ホタルノキ 蛍の木

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Flora of Mikawa

マメ科 Fabaceae ディクロスタキス属

中国名 代儿茶 dai er cha
英 名 sicklebush , marabou-thorn , bell mimosa , Chinese lantern tree , Kalahari Christmas tree , princess earrings
学 名 Dichrostachys cinerea Wight et Arn.
ホタルノキの蕾
ホタルノキの花序
ホタルノキの幹
ホタルノキ
ホタルノキ刺
ホタルノキの葉表
ホタルノキの葉裏
花 期 5~7月
高 さ 1.8~3(~12)m
生活型 低木又は小高木
生育場所 栽培種
分 布 外来種  アフリカ、アジア(オマーン、サウジアラビア、イエメン、インド、スリランカ、ミャンマー、インドネシア)、オーストラリア原産。
撮 影 浜名湖ガーデンパーク 21.7.14
ホタルノキはマメ科ディクロスタキス属の観賞用の低木(小高木)。葉腋からピンク色と先が黄色の円柱形の穂状花序が垂れ下がってつき、ホタルの名がつけられている。
 低木高さ1.8~3m又は小高木、高さ8(12)m以下。小枝は密~疎に微軟毛がある。側シュートは長さ8㎝以下。 葉は軸に微軟毛~小直軟毛があり、ときに赤色の短毛があり、とくに羽片の基部近くに多く、羽片の対の基部にクギ状の腺がある。羽片は2~11対。小葉は12~24対、線形、先は鈍形~鋭形、真っすぐ~内向きに曲がり、長さ2.5~4(~6)mm×幅0.8~1.5㎜、縁毛があり、他は無毛。花序は穂状花序、苞のある短シュートに単生し、花序柄を含めて長さ6~9㎝、花序柄は無毛又は微軟毛がある。花序の基部半分は不稔の花がつき、ピンク色~白色。花序の先半部は黄色の両性花。中間に狭く、雄花部がある。豆莢は狭長円形、様々に曲がり、巻き、長さ5~7㎝×幅8~15㎜、帯黒色、無毛。種子は両凸面形、楕円形~ほぼ円形、長さ4mm×幅2~4mm、淡タン色、光沢があり、馬蹄形痕(pleurogram)は楕円形。花期は5~7月。2n=28。

ディクロスタキス属

  family Fabaceae - genus Dichrostachys

 低木又は小高木、刺のある側枝をもつ。葉は2回羽状複葉、托葉の刺をもつものもあり、軸に花外蜜腺をもつ。羽片は1~3対。小葉は5~9対、無柄、対生する。花序は腋生、単生、又は束生し、穂状花序。花は5数性、多形。基部の花は不稔で、10個の糸状の仮雄しべをもつ。中央の花は雄性、10個の離生の雄しべをもつ。上部の花は完全。咢は合片萼、短い歯がある。花弁は±統合する。雄しべは離生、葯は有柄の腺をもつ。豆莢は狭長円形~線形、平ら又は扁平、真っすぐ又はほとんどが曲がって捩れ、ほぼ無柄、非裂開又は普通の裂開は無い。種子は楕円形、扁平、馬蹄形痕がある(pleurogram)。
 世界に約16種があり、アフリカ、マダガスカル、アジア南部、オーストラリアに分布する。

ディクロスタキス属の主な種と園芸品種

1 Dichrostachys cinerea Wight et Arn. ホタルノキ 蛍の木
  synonym Acacia cinerea (L.) Spreng.
  synonym Desmanthus cinereus (L.) Willd.
  synonym Cailliea cinerea (L.) J.F.Macbr.
 アフリカ(ケープベルデ、チャド、エチオピア、ソマリア、スーダン、ケニア、タンザニア、ウガンダ、ブルンジ、カメルーン、コンゴ、ガボン、ルワンダ、ベニン、コートジボワール、ガンビア、ガーナ、ギニア、ギニアビサウ、リベリア、 マリ、ニジェール、ナイジェリア、セネガル、シエラレオーネ、トーゴ、アンゴラ、マラウィ、モザンビーク、ザンビア、ジンバブエ、ボツワナ、エスワティーニ、ナミビア、南アフリカ)、アジア(オマーン、サウジアラビア、イエメン、インド、スリランカ、ミャンマー、インドネシア)、オーストラリア原産。中国名は代儿茶 dai er cha。英名は sicklebush , marabou-thorn , bell mimosa , Chinese lantern tree , Kalahari Christmas tree , princess earrings 。
 低木高さ1.8~3m又は小高木、高さ8(~12)m以下。小枝は密~疎に微軟毛がある。側シュートは長さ8㎝以下。 葉は軸に微軟毛~小直軟毛があり、ときに赤色の短毛があり、とくに羽片の基部近くに多く、羽片の対の基部にクギ状の腺がある。羽片は2~11対。小葉は12~24対、線形、先は鈍形~鋭形、真っすぐ~内向きに曲がり、長さ2.5~4(~6)mm×幅0.8~1.5㎜、縁毛があり、他は無毛。花序は穂状花序、苞のある短シュートに単生し、花序柄を含めて長さ6~9㎝、花序柄は無毛又は微軟毛がある。花序の基部半分は不稔の花がつき、ピンク色~白色。花序の先半部は黄色の両性花。中間に狭く、雄花部がある。豆莢は狭長円形、様々に曲がり、巻き、長さ5~7㎝×幅8~15㎜、帯黒色、無毛。種子は両凸面形、楕円形~ほぼ円形、長さ4mm×幅2~4mm、淡タン色、光沢があり、馬蹄形痕(pleurogram)は楕円形。花期は5~7月(アフリカでは10~1月)。2n=28。

2 Dichrostachys spicata (F.Muell.) Domin ディクロスタキス・スピカータ
  synonym Neptunia spicata F.Muell.
  synonym Acacia shirleyana Domin
 オーストラリア(ノーザンテリトリー、クイーンズランド州、西オーストラリア)原産。英名はChinese-lantern , needlebush , Pied Piper-bush。
 低木又は小高木、高さ1~3m、刺があり、短シュートは長さ7㎝以下。 葉は軸に±微軟毛があり、各羽片としばしば小葉の対にクギ状の腺がある。羽片は1~2(~3)対。小葉は5~7(~9)対、不等辺の長円形~狭長円形、長さ4~8mm×幅2~8㎜、無毛、先は円形又は微突起がある。 花序は穂状花序、長さ2.5~7.5㎝、花序柄は長さ0.8~4㎝、微軟毛がある。花序の基部半分は長い不稔の花がつき、ピンク色~白色。花序の先半部は黄色の両性花。中間に狭く、雄花部がある。豆莢は線形、平ら、真っすぐ、曲がり、又は普通、波打ち巻き、長さ3~6.5㎝×幅7~10㎜、無毛。種子は扁平、長円形~楕円形、長さ4.5~6mm×幅3~4.5mm、タン褐色、光沢があり、馬蹄形痕(pleurogram)は大きい倒卵形。花期はオーストラリアで11~12(1~7)月。

参考

1) Plants of the World | Kew Science
 Dichrostachys
http://powo.science.kew.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:1193844-2
2) Flora of Australia, Volume 12, Mimosaceae (excluding Acacia ...
 Flora of Australia Vol.12 p19
https://www.environment.gov.au/system/files/pages/d633b699-573c-42e3-b71e-4a0e7fdafae4/files/flora-australia-12-mimosaceae-exacacia-caesalpiniaceae.pdf
3) GRIN
 Dichrostachys spicata (F. Muell.) Domin
https://gringlobal.irri.org/gringlobal/taxon/taxonomydetail?id=406243