ハナグルマ  花車
[別名] ガーベラ、アフリカセンボンヤリ、オオセンボンヤリ
[中国名] 非洲菊 fei zhou ju
[英名] Barberton daisy , Transvaal daisy , flame-ray daisy , African daisy , veldt daisy , Gerbera daisy
[学名] Gerbera jamesonii Bolus ex Adlam
キク科 Asteraceae (Compositae)  ガーベラ属
三河の植物観察
ハナグルマの花
ハナグルマの筒状花
ハナグルマ総苞
ハナグルマ蕾
ハナグルマ花2
ハナグルマの花3
ハナグルマの花4
ハナグルマの花5
ハナグルマの花6
ハナグルマ3
ハナグルマ
ハナグルマ2
 標準和名は古くはハナグルマとされていたが、最近ではガーベラと呼ばれる。ハナグルマはモチツツジの園芸品種やバラの園芸品種にもあり混乱する。写真は園芸種。
 Gerbera jamesoniiは1878年にAnton Rehmannによって発見された。名前は1885年頃、南アフリカのLowveldを旅行中にトランスバール州(Transvaal )のバーバトン市(Barberton)の近くのMoodies Estateで採取したRobert Jameson,に敬意を表して名づけられている。通称名のBarberton daisyは地名に因み、ケープタウンの植物園のHarry Bolusによって提案されているが、最初の記述は1888年に Adlamによる。図解は1889年に英国の園芸新聞のThe Gardener's Chronicleに掲載されたのが最初である。
 【原種の解説】
 根は束生し、むち縄(ホイップコード)状、幅1~2.5㎜、中央部分はしばしば直根状といわれる。植物体の地上部はフェルト状又は長軟毛がある。数個の長柄の葉をロゼット状に広げ、葉は長さ15~42(68)㎝、幅4~14㎝。葉の表面は暗緑色、裏面はろう質の緑色(waxy green)。葉縁には明瞭な鋸歯がある。長い花柄の先に花を単生し、花は直径75㎜以下、ときにそれ以上になる。花色は暗赤色~白色の間で変化し、最も多いのは橙赤色である。冠毛は乳白色~汚白色。南アフリカ共和国のムプマランガ州とその北部のリンポポ州の固有種。ソウトパンスバーグ山脈の、バーバトン市近くのマホンジャ山脈の斜面に多い。しかし、ウィトバンクやミデルバーグ地区でも普通にみられる。Gerbera jamesonii は海抜500~1670mの低木地帯の急勾配の岩場の草地に生育し、ドロマイト土壌、粗粒玄武岩の巨礫や土壌、石の多い粘土又は焦土や他の乾いた生息地に生え、普通、日陰や木陰にある。原産地での開花は主に9月~12月だが、1年中花が見られる。2n=50。
 【栽培種】
 Gerbera jamesinoiiはその大きい優雅な頭花により容易に見分けられる。きわめて大きい周辺小花と大きい羽状の長柄のある葉をもち、ガーベラ属の全ての栽培種の原種である。1890年頃、英国のIrwin LynchよってGerbera jamesoniiと Gerbera veridifoliaの人工交配から最初の交配種がつくられた。Gerbera veridifoliaがどの程度寄与しているかは不明である。この人工交配ガーベラはGerbera x cantabrigiensisと名付けられたが、すぐに使用されなくなった。LNYCH、 ADNET、 VILMORINなどにより、人工交配の多くの品種が作られ、1914年にはすでに多くのハイブリッド栽培種(ガーベラ・ハイブリッドGerbera hybrids)があるとDümmerにより発表されている。
 今では世界中で広く栽培されている。日本へは明治末期に渡来し、花車、花千本槍などと呼ばれていた。切花、鉢植として栽培され、切花用が多く、品種は2000を超えている。日本国内でも商用栽培は多く、登録品種も多数ある。標準品種はクレージー(黄色・スパイダー咲き)、コンボリラ(ピンクがかったライラック色・芯黒)、サンティアラ(半八重淡黄ピンク色・芯緑)、ランバダ(オレンジ色芯白)、シンパティ(黄色・二~三重のやや小輪)、マリーモ(頭花が球形)、コンボピンク(淡ピンク色・芯白)、マリブ(淡黄色・芯白)など。分類は葉の大きさ、切れ込み、頭花の型(一重single、半八重semi-double、八重double)、頭花に対する内部舌状花の直径の大きさ、総ほう頂部に対する外部舌状花弁の先端の位置(上、同等、下)、周辺小花の二唇形の内側の花弁が長い自由花弁となる傾向の有無、花の各部の色などにより分類されている。頭花は小さいものは直径7㎝(Gerbera mini 'Harley')、大きいものは12㎝(Gerbera ‘Golden Serena’)に達する。
 根茎があり、全体に有毛。葉はロゼット状につき、葉身は細いさじ形、長さ20~40㎝、しばしば分裂又は羽状中裂する。葉表は暗緑色。花茎は高さ30~50(65)㎝、頂部に1頭花をつける。頭花は直径7~12㎝。周辺小花は普通、赤色、黄色、橙色であるが、園芸種は白色、パステルカラーなどもあり多彩。中心小花は普通、ブロンズ黄色、淡い黄緑色~暗褐色。
 【ガーベラ属】
 約30種がアフリカ、アジアに自生する。多年草。根茎がある。葉はロゼット状。葉身は倒披針形~長楕円形~倒卵形~卵形~類円形、紙質~草質~革質、細鋸歯状~歯状~波状、羽状浅裂~羽状中裂~羽状全裂。花茎は1本、まれに多数、細く、無苞又は数個~多数の苞がある。頭花は頂生し、異性花があり、開放花受精。総苞は倒円錐形~広鐘形。総苞片は多列、覆瓦状。花托は平坦、ハチの巣状、無毛、小さな膜質の苞は無い。小花は全て稔性、縁は単列、雌性、二唇形。外側の雌小花は明瞭な小舌をもち、まれに筒状(Gerbera maxima)。外側の唇弁は先に3小歯があり、内側の弁は2深裂し、裂片は糸状、コイル状に巻く。中心小花は多数つき、両性、二唇形。外側の唇弁は先に3小歯があり、内側の弁は2深裂する。葯は基部が長い尾状、先には付属体がある。花柱は先で浅く分枝し、枝は短く、外面は軟毛に覆われ、先は鈍形~円形~やや鋭形。痩果は円柱形又は紡錘形、うねがあり、軟毛があるか又は無毛。冠毛は硬い剛毛。2n=46, 50。
[花期] 春4~6月    秋9~11月
[草丈] 30~50(65)cm
[生活型] 多年草
[生育場所] 園芸種
[分布] 帰化種  南アフリカ原産
[撮影] 豊橋市 16.4.26
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