ヒイラギマメ 柊豆

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Flora of Mikawa

マメ科 Fabaceae ヒイラギマメ属

別 名 コリゼマ、コリゼマ・コルダツム、フレームピー
中国名 心花橙花豆 xin hua cheng hua dou
英 名 heart-leaved flame pea , Australian flame pea
学 名 Chorizema cordatum Lindl.
ヒイラギマメの花序
ヒイラギマメの花
ヒイラギマメの咢
ヒイラギマメの花後
ヒイラギマメ茎
ヒイラギマメ
ヒイラギマメ蕾
ヒイラギマメ葉
ヒイラギマメ鋸歯
花 期 3~5月
高 さ 0.3~1.5m
生活型 落葉低木
生育場所 栽培種
分 布 外来種 オーストラリア原産
撮 影 西尾市 06.4.8
ヒイラギマメはマメ科ヒイラギマメ属の栽培種、ヒイラゲマメ属の中で最も多く、庭木として栽培されている。ヒイラギマメ属は全てオーストラリア原産。.
 常緑低木、細く、高さ0.3~1.5m。枝は弱い。葉は互生し、無柄。葉身は単葉、長さ3~5㎝、卵形~卵状披針形、基部は心形、縁はやや波打ち、多少、刺状の小さな歯がある。総状花序は長さ8~15㎝、頂生(又は腋生)、花を多数つける。花は直径10~12(~15)㎜、橙色と赤色の蝶形花。旗弁は緋色~橙色、基部に黄色の班紋があり、ときに全体が黄色。翼弁と竜骨弁は紫赤色~赤色(striking pinky-red.)。豆果は莢が短く、卵形、熟すと裂開する。花期は晩冬~春(3~5月)。

ヒイラギマメ(コリゼマ)属

 family Fabaceae- genus Chorizema

 低木又は亜低木、ほとんどが無毛。葉は普通、互生、まれに対生、まれに不規則に輪生、単葉、全縁たまに歯状。托葉は小さく、剛毛が多く又は無い。花は豆花(蝶花)、頂生の又はまれに腋生の総状花序につく。花柄は短い。小苞は2個、早落性。咢片はぼぼ等長、上側の対の咢片はもっとも幅が広く、統合する。花弁は爪部がある。旗弁は円形~腎形、他の花弁より大きい。翼弁は長円形、竜骨弁よりかなり長い。竜骨弁は真っすぐ、鈍形又は先端が直立する。雄しべは離生。子房は無柄又は有柄、有毛。胚珠は8~多数。花柱は短く、内側に曲がり、柱頭は頂生し、しばしば斜めになる。豆果の莢は卵形、膨らみ又は扁平。種子は仮種皮をもたない。
 世界に18種があり、すべてオーストラリアの固有種。

ヒイラギマメ属の主な種と園芸品種

1 Chorizema cordatum Lindl.  ヒイラギマメ 柊豆
 オーストラリアの南西部原産。英名はheart-leaved flame pea , Australian flame pea
 常緑低木、細く、高さ0.3~1.5m。枝は弱い。葉は互生し、無柄。葉身は単葉、長さ3~5㎝、卵形~卵状披針形、基部は心形、縁はやや波打ち、多少、刺状の小さな歯がある。総状花序は長さ8~15㎝、頂生(又は腋生)、花を多数つける。花は直径10~12(~15)㎜、橙色と赤色の蝶形花。旗弁は緋色~橙色、基部に黄色の班紋があり、ときに全体が黄色。翼弁と竜骨弁は紫赤色~赤色(striking pinky-red.)。豆果は莢が短く、卵形、熟すと裂開する。花期は晩冬~春(3~5月)。
品種) 'Splendens'大輪 , 'Flavum' 黄色花

2 Chorizema ilicifolium Labill.  ヒイラギハギ 柊萩 (ホソバヒイラギマメ)
  synonym Berberis bealei Fortune
 オーストラリアの南西部原産。英名はholly flame pea。日本には昭和2年に渡来。
 ヒイラギマメが同属中、最も多く栽培されている。 ヒイラギハギはヒイラギマメに似ているが葉の形が最も異なる。葉は深裂し、葉縁の歯に刺がある。
 落葉低木、小型で弱く、低く広がり、高さ約0.1~0.3(~0.5)m、無毛。枝は細く、直立又は垂れ下がる。葉は卵形~披針形、長さ1.25~2.5㎝、しばしば基部が心形、厚く、粗い葉脈があり、強く波打ち、刺のある歯又は裂片がある。長さ約10㎝の総状花序に少数の花が緩くつく。花は直径約10~12㎜、普通、色が非常に明るく、旗弁が橙色~黄橙色、基部に黄色の班紋がある。翼弁と竜骨弁は紫紅色の蝶形花。花期は晩冬~春(オーストラリアでは7~10月、日本では4~5月頃)。

3 Chorizema varium Lindl. ブッシュ・フレイムピー
 オーストラリア原産。英名は limestone Pea , seaside flame pea , bush flame pea
 低木、広がり、高さ約30㎝。枝は長く、有毛。葉は互生し、葉柄は長さ1~2㎜。托葉は長さ2~2.5㎜。葉身は約長さ4㎝×幅3㎝、広卵形~心形、緑灰色、縁は規則的な鋸歯縁、両い面とも無毛又はわずかに上面に毛があり、葉脈は粗く、下面に毛がある。苞は卵形、長さ1.5~2㎜。小苞は狭卵形、長さ1~1.5㎜、咢の基部に接してつく。花序は直立、枝先に赤黄色の花が多数、密に束生する。咢は長さ5~6㎜、広がった褐色の短毛に覆われ、咢片は5個。上側の咢片は統合し、先端が尖る。花冠は長さ11~14㎜×幅13~17㎜、扁卵形。雄しべは花糸が長さ2.5~4㎜、葯は多方向、長さ約3㎜。柱頭は斜め。子房は密に白色の毛で覆われる。花期は9~10月(オーストラリア)。

4 Chorizema 'Bush Flame'
 Chorizema cordatum と Chorizema variumの交雑種。英名はBrush pea

参考

1) PlantNET - FloraOnline
 Genus Chorizema  
http://plantnet.rbgsyd.nsw.gov.au/cgi-bin/NSWfl.pl?page=nswfl&lvl=gn&name=Chorizema
2)Gardenbreizh
 Chorizema cordatum var. cordatum
http://gardenbreizh.org/modules/gbdb/plante-1244-chorizema-cordatum-var-cordatum.html
3)Australian Native Plants Society
 Chorizema cordatum  
http://anpsa.org.au/c-cord.html
4)#ThreatenedSpecies of the Week: Limestone Pea (Chorizema varium
 Chorizema varium  
https://www.nacc.com.au/threatenedspecies-of-the-week-limestone-pea-chorizema-varium/