頭は小さく又は目立ち、形が様々。果実は平ら、楕円形、長楕円形又は線形、木質又は薄いバルブがあり、裂開又は非裂開。種子は少数~多数。胚乳は有又は無。
 世界に約300種があり、汎熱帯性。
 中国名は羊蹄甲属といい、ハカマカズラ属の種を日本ではヨウテイボク(羊蹄木)といい、ソシンカ(蘇芯花)ともいわれる。


 ハカマカズラ属の主な種と園芸品種

 1  Bauhinia acuminata L.  モクワンジュ 木椀樹 (ソシンカ 蘇芯花)
 インドネシア、マレーシア、フィリピン原産。中国名は白花羊蹄甲 bai hua yang ti jia 。英名はdwarf white bauhinia 。中国、インド、スリランカ、カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナムなどに帰化している。
 低木又は小高木、高さ3m以下。若枝はジグザグで無毛。葉柄は長さ2.5~4㎝、有毛。葉身は卵状心形~心形、長さ9~12㎝×幅8~12.5㎝、類革質、下面には帯灰色の毛があり、上めんは無毛、1次脈は9~11本、2状脈と高次脈は突き出し、基部は心形、先は1/3~2/5まで2裂し、裂片は先が尖鋭形又はわずかに鋭形、まれに円形。花序は総状花序、花が少数(3~15個)つき、腋生の集散花序状が生じ、花序柄は短く、腋生の花序のように毛がある。苞と小苞は線形、有毛。花芽は長さ約2.5㎝、先は次第に細くなり、長さ約3㎜の5個の線形の歯に終わる。花托筒は筒形。咢の仏炎苞は片側に開き、短い5歯がある。花弁は白色、倒卵状楕円形、長さ3.5~5㎝×幅約2㎝、無柄。稔性の雄しべは10個、2輪につき、類等長、長さ1.5~2.5㎝、下部の1/3が有毛。葯は黄色、長楕円形。子房は柄が目立ち、有毛又はほとんど無毛。花柱は長さ15~20㎜。柱頭は盾状、直径約3㎜。豆果は真っすぐ又はわずかに曲がり、線状倒披針形、扁平、長さ6~12㎝×幅約1.5㎝、柄は長さ約1㎝、先は尖鋭形、嘴があり、バルブは革質、無毛、縫合線近くに鋭いうねがある。種子は5~12個、扁平、直径8~10㎜。花期は4~6月。果期は6~8月。
 2  Bauhinia championii (Benth.) Benth.  キッカボク
   synonym Bauhinia hunanensis Handel-Mazzetti
   synonym Bauhinia yingtakensis Merrill & F. P. Metcalf;
 中国、台湾、ベトナム原産。中国名は龙须藤 long xu teng 。
 蔓性期、巻きひげをもち。若枝と花序には微軟毛がある。托葉は早落性。葉柄は長さ1~2.5㎝、細い。葉身は卵形~心形、長さ3~10㎝×幅2.5~9㎝、紙質~革質、下面は若い時に有毛又は、古くなると有毛~無毛、上面は無毛。1次脈は5~9本、基部は切形~心形。花枝の葉は全縁、先は鋭形、鈍形又は凹形、他方、花のつかない枝又は若枝の葉は普通、深く2裂し、裂片は先が鋭形~尖鋭形~鈍形。花序は1個の総状花序又は数個の総状花序が結合して円錐花序になり、頂生又は腋生、長さ7~25㎝。苞と小苞は小さい。花柄は長さ10~15㎜、細い。花芽は楕円形、長さ2.5~3㎜。開いた花は直径約8㎜、花托は漏斗形、長さ約2㎜。咢片は5個、披針形長さ約3㎜。花弁は白色、へら形、長さ4~6㎜、外側は中脈に毛があり、爪部がある。稔性の雄しべは3個。花糸は長さ約6㎜、無毛。仮雄しべは2個。子房は短い柄があり、縫合線の上に毛がある。花柱は短い、柱頭は小さい。豆果は倒卵状長楕円形、扁平、長さ7~12㎝×幅2.5~3㎝、無毛、バルブは革質。種子は2~5個、円形、扁平、直径約12㎜。花期は6~10月。果期は7~12月。2n = 28。
 3  Bauhinia forficata Link シロイロソシンカ 白色蘇芯花
 南アメリカ(アルゼンチン、ペルー、パラグアイ、ウルグアイ)原産。英名はcow's-foot , Brazilian Orchid Tree。
 小高木、高さ8~10m。枝は広がり、しなやか、有毛~無毛、円錐形の針をもつ。樹皮は平滑又はわずかに亀裂が入り、帯灰色。葉は単葉、互生。葉柄は長さ1~3㎝、うねがある。葉身は2裂し、長さ5~15㎝×幅4~14㎝、無毛、類皮革質、全縁、先は鈍形、基部は円形。花序は少数の花が束生する。花は両性。咢は長さ5~8㎝。花弁は狭楕円形、白色、長さ5~10㎝×幅1~4㎝。稔性の雄しべは10個、先が曲がり、花糸は基部が融合する。花柱は長い。柱頭は2重。花粉は昆虫媒介。豆果は皮革質~木質、垂れ下がり、栗色、長さ10~20㎝。花期は12~2月。果期は2~3月。

 4  Bauhinia japonica Maxim.  ハカマカズラ 袴葛 (ワンジュ 椀樹)
   synonym Bauhinia kwangtungensis Merrill
 日本(本州南部、沖縄)、中国原産。中国名は日本羊蹄甲 ri ben yang ti jia 。
 蔓性期、巻きひげをもち、花序や未熟な果実以外は無毛。枝は円筒形、小枝は角(かど)がある。托葉は早落性。葉柄は長さ3~4㎝。葉身は両面に光沢があり、縁が帯黄色で、類円形、長さ4~9㎝×幅4~9㎝、紙質、両面とも無毛、1次脈は7~13本、脈は密、基部は深い心形、花枝で先は1/3~1/2まで2裂し、裂片は先が鈍形。花序は総状花序、長さ10~23㎝、花が多数つき、頂生、錆色の毛がある。苞は狭披針形、長さ約3.5㎜、尖鋭形。小苞は線形、長さ約1㎜。花柄は長さ10~20㎜、細い。花芽は倒卵形、長さ4~5㎜、先は切形、開く。花托は広漏斗形、長さ1.5~2㎜。咢片は5個、広卵状三角形、約長さ2㎜×幅3㎜。花弁は帯緑色、倒卵状長楕円形、約長さ10㎜×幅4.5㎜、爪部は長さ約2.5㎜、外面には絹毛がある。稔性の雄しべは3個、花糸は長さ約11㎜、無毛。仮雄しべは2個。子房は錆色の絹毛があり、丈夫な柄をもつ。花柱は短い。柱頭は小さい。豆果は長楕円形、ひも形、膨れ、長さ4~7㎝×幅2~2.8㎝、若い時に毛があり、古くなると類無毛、バルブは革質、無毛。種子は1~5個、黒色、光沢があり、剣状突起形(ensiform)、約長さ10㎜×幅7㎜。花期は1~5月。果期は6~9月。

 5  Bauhinia monandra Kurz  ナツザキソシンカ 夏咲蘇芯花
   synonym Bauhinia persiehii F. Muell.
 マダガスカル原産。英名は Napoleon's plume , butterfly-flower , Jerusalem-date , orchidtree , pink bauhinia , St. Thomas tree。
 高木、高さ2~8m。若枝は薄く、毛がある。葉は卵状円形、長さ、幅が20㎝以下、紙質~類皮革質、上面は無毛、下面は脈に毛があり、基部は心形~切形、先は葉の長さの1/3まで切れ込み、裂片はにぶく、円形。葉柄は薄く毛があり、長さ6㎝以下、葉の付け根に2裂するカルスをもつ。花序は頂生、総状花序、少数の花がつく。花は大きく、派手。咢片は融合し、仏炎苞状になり、長さ約15~20㎜。花弁は長さ約4~5㎝、爪部が目立つ。雄しべは1本、花糸は無毛、長さ約25~50㎜。葯は長さ約5~6㎜。仮雄しべは9本。花柱は長さ約35㎜。果実は莢、わずかに膨れ、平らではなく、約長さ16~24㎝×幅2~2.5㎝。莢は爆発的に裂開し、全方向に種子を飛ばす。種子は扁平、約長さ10~12㎜×幅7~8㎜、1莢に約10~20個。花期は4~10月。
 6  Bauhinia purpurea L. ムラサキソシンカ 紫蘇芯花 (ウスベニハカマノキ 薄紅袴の木)
 インド、ブータン、ネパール、パキスタン、スリランカ、ミャンマー、タイ原産。中国名は羊蹄甲 yang ti jia、。英名はbutterfly-orchid-tree , butterfly-tree , camel's-foot , orchidtree , purple bauhinia。
 高木又は直立する低木、高さ7~10m。樹皮は灰褐色~暗褐色、厚く、平滑。枝は若い時に微軟毛があり、後に無毛になる。葉柄は長さ3~4㎝。葉身は類円形、長さ10~15㎝×幅9~14㎝、硬い紙質、下面はほとんど無毛、上めんは無毛。1次脈は9~11本、2次脈と高次の脈は突き出し、基部は浅い心形、先は1/3~1/2まで2裂、裂片は先がわずかに鋭形又はまれに円形。花序は総状花序で花が少数つき、又は円錐花序で花が20個以下つき、腋生又は頂生。花芽は紡錘形、4~5うねがあり、先は鈍形。花柄は長さ7~12㎜。咢は仏炎苞のように2裂片に開き、1個は2歯があり、他は3歯がある。花弁は薄ピンク色、倒披針形、長さ4~5㎝、爪部がある。稔性の雄しべは3個、花糸は花弁とほぼ同長。仮雄しべは5~6個、長さ6~10㎜。子房は柄があり、ビロード状。花柱は曲がる。柱頭は長く、盾状。豆果は線形、平ら、長さ12~25㎝×幅2~2.5㎝、バルブは木質。種子は扁平、類円形、直径12~15㎜。花期は9~11月。果期は2~3月。2n = 28.。
 7  Bauhinia tomentosa L.  キバナモクワンジュ 黄花木椀樹
 アフリカ、インド、イエメン原産。黄花羊蹄甲 huang hua yang ti jia 。英名はbell bauhinia , St. Thomas-tree , yellow bauhinia。
 低木、直立、高さ4m以下。若枝は微軟毛がある。托葉は線形、長さ約1㎝。葉柄は長さ1.5~3㎝、細い。葉身は類円形、長さ3~7㎝×幅4~8㎝、紙質、下面には綿毛があり、上面は無毛、基部は心形、1次脈は7~9本、先は1/2まで2裂し、裂片の先は円形。花序は側生の総状花序、花が1~3個つき、花柄は短い。苞と小苞は線形、長さ4~7㎜。花芽は紡錘形、長さ約2㎝、微軟毛があり。花托筒はこま形、長さ約5㎜。咢は花時の仏炎苞状に割れる。花弁は薄帯黄色、類等長、広倒卵形、長さ4~5.5㎝×幅3~4㎝、類無柄。稔性の雄しべは10個、不等長。花糸は長さ1~2㎝、基部に微軟毛がある。子房は有柄、綿毛がある。花柱は細く、無毛。柱頭は盾状、小さい。豆果は平ら、線形、長さ7~15㎝×幅1.2~1.5㎝、縫合線はうねが無く、バルブは革質、ビロード状。種子は帯褐色、類円形、扁平、直径6~8㎜。花期と果期は通年。2n = 28.。

 8  Bauhinia variegata L. フイリソシンカ 斑入蘇芯花 (ソシンカ 蘇芯花)
   synonym Plumbago capensis Thunb. 
 中国、インド、ブータン、ネパール、パキスタン、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナム原産。英名はmountain-ebony , orchidtree 。中国名は洋紫荆 yang zi jing 、宮粉羊蹄甲 gong fen yang ti jia。
 落葉高木、高さ15m以下。樹皮は帯暗褐色、平滑に近い。枝は若い時に灰色の微軟毛があり、後に無毛になる。葉柄は長さ2.5~3.5㎝。葉身は類円形~広卵形、長さ5~9㎝×幅7~11㎝、類革質、下面はほとんど無毛、上面は無毛、1次脈は9~13本、2次脈と高次の古い脈は突き出る。葉の基部は浅い~深い心形、葉先は1/3まで2裂し、裂片は先が円い。花序は総状花序、少数の花がつき、ときに散房花序状になり、腋生又は頂生。花芽は紡錘形、平滑、ほぼ無柄。咢は仏炎苞のように開き、裂片は2個。花弁は白色又はピンク色~紫色の斑点をもち、倒卵形~倒披針形、長さ4~5㎝、爪部がある。稔性の雄しべは5個、花糸は花弁の長さとほぼ同長、細い。仮雄しべは1~5個、小さく又は欠く。子房は柄があり、微軟毛がある。花柱は曲がる。豆果は線形、平ら、長さ15~25㎝×幅1.5~2㎝、バルブは木質。種子は10~15個、扁平、類円形、直径約10㎜。花期は2~5月。果期は3~7月。2n = 28。
品種) 'Candida'
8-1 Bauhinia variegata L. var. candida (Aiton) Voigt  シロバナソシンカ 白花蘇芯花
 白花の変種。
品種)  'White Lady'
 9  Bauhinia × blakeana Dunn アカバナハカマノキ 赤花袴の木 (オオバナソシンカ 大花蘇芯花)
 中国、台湾原産。中国名は红花羊蹄甲 hong hua yang ti jia 。英名は Hong Kong Orchid Tree。
 Bauhinia purpurea と Bauhinia variegataとの交雑種。
 高木。枝は多数。小枝は細く、有毛。葉柄は長さ3.5~4㎝、帯褐色の毛がある。葉身は円形~類円形、長さ8.5~13㎝×幅9~14㎝、革質、下面は微軟毛があり、上めんは無毛、1次脈は11~13本、基部は心形又は切形、先は1/4~1/3まで2裂、裂片は円形又は狭円形。花序は総状花序、頂生又は腋生、又は数個の総状花序が円錐花序になり、有毛。苞と小苞は三角形、長さ約3㎜。花芽は紡錘形。花托筒は筒形。咢の仏炎苞は長さ約2.5㎝、帯緑色又は薄い帯赤色のうねがある。花弁は帯紫色、披針形、長さ5~8㎝×幅2.5~3㎝、短い爪部がある。稔性の雄しべは5個、3個が長い。仮雄しべは2~5個、糸状。子房は柄が目立ち、有毛。豆果は生じない。花期は11~3月。
品種) 'Sir Henry Blake'


 参考

1) Flora of Zimbabwe: Genus page: Bauhinia
  Bauhinia
  https://www.zimbabweflora.co.zw/speciesdata/genus.php?genus_id=689
2) Flora of China
 Bauhinia
 http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=103634
3) GRIN
 Bauhinia
 https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=1337
4)Bauhinia monandra (Napoleon's plume) - CABI
 Bauhinia monandra (Napoleon's plume)
 https://www.cabi.org/isc/datasheet/8626
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