ブラシノキ  刷子の木
[別名] カリステモン、キンポウジュ(錦宝樹)
[英名] Albany bottlebrush , swamp bottlebrush , gray bottlebrush , scarlet bottlebrush , showy bottlebrush
[学名] Callistemon speciosus (Sims) Sweet
Callistemon glaucus Sweet
Melaleuca glauca (Sweet) Craven
フトモモ科  Myrtaceae  ブラシノキ属
三河の植物観察
ブラシノキの花
ブラシノキの花序
ブラシノキの蕾
ブラシノキの蒴果
ブラシノキの幹
ブラシノキ
ブラシノキ花
ブラシノキ葉
ブラシノキ若葉
 ブラシノキはキンポウジュ(錦宝樹)ともいわれ、広義にはブラシノキ属Callistemonの園芸種の総称である。狭義にはその中の日本へ明治時代の中期に渡来して栽培されているCallistemon speciosusを指す。ブラシノキ属Callistemonはほとんどがオーストラリア原産であり、世界中で観賞用に栽培されている。園芸品種は多数あり、原種系やハイブリッド系がある。学名は混乱しており、ブラシノキ属Callistemonとコバノブラシノキ属(メラルーカ属) Melaleucaが使われてきた。両者は雄しべにより区別している。雄しべの基部が5束に合着するのがコバノブラシノキ属であり、雄しべが分離しているのがブラシノキ属とされていたが、すべてコバノブラシノキ属に入れる説や一部分離する説もあり、確定していない。ブラシノキ属は円柱形の穂状花序であり、コバノブラシノキ属は頭状花序も含んでいる。現在はコバノブラシノキ属に統合されつつある。日本ではブラシノキがCallistemon speciosusとされていることが多いが、オーストラリアで主に園芸品種とされているのはハナマキ(キンポウジュ) Callistemon citrinus系とシダレハナマキ Callistemon viminalis系である。狭義のブラシノキは雄しべの花糸の基部が合着して、5束になり、葯が赤色。
【狭義のブラシノキ】
  西オーストラリア州に自生する。常緑小高木、高さ1~3.5m、球形の樹冠で、枝が垂れ下がる。樹皮は繊維状で硬く、裂け目が入る。小枝はほぼ無毛~軟毛。葉は互生し、短柄があり、単葉。葉身は無毛~絹毛状軟毛、線状倒卵形~狭倒卵形~線状楕円形~狭楕円形~類長頂楕円形、長さ4~12.8㎝、幅3~18㎜(長さ/幅比6~15)、横断面で線形~類三日月形~倒類三日月形、基部は非常に狭い楔形、先はごく短い尖鋭形~鋭形、葉脈は縦の羽状、11~20本。油腺は疎~中位の密、不明瞭、散生。もむとユーカリのようなの芳香がある。穂状花序は枝先につき、円柱形、長さ5~15㎝、幅5~7.5㎝、花が20~約120個つき、ブラシのように見える。花托筒は有毛、長さ4~6.8㎜。萼片外面が有毛又はほぼ無毛、長さ2~2.7㎜。花弁は長さ4.5~7.2㎜、早落性。雄しべは5束、1束に6~15本つき。花糸は赤色、長さ21~33㎜、束の爪部(合着した太い部分)は長さ0.5~2.8㎜(花糸の長さの0.1倍)。葯は外見上、赤色。花柱は長さ27~32㎜。胚珠は室に約360~500個。蒴果は木質、長さ5.7~8.8㎜、萼片は早落性。子葉は倒卵形~平凸形。花期はオーストラリアの春(10~12月)。
[花期] 5~6月
[果期] 4月
[樹高] 2~8m
[生活型] 常緑小高木
[生育場所] 沿海地、丘陵
[分布] 帰化種 オーストラリア原産
[撮影] 豊川市 16.7.4
【ブラシノキ属 Callistemon】
 現在約33種類があり、オーストラリアにほとんどが自生するが、ニューカレドニアに少しの特異な種があり、オーストラリアの固有種ではない。常緑高木又は低木、精油をもつ。植物体は葉の基部だけでなく末端にも葉が集まる。高さ1~12m以下。細い1次茎をもつ(leptocaul.)。湿生(helophytic)~乾生( xerophytic)。葉は小型~中型、互生、革質、有柄~ほぼ無柄~無柄、油腺点があり、芳香があり、茎に沿下又は普通につき、単葉、 葉枕を欠く(epulvinate)。葉身は背腹性(dorsiventral)、双同側型(isobilateral)、中心があり(centric)、全縁、平坦又は巻き又は硬く、円柱形、線形~披針形~長楕円形~卵形~倒卵形~楕円形。葉脈は羽状脈、平行脈、1脈、横細脈のある脈、横細脈のない脈。 葉は托葉が無い。宿存性の基部の分裂組織(meristem)がない。繁殖タイプは授粉。稔性花は両性花。単性花は無い。植物体は両性(まれに単為生殖)。花内蜜腺がある。 雄ずい群からの蜜腺の分泌,(花糸の基部の孔からしみ出る)。虫媒又は鳥媒。 花は穂状花序につく。頂生花序の単位は集散花序である。頂生花序は長楕円形~円筒形、普通、総苞があり、又は無い。総苞は脱落性。偽花花序は花が無柄、苞がある。苞は脱落性。花は小苞があるか又は無く、小型~中型、規則的、輪生。分離した花托筒があり、鐘形~つぼ形、子房から突き出る。子房下生の花盤がある。花被は萼と花弁が明瞭、併せて10個、2輪につく。萼は離生、5個、覆瓦状、宿存性ではない。萼片は卵形又は円形。花弁は5個、離生、覆瓦状、規則的、外面は有毛又は無毛。内面は有毛又は無毛、平坦、緑色~クリーム色~黄色~ピンク色。花弁は楕円形~卵形~円形。雄しべの構成は数が不確定。雄しべは16~70(~100)個、分枝することもある。雄しべの順序は確定又は不確定。雄しべの構成が多い場合は中心に向かって成熟し、花被から分離し、全部、等長、互いに分離し、又は密着(まれに基部で短く1つに統合する)する。統合するときは1つの束になる(短い筒に合着)。雄しべは花托筒の輪につき、花冠から突き出る。多数雄しべ、萼と互生又は萼と対生。蕾の中では直立又は内曲。花糸は関節が無く、有毛又は無毛、糸状。葯は背着、直立せず、丁字着、すき間から縦に裂開、内向葯、4胞子嚢、付属体(明瞭な腺がある)は有るか又は無い。雌ずい群は心皮が3又は4個。雌しべは3細胞又は4細胞、合成心皮、良好な合成心皮。子房中位。子房は多室で、3室~4室、頂点に毛があり、放射状の帯にとどまらない。子房上生の花盤は無い。花柱は1個、子房の先端のくぼみから突き出る。先に柱頭1個、頭状。中軸胎座。胚珠は室に50個、盾状の胎座の上に斜上し、仮種皮は無く、倒生。果実は蒴果、しばしば宿存し(数年間、大きくなる)、肉質でなく木質、裂開する。蒴果は3~4室、種子は多数。種子は胚乳がなく、線状の楔形、小さく、翼は無い。子葉は2個。

【コバノブラシノキ属 Melaleuca】(メラルーカ属)
 ほとんどのコバノブラシノキ属はオーストラリア大陸本土に自生し、タスマニア島には8種自生し、そのうち2種だけがタスマニア島固有種である。1種(M. howeana)はタスマニアのロード・ハウ島に固有である。7種がニューカレドニアのグランド・テール島に固有である。少数の熱帯種がパプアニューギニアに自生し、亜種1種Melaleuca cajuputi subsp. cumingiana が北のミャンマー、タイ、ベトナムまで広く分布する。西オーストラリアの南西部は種が最も密にあり、大陸の熱帯の北部では、M. argentea や M. leucadendraのような種が大きな地域で優勢種である。コバノブラシノキ属は土壌型や多くの許容型の範囲や又は時折や永続性の湛水地域でさえも生育する。少数の種、とりわけ、南オーストラリアのswamp paperbark(M. halmaturorum)はほとんどの種が生存できない塩水土壌に繁茂する。多くは耐火性があり、萌芽によって再生するが、熱帯雨林には生えない。数種が乾燥地帯に生える。
 1m以下のM. aspalathoides や M. concinnaのような小低木、 M. cajuputi や M. quinquenerviaのような高さ35mに達する高木(M. cajuputiは高さ46mの記録がある)。M. lineariifolia,のような多くはpaperbarksとして知られ、薄いシート状に樹皮が剥がれる。一方、M. bracteata,を含む属の約20%が硬くて粗い樹皮であり、他の20%が繊維状の樹皮である。属のすべては常緑で、葉はサイズが小さい鱗片状(M. micromera)から長さ27㎝(M. leucadendra)まで変化する。ほとんどは葉に明瞭な油腺(oil gland)点をもち、とくにつぶしたとき、葉に芳香がある。花は普通、穂状花序又は頭状花序につく。花は花序の中で、しばしば2又は3グループになり、それぞれの花やグループは基部に紙質の苞をもつ。萼片は5個あり、ときに組織の基部の輪に融合する。花弁は5個、普通、小さく、人目をひかず、花が開いた後にすぐ落ちる。雄しべは、花糸の色が大きく変わり、白色~クリーム色~黄色~赤色~モーブ色、葯は黄色。果実は蒴果、木質、杯形~樽形~ほぼ球形、しばしば茎に沿って束状に並ぶ。種子はときに果実中に多年間、残り、植物やその一部が死んだり、山火事で熱せられたときだけに裂開する。熱帯地域では種子は雨季に1年生として放出される。
 新しく提案された分類ではコバノブラシノキ属 Melaleucaには約290種(Melaleucas: their botany, essential oils and uses:Australian Government 2013)があり、ブラシの短い頭状の花序も含まれる。ブラシノキCallistemon属の数はオーストラリアの旧来の分類による。

【ブラシノキ属 Callistemonとコバノブラシノキ属(メラルーカ属) Melaleucaとの関係】
 コバノブラシノキ属 Melaleucaの種は1741年にRumphiusによって解説されたのが最初である。このときArbor albaと呼ばれたのが現在の Melaleuca leucadendraである。Melaleucaは Carl Linnaeusによって1767年に最初に記述された。 Carl Linnaeus は1867年までにオガサワラフトモモ属MetrosiderosのすべてをMelaleucaの中に移動させた。ブラシノキ属 Callistemon は1814年、Robert Brownの記述が最初である。これによればブラシノキ属はコバノブラシノキ属に似た花序を持ち、雄しべの基部が互いに分離するか、互いに束状に結合するかの違いだけである。Ferdinand von MuellerやLyndley Cravenを含めて過去の植物学者は、この2つの属を統合することを提案してきた。George Benthamは1864年のFragmenta phytographiae Australiae, Ferdinand von Muellerの中のCallistemon salignusの解説ではブラシノキ属とコバノブラシノキ属間の相違は全く人工的(entirely artificial=omnino artificiale)であると述べ、 Flora Australiensis の中でCallistemonはMelaleucaの中に徐々に入れるべきと述べている。F. Muellerはその中に統合することを提案している。1876年にHenri Ernest BailloはHistoire des Plantes that Callistemonの中でカロサムヌス属Calothamnusやラマルケア属Lamarcheaと同様にCallistemonをMelaleucaに併合することを提案している。それでもなお、ほとんどの著者は1998年までCallistemon と Melaleucaの2つの属を別個に扱っていた。1998年のこの年に、New Caledonia島のCallistemon種 と Melaleuca種が明瞭に関連づけられた事実を認めることにより、Lyndley Cravenと J.W. Dawsonは、5グループに融合しない雄しべをもついくつかの種(例 Melaleuca pancheri)を含めて、この島のCallistemon種をMelaleucaに移動した。2006年と2009年のDNAの検証をもとに、Cravenは4つのCallistemon種を除いてすべてMelaleucaに移動した。この4種はCallistemon forresterae, Callistemon genofluvialis, Callistemon kenmorrisonii 、Callistemon nyallingensisであり、これらはハイブリッドであると考えられている。Melaleucaについてのこの新しい解説はいくつかの標本について認められているが、全てではない。例えば、the Queensland HerbariumはMelaleuca flammea (= Callistemon acuminatus)を認めているが、the New South Wales Herbariumは Callistemon acuminatus.を認めている。2012年にFrank Udovicic と Roger SpencerはMelaleucaの分かれた雄しべをもつ新しく解説された種(例 Melaleuca megalongensis と Melaleuca wimmerensis)をCallistemonに移動した(従ってCallistemon megalongensis と Callistemon wimmerensisとなった)。また、DNA研究からの証拠により、Callistemon及びいくつかの属がMelaleucaに組み込まれ、又は少なくとも新しい10属が作られることも提案されている。さらに、2014年にLyndley CravenらはDNAの証拠により、Beaufortia、Calothamnus、 Conothamnus、 Eremaea、 Lamarchea、 Petraeomyrtus、 Phymatocarpus、 RegeliaはMelaleucaに移動することを提案した。この移動はこの移動に反対するAlex Georgeを含む少しの分類学者とともにAustralian herbariaに採用されていない。DNA検査結果が使われるのは早計であるとの議論がある。すべての属、Beaufortia、Callistemon、 Calothamnus、 Conothamnus、 Eremaea、 Melaleuca、 PhymatocarpusがCravenが示唆したように結び付けられているかどうかが議論され、さらにグループを定義する特性が示される必要があることが示唆されている。

【園芸品種】
 Joseph Banksによって1789年にイギリスにCrimson Bottlebrush (Callistemon citrinus )が持ち込まれたのが最初とされ、その後すぐに庭木としてヨーロッパに広まったとされている。野生の原種から選択した園芸品種は多く、Callistemon viminalisや Callistemon citrinusを親とする品種やハイブリッドが多い。

【ブラシノキ属の主な原種】 学名順
●Callistemon acuminatus (Tapering-leaved Bottlebrush) = Melaleuca flammea
 オーストラリのニューサウスウェールズ州、クイーンズランド州に自生する。高さ1.5~5m。樹皮は繊維状、硬く、ときに細片状に皮がむける。小枝はほぼ無毛~絹毛状~長軟毛状。葉は互生し、長又は短葉柄がある。葉身はほぼ無毛~絹毛状~長軟毛状、狭倒卵形~狭楕円形、長さ3.6~15.1㎝、幅6~31㎜、長さ/幅比4.5~11、横断面は線形~広V形又は鳥翼状、基部はごく狭い漸尖形又はごく狭い楔形、先は狭い鋭形又は鋭形。葉脈は縦の羽状脈が12~33本。油腺はまばら~中位に密、明瞭~不明瞭~散在。穂状花序は25~120花(monads)、幅4~7㎝。花托筒は長さ2.9~3.9㎜、有毛。萼片は長さ1.1~1.6㎜、外面有毛、縁まで草質。花弁は長さ3~5.4㎜、早落性。花は20~32個の雄しべがつく。花糸は長さ21~29㎜、赤色。葯は帯赤色。花柱は長さ26~34㎜。胚珠は室に約100~200個。蒴果は長さ3.9~5.5㎜、萼片は早落性。子葉は半跨状。花期は主に春(10~12月オーストラリア)。園芸品種は'Nabiac Red'。葉の精油は収量が低く、モノテルペンが主、 1,8-cineole (54–57%)、 a-terpineol (8–14%) 、limonene (5–8%).、 terpinen-4-ol (2–3%)、 g-terpinene (1–3%) 、geranyl acetate (0.6–2.0%)。主なセスキテルペンはb-caryophyllene (0.6–3.0%)、 E-nerolidol (0.2–4.0%), globulol (1–3%)、spathulenol (1–5%)。精油収率は<0.1% (fresh weight, w/w)

●Callistemon brachyandrus (Prickly Bottlebrush)= Melaleuca brachyandra
 オーストラリのニューサウスウェールズ州西部、ビクトリア州、南オーストラリア州に自生する。高さ1.5~8m(普通3m程度)。樹皮は硬い。小枝はほぼ無毛~絹毛状(羊毛状)~重ねて長軟毛状。葉は互生、ほぼ無柄~無柄。葉身は線形、横断面は類腎形~広類腎形~ごく広い倒卵形~圧扁した倒卵形、長さ1.8~6.1㎝、幅0.5~1.7㎜(長さ/幅比24~48)、断面は腎臓形、基部は狭い楔形、先は狭い鋭形。葉脈は縦に3脈、油腺は中位に密、不明瞭又は明瞭、散在。穂状花序は7~36花をつけ、長さ8㎝以下、幅2.2~3.5㎝。花托筒は有毛又は無毛、長さ2.2~3.4㎜。萼片は外面が有毛又はほぼ無毛、長さ1~1.8㎜、縁は薄膜状。花弁は長さ2.8~4.9㎜、早落性。雄しべは花に50~84個つく。花糸は長さ4.8~12㎜、赤色。葯は黄色。花柱は長さ9~12.4㎜。胚珠は室に約150個。蒴果は木質、長さ3.7~6㎜、萼片は早落性。子葉は平らな平凸形。精油は事実上、無。精油収率は痕跡。

●ハナマキ(キンポウジュ) Callistemon citrinus(crimson bottlebrush)= Melaleuca citrina
 オーストラリアのビクトリア州、ニューサウスウェールズ州、クイーンズランド州に自生する。学名どおりcitrus系レモンのような香がする。英名はcrimson bottlebrush、lemon bottlebrush 。高さ1~5m。樹皮は硬く、繊維状又は硬い紙状。小枝はほぼ無毛~ビロード状又はまばらなベルベット状の毛が重なる絹毛状軟毛。葉は互生し、ほぼ無柄~無柄。葉身は長さ2.6~9.9㎝、幅4~25㎜(長さ/幅比3.5~16)、ほぼ無毛~絹毛状~羊毛状、狭楕円形~狭倒卵形~楕円形~ごく狭楕円形、横断面は線形~類三日月形~倒類三日月形~広V形、基部はごく狭い漸尖形~ごく狭い楔形~漸尖形、先は狭い鋭形~鋭形~ごく短い尖鋭形。葉脈は羽状、7~36本。油腺は密~疎、明瞭、散在。穂状花序は花が (10~)20~80個、長さ長さ6~10㎝、直径4.5~7㎝。花托筒はほぼ無毛~無毛、長さ3.8~5.4㎜。萼片は外面が有毛(ときに縁だけ)、長さ1.3~2.3㎜、縁の0.5~0.6㎜幅が膜質、又は縁まで草質。花弁は長さ3.9~5.8㎜、早落性。雄しべは花に30~45本つき、花糸は赤色~モーブ色、長さ17~25㎜。葯は紫色。花柱は長さ23~31㎜。胚珠は室に約170~300個。蒴果は木質、長さ4.4~7㎜、萼片は早落性。子葉は半跨状。2n=22。花期はオーストラリアの3~4月、6~7月、9~1月、春~冬まで長期間見られるが、主に11~12月(日本では夏~秋)。精油成分は1,8-cineole (68–72%)が支配的である。他はモノテルペンの limonene (8–10%)、 a-terpineol (7–9%)、 terpinene-4-ol (0.5–2.0%) 、myrcene (1–3%)、セスキテルペンは全体の5%以下、spathulenol (0.6–2.0%)、 E,E-farnesol (0.3%)、 d-cadinene (0.2–0.5%) 、b-caryophyllene (1–2%).が含まれる。精油収率は0.1~0.2% (fresh weight, w/w) 。
 園芸品種が多い。花穂が桃赤色のモーブ・ミスト('Mauve Mist')、パース・ピンク('Perth Pink')、紫赤色のリラキヌス('lilacinus')、冬以外は順次開花するスプレンデンス('Splendens')、バーガンディ('Burgundy')、ウエスタン・グローリー('Western Glory')、ピンクシャンペン('Pink Champagne') 、リトルジョン('Little John')は小形で花を多数つけて葉が青緑色、リーヴスピンク('Reeve's Pink')は花がピンク色で寒さにも強い、メアリー・マッキロップ('Mary MacKillop')、エンデバー('Endeavour')、ホワイトアンザック ('White Anzac') 、ファイアーブランド('Firebrand')

●Callistemon formosus (Kingaroy Bottlebrush、cliff bottlebrush)=Melaleuca formosa
 オーストラリア東部のクイーンズランド州に自生する。高さ1.5~6m。樹皮は繊維状又は紙状、硬く、灰色~暗褐色。小枝はほぼ無毛~絹毛状。葉は互生し、葉柄はほぼ無柄~短柄。葉身は狭卵形~狭楕円形、長さ3.5~8.6㎝、幅3.~9㎜(長さ/幅比7~15、ほぼ無毛~絹毛状、ごく狭い楕円形~ごく狭い卵形、横断面は線形、基部はごく狭い漸尖形又はごく狭い楔形、先は鋭形。葉脈は縦の羽状脈、11~24本。油腺は密~中位に密。穂状花序は花が20~40個つき、幅3~4.5㎝。花托筒は有毛又はほぼ無毛、長さ3~3.4㎜。萼片は外面が無毛又は有毛(ときに縁だけ)、長さ1.4~2.3㎜、縁の0.3~0.5㎜幅が膜質。花弁は長さ3.5~4.5㎜、早落性。雄しべは花に57~63本つき、花糸はクリーム色~白色、長さ9~15㎜。葯は黄色。花柱は長さ14~17㎜。胚珠は室に約100~150個。蒴果は木質、長さ3.8~5.4㎜、萼片は早落性。子葉は半跨状。花はオーストラリアで9~12月。日本では春。精油は葉から得られ、モノテルペンが主。主な成分は 1,8-cineole (52–65%) 、a-pinene (18–30%)であり、limonene (4–6%)、 a-terpineol (6–7%)、terpinen-4-ol (0.3–2.0%)も含まれる。セスキテルペンは少ない。精油収率は0.2~0.4% (fresh weight, w/w) 。

●マキバブラシノキ Callistemon linearis(narrow-leaf bottlebrush) = Melaleuca linearis
   (Callistemon pinifolius 、Callistemon rigidus)・・・・ Melaleuca linearisに統合されている。
 オーストラリアのニューサウスウェールズ州、クイーンズランド州に自生する。高さ0.6~5m。樹皮は繊維状、灰色、、硬い。小枝はほぼ無毛~絹毛が重なる軟毛状~絹毛状。葉は互生し、葉柄は短柄~ほぼ無柄。葉身はほぼ無毛~絹毛状軟毛、線形~線状楕円形~線状倒卵形、長さ3.5~11.5㎝、幅0.7~2.5㎜(長さ/幅比20~90)、横断面は広類腎形~類三日月形、広楕円形~半円形、基部は平行(葉柄と同幅)又はごく狭い楔形、先は鋭形。葉脈は縦に3脈。油腺は密~中位に密(疎のこともある)、明瞭、散ざい。穂状花序は花が20~90個つき、幅4~6.5㎝。花托筒は有毛又はほぼ無毛、長さ3.4~4.9㎜。萼片は外面が無毛又はほぼ有毛、長さ1.5~2.5㎜、縁まで草質又は縁の0.4㎜幅が膜質。花弁は長さ3.2~7㎜、早落性。雄しべは花に23~73本つき、花糸は赤色又は帯緑色、長さ15~28㎜。葯は帯赤色又は黄色。花柱は長さ23~30㎜。胚珠は室に約200~500個。蒴果は木質、長さ3.8~8.2㎜、萼片は早落性。子葉は半跨状。2変種がある。花期は日本では晩春~初夏。
 ・var. linearis:葉幅が1.3㎜以上、花に雄しべが(16)23~33(42)個。
   花期はオーストラリアで10~12月
   精油成分は 1,8-cineole (62–66%)、a-pinene (4–8%)、limonene (7–9%)、a-terpineol (8–9%)、
           terpinen-4-ol (0.8–2.0%) 、myrcene (2–3%).
   精油収率は0.1~1.0% (fresh weight, w/w)
 ・var. pinifolia:葉幅が1.3㎜より小さい。花に雄しべが34–73個。普通に見られる園芸種。
   花期はオーストラリアで10~11月
   精油成分は1,8-cineole (55–67%)、a-pinene (3–5%)、myrcene (2–4%)、limonene (7–9%)、              terpinen- 4-ol (1–2%) 、a-terpineol (8–10%)
          セスキテルペンb-caryophyllene (0.4–2.0%)、globulol (0.6–4.0%)、
                    viridiflorol (0.4–3.0%)、spathulenol (0.4–2.0%).
   精油収率は0.2–0.3% (fresh weight, w/w)

●Callistemon pachyphyllus (wallum bottlebrush)= Melaleuca pachyphylla
 ニューサウスウェールズ州、クイーンズランド州に自生する。高さ0.5~3m。小枝はほぼ無毛~絹毛状~軟毛状、ときにベルベット状の毛が重なる。葉は互生し、短柄がある。葉身はほぼ無毛~絹毛状~絹毛状軟毛、ごく狭い倒卵形~狭倒卵形~狭楕円形、長さ2.5~11.9㎝、幅3~15㎜(長さ/幅比4.5~25)、横断面で線形~類三日月形、基部はごく狭い楔形又はごく狭い漸尖形、先は鈍い短い尖鋭形又はごく短い尖鋭形、葉脈は羽状、11~22本。油腺は疎、不明瞭、散在。穂状花序は花が30~90個つき、幅4.5~6.5㎝。花托筒は有毛又はほぼ無毛、長さ3.6~5㎜。萼片は外面が無毛又はほぼ有毛、長さ1~2.3㎜、縁まで草質。花弁は長さ3.5~6.9㎜、早落性。雄しべは花に27~45本つき、花糸は赤色又は緑色(クリーム色と解説されていたこともある)、長さ23~31㎜。葯は紫色又は緑黄色。花柱は長さ28~37㎜。胚珠は室に約250~350個。蒴果は木質、長さ3.9~7.5㎜、萼片は早落性。子葉は半跨状。花期はオーストラリアで1~12月。精油成分は a-pinene (37.5%)、 a-phellandrene (11.7%) 、1,8-cineole (19.1%)、b-pinene (1.8%)、 limonene (5.5%)、 myrcene (1.8%)、a-terpineol (2.7%)、セスキテルペンの b-caryophyllene (3.8%)、globulol (1.1%) 、spathulenol (0.5%)。精油収率は<0.1%.(fresh weight, w/w) 。園芸品種の'Smoked Salmon'は花が緑色。

● Callistemon pallidus(lemon bottlebrush) = Melaleuca pallida
 ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州、タスマニア州に自生する。高さ1~25m。樹皮は黄褐色~淡褐色~暗灰色、硬く、繊維状又はやや紙状。小枝は無毛~絹毛~絹毛状軟毛がある。葉は互生し、長~短の葉柄がある。葉身は無毛~絹毛~絹毛状軟毛があり、狭楕円形~狭倒卵形~楕円形~倒卵形、長さ2~7.9㎝、幅4~17㎜、(長さ/幅比2.3~7.5)、横断面は線形~類三日月形~広V形、基部は漸尖形~ごく狭い漸尖形、先は短い尖鋭形~鈍い短尖鋭形。葉脈は羽状、6~16本。油腺は疎~中位の密、明瞭又は不明瞭、散在。穂状花序は花が15~50個つき、長さ3~7㎝、幅2~4.5。花托筒は有毛又は無毛、長さ3.1~4.2㎜。萼片は外面が有毛又は無毛、長さ1~2.2㎜、縁まで草質。花弁は早落性、長さ2.9~6㎜。雄しべは花に34~70個つく。花糸は淡黄色~黄色~レモン色、まれにピンク色~ピンク赤色、長さ8~16㎜。葯は黄色。花柱は長さ12~21㎜。胚珠は室に約70~150個。蒴果は木質、長さ3.9~7.5㎜、萼片は早落性。子葉は半跨状。花期はオーストラリアで10月~2月。日本の春~夏。精油成分は a-pinene (44– 88%)、1,8-cineole (0.1–37.0%)、camphene (0.2–2.0%)、 limonene (1–4%) 、a-terpineol (0.9–5.0%)、セスキテルペンの spathulenol (0.4–0.90%)。精油収率は0.2~0.5%.(fresh weight, w/w) 。 公園や大きな庭園に植えられる。園芸品種は'Austraflora Candle Glow'='Candle Glow' 、'Clearview Father Christmas' 、'Sallyann'。 M. citrinaなどの赤花とのハイブリッドが多い。

●Callistemon pearsonii(Blackdown bottlebrush) = Melaleuca pearsonii,
 クイーンズランド州に自生する。高さ0.4~2m。樹皮は硬く、繊維状。小枝は無毛~絹毛状軟毛がある。葉は互生し、短葉柄がある。葉身は無毛~絹毛状軟毛があり、ときにもつれ、線状倒卵形~狭楕円形~ごく狭い楕円形、長さ1.4~3.8㎝、幅1.5~3㎜、(長さ/幅比7~18)、横断面は線形~類三日月形、基部はごく狭い楔形~ごく狭い漸尖形~平行(葉身の幅は柄の幅と同じ)、先はごく短い尖鋭形。葉脈は縦の羽状、主脈は不明瞭、3本の縦脈がある。油腺は中位の密~疎、明瞭又は不明瞭、散在。穂状花序は花が20~40個つき、幅4.5~6.5㎝。花托筒は無毛、長さ3~3.9㎜。萼片は外面が有毛(縁だけの縁毛がある)、長さ1.4~2.5㎜、縁の0.2~0.6㎜幅は膜質。花弁は早落性、長さ3.7~5.7㎜。雄しべは花に25~39個つく。花糸は赤色、長さ17~24㎜。葯は黄色。花柱は長さ19~31㎜。胚珠は室に約100~200個。蒴果は木質、長さ3.8~5.2㎜、萼片は早落性、まれに宿存性。子葉は半跨状又は凹凸。花期はオーストラリアで5月、9~11月。精油成分は1,8-cineole (43–65%)、a-pinene (2–11%)、 limonene (0.5–4.0%) 、a-terpineol (7–9%)、セスキテルペンの b-caryophyllene (1–3%)、 spathulenol (2–6%)、 globulol (0.9–7.0%)、 viridiflorol (0.5–6.0%)、 cubeban-11-ol (0.3–3.0%) 。精油収率は0.1~0.3%.(fresh weight, w/w) 。 園芸品種は 'Rocky Rambler'。

●Callistemon pityoides( Alpine Bottlebrush) = Melaleuca pityoides
 Callistemon sieberiと長い間、混同されてきた。 ニューサウスウェールズ州、クイーンズランド州、ビクトリア州のオーストラリア東部の高度900m~2000m以上に自生する。寒さに強い。高度が高いと1m以下だが低地では高さ0.6~3mになる。苞がカラフルなのが特徴。樹皮は硬く、灰色又は黒色。

小枝は無毛~絹毛状~軟毛があり、まばらにベルベット状の毛が混じる。葉は互生し、短葉柄がある。葉身は無毛~絹毛状軟毛があり、ときにもつれ、線状倒卵形~狭楕円形~ごく狭い楕円形、長さ1.4~2.4㎝、幅0.5~2.5㎜、(長さ/幅比7.5~30)、横断面は広楕円形~線形~類三日月形、基部はごく狭い漸尖形~ごく狭い楔形~平行(葉身の幅は柄の幅と同じ)、先は鋭形~ごく短い尖鋭形。葉脈は縦の又は不明瞭な羽状、縦に1~3本の脈がある。油腺は疎、不明瞭、散在。穂状花序は花が10~55個つき、幅1.8~2.8㎝。花托筒は無毛~有毛~無毛になり、長さ2.5~3.7㎜。萼片は外面が有毛、長さ0.6~1.2㎜、縁まで草質。花弁は早落性、長さ2.1~3.4㎜。雄しべは花に32~52個つく。花糸は緑黄色、クリーム色、淡黄色、黄クリーム色、長さ6~7㎜。花柱は長さ8~12㎜。胚珠は室に約80~150個。蒴果は木質、長さ3.2~5.1㎜、萼片は早落性、まれに宿存性。子葉は平凸形。花期はオーストラリアで10~2月。日本では春~夏。精油成分は1,8-cineole (52–63%) 、a-pinene (4–8%)、 b-pinene (2–5%)、 limonene (7–9%) 、a-terpineol (8–12%). 、セスキテルペンのglobulol (0.5– 2.0%)、viridiflorol (0.2–0.9%) 、spathulenol (0.8–2.0%)。精油収率は0.3~0.4%(fresh weight, w/w) 。

●Callistemon recurvus(Tinaroo bottlebrush) = Melaleuca recurva
 クイーンズランド州に自生する。高さ0.8~7m。樹皮は硬く、繊維状。小枝はほぼ無毛~絹毛状軟毛があり、絹毛状の軟毛~絹毛~軟毛が混じり、しばしばもつれる。葉は互生し、短葉柄があるか又はは無柄。葉身はほぼ無毛~多毛の絹毛、まれにまばらに下層に多毛があり、狭卵形~狭楕円形~楕円形~線状楕円形~線状倒卵形、長さ1.5~5.5㎝、幅2~9㎜、(長さ/幅比(3)5~10(25))、横断面は線形、基部は漸尖形~楔形、先は尖鋭形~短い尖鋭形~狭鋭形。葉脈は弱く、約10~18の羽状(上面の縦の3脈が見える)。油腺は中位に密、疎、曖昧な明瞭、散在。穂状花序は花が15~30個つき、幅3.5~5㎝。花托筒は有毛~まれに無毛、長さ2~3㎜。萼片は外面が有毛(ときに縁だけに縁毛)、長さ1~1.7㎜、縁まで草質又は縁の0.3㎜幅が膜質。花弁は早落性、長さ2.5~4㎜。雄しべは花に26~36個つく。花糸は赤色、長さ10~17㎜。葯は黄色。花柱は長さ16~23㎜。胚珠は室に約100個以上。蒴果は木質、長さ3~5.5㎜、萼片は早落性又は風化性。子葉は外観が凹凸形。花期はオーストラリアで1~10月。寒い季節が主。精油成分は1,8-cineole (69%)、a-pinene (3.8%)、 limonene (4.2%)、 b-pinene (1.0%)、 terpinen-4-ol (1.3%) 、a-terpineol (8.4%) 、セスキテルペンのspathulenol (1.5%) 、b-caryophyllene (1.3%)。精油収率は0.8%(fresh weight, w/w) 。小型のものが観賞用に栽培される。
●Callistemon rugulosus(scarlet bottlebrush) = Melaleuca rugulosa
    (Callistemon coccineus 、Callistemon macropunctatus)
 南オーストラリア州のエアー半島からビクトリア州西部に自生する。高さ1~5m。小枝はほぼ無毛~長軟毛が絹毛状軟毛に混じる。葉は互生し、短柄~ほぼ無柄。葉身はほぼ無毛~長軟毛が絹毛状軟毛~軟毛に混じり、又はその毛が区別できず、まれに絹毛だけになり、狭倒卵形~狭楕円形~線状倒卵形~線状楕円形、長さ2.1~8.6㎝、幅2.5~8.5㎜、(長さ/幅比3.5~20)、横断面は線形~類三日月形~倒類三日月形、基部はごく狭い楔形~ごく狭い漸尖形、先は短い尖鋭形~鈍い短尖鋭形。葉脈は羽状、7~13本。油腺は密~中位に密、明瞭又は不明瞭、散在。穂状花序は花が18~60個つき、幅4~6.5㎝。花托筒は有毛~無毛、長さ3.8~4.7㎜。萼片は外面が有毛、長さ2.1~3.8㎜、縁の0.4~0.7㎜幅が膜質。花弁は早落性、長さ4.4~6.8㎜。雄しべは花に34~63個つく。花糸は赤色~赤紫色~ピンク色、長さ15~27㎜。葯は黄色。花柱は長さ19~28㎜。胚珠は室に約300~500個。蒴果は木質、長さ4.5~6.5㎜、萼片は早落性。子葉は凹凸形。花期はオーストラリアで5月、11月~12月。精油成分は1,8-cineole (64–69%)、a-pinene (8–10%),、b-pinene (0.7%)、 limonene (8–9%) 、a-terpineol (7–10%).、セスキテルペンは10%以下であり、不明のunknown alcohol (1–3%)、spathulenol (0.4%)。精油収率は0.9~1.2%(fresh weight, w/w) 。園芸品種はヴィオラセウス('Violaceus')。

●シロバナブラシノキ Callistemon salignus = Melaleuca salicina
     (Willow Bottlebrush 、white Bottlebrush)
 ニューサウスウェールズ州、クイーンズランド州に自生し、ビクトリア州で野生化している。高さ2~15m、7~8mが普通。樹皮は白色~灰色、紙状。小枝は無毛~絹毛。葉は互生し、柔らかく、垂れ下がり、長い葉柄がある。葉身は無毛~絹毛があり、ごく狭い卵形~ごく狭い楕円形~狭楕円形~狭卵形、長さ3.8~14.4㎝、幅5~16㎜(長さ/幅比4~15)、横断面は線形又は広V形、基部はごく狭い漸尖形~漸尖形、先は鋭形。葉脈は羽状、19~29本。油腺は密~疎、明瞭又は不明瞭、散在。穂状花序は枝先ときに腋生、円柱形、幅2~2.5㎝、花が10~40個つき、ブラシのように見える。花托筒は無毛、長さ2.5~3.5㎜。萼片外面が有毛(縁の縁毛だけのこともある)、長さ0.8~1.3㎜、縁は草質。花弁は長さ2.6~4㎜、早落性。雄しべは花に48~65本つき。花糸は緑色、緑黄色、クリーム緑色、淡黄色、白色、長さ9~14㎜。花柱は長さ12~16㎜。胚珠は室に約100~150個。蒴果は木質、長さ3.8~4.4㎜。子葉は半跨状~類半跨状(ほとんど平凸形)。花期は9月~12月、春から夏、ときに秋。精油成分は1,8-cineole (61–69%) 、a-pinene (6–7%)、 b-pinene (1–2%)、limonene (7–15%)、a-terpineol (7–9%)、セスキテルペンは b-caryophyllene (1–2%)、 globulol (0.1–0.3%) 、spathulenol (0.3–0.4%)。精油収率は0.3%.(fresh weight, w/w) 。 園芸品種は色が多く、ピンク色、モーブ色などもある。'Glasshouse Country'、'Perth Pink''、'Woolomin Sparkler'(C. 'Harkness' X C. citrinusの可能性もある)
● Callistemon sieberi = Callistemon paludosus = Melaleuca paludicola
     (Alpine Bottlebrush、river bottlebrush、Pink form River Bottlebrush)
  ニューサウスウェールズ州、クイーンズランド州、ビクトリア州に自生する。高さ0.6~8m。樹皮は繊維状、薄片状、堅く、淡灰色~帯黒色(古くなると割れ目ができる)。小枝はほぼ無毛~微軟毛~絹毛がある。葉は互生し、柔らかく、垂れ下がり、短~長葉柄がある。葉身はほぼ無毛~羊毛状~絹毛状の毛あり、ごく狭い楕円形~ごく狭い倒卵形~線状倒卵形~線状楕円形、長さ2.0~6.8㎝、幅1.3~8㎜(長さ/幅比6~30)、横断面は線形~類三日月形~倒類三日月形、基部はごく狭い漸尖形~ごく狭い楔形、先は鋭形~鈍形。葉脈は羽状、11~18本。油腺は密~中位に密、明瞭又は不明瞭、散在。穂状花序は幅2~3㎝、花が10~40個つき、ブラシのように見える。花托筒は無毛又は有毛、長さ2.3~3.2㎜。萼片は外面が有毛(ときに縁の縁毛だけのこともある)、長さ0.9~1.5㎜、縁の0.3㎜幅が膜質又は縁まで草質。花弁は長さ2.6~4.2㎜、早落性。雄しべは花に48~67本つき。花糸は黄クリーム色、クリーム色、黄色、まれにピンク色、長さ7~11㎜。葯はピンク色。花柱は長さ10~15㎜。胚珠は室に約110~150個。蒴果は木質、長さ3~4.3㎜。子葉は半跨状。花期は10月~5月。精油成分は1,8-cineole (66%) 、 a-pinene (2.5%)、 b-pinene (1.6%)、 limonene (10.0%)、 p-cymene (1.8%) 、a-terpineol (6.3%)、セスキテルペンのspathulenol (1.4%)、 b-caryophyllene (1.0%) 、globulol (0.6%)。精油収率は<0.01%.(fresh weight, w/w) 。園芸品種 'Sallyann'。

●ブラシノキ Callistemon speciosus(Albany bottlebrush,)=Melaleuca glauca (Sweet) Craven
     (Callistemon glaucus)
 西オーストラリア州に自生する。常緑小高木、高さ1~3.5m、球形の樹冠で、枝が垂れ下がる。樹皮は繊維状で硬く、裂け目が入る。小枝はほぼ無毛~軟毛。葉は互生し、短柄があり、単葉。葉身は無毛~絹毛状軟毛、線状倒卵形~狭倒卵形~線状楕円形~狭楕円形~類長楕円形、長さ4~12.8㎝、幅3~18㎜(長さ/幅比6~15)、横断面で線形~類三日月形~倒類三日月形、基部は非常に狭い楔形、先はごく短い尖鋭形~鋭形、葉脈は縦の羽状、11~20本。油腺は疎~中位の密、不明瞭、散在。もむとユーカリのようなの芳香がある。穂状花序は枝先につき、円柱形、長さ5~15㎝、幅5~7.5㎝、花が20~約120個つき、ブラシのように見える。花托筒は有毛、長さ4~6.8㎜。萼片は外面が有毛又はほぼ無毛、長さ2~2.7㎜。花弁は長さ4.5~7.2㎜、早落性。雄しべは5束、1束に6~15本つき。花糸は赤色、長さ21~33㎜、束の爪部は長さ0.5~2.8㎜(花糸の長さの0.1倍)。葯は外見上、赤色。花柱は長さ27~32㎜。胚珠は室に約360~500個。蒴果は木質、長さ5.7~8.8㎜、萼片は早落性。子葉は半跨状~平凸形。花期はオーストラリアの春(10~12月)。精油成分はa-pinene (44–88%)、1,8-cineole (0.1–37.0%)、 limonene (1–4%) 、a-terpineol (0.9–5.0%)、セスキテルペンのspathulenol (0.4–1.0%) 、その他のphenol ethe (2–6%).。精油収率は0.2~0.5%.(fresh weight, w/w) 。

●Callistemon subulatus(dwarf bottlebrush) = Melaleuca subulata
 ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州に自生する。高さ0.8~2.5m。樹皮は硬く、繊維状。小枝はほぼ無毛~羊毛状がある。葉は互生し、短柄又は長柄があり、単葉。葉身はほぼ無毛~絹毛毛状~洋毛状の毛があり、線状倒卵形~狭倒卵形~線状楕円形~狭倒卵形~狭楕円形、長さ1.8~5.0㎝、幅1~3.1㎜(長さ/幅比9.5~25)、横断面で線形又は狭類三日月形、基部はごく狭い漸尖形~ごく狭い楔形、先は鋭形~ごく短い尖鋭形。葉脈は縦の羽状(羽状脈は不明瞭)、油腺は疎、明瞭又は不明瞭、散在。穂状花序は花が20~80個つき、幅3~6㎝、ブラシのように見える。花托筒は有毛又は無毛、長さ2.1~3.9㎜。萼片は外面が無毛又は有毛(ときに縁毛だけになる)、長さ0.7~1.8㎜、縁の0.3~0.4㎜の幅が膜質になる。花弁は長さ2.5~5.2㎜、早落性。雄しべは花に16~27本つく。花糸は赤色~濃ピンク色、長さ15~24㎜。葯は赤色。花柱は長さ17~27㎜。胚珠は室に約100~130個。蒴果は木質、長さ3~5.1㎜、萼片は早落性。子葉は半跨状~凹凸形。花期はオーストラリアの11~5月。精油成分は1,8-cineole (58–69%)、 a-pinene (7–10%)、 limonene (6–8%)、a-terpineol (8–10%)、セスキテルペンのglobulol (1–3%)、C15H26O (1–2%)、viridiflorol (1–2%)。精油収率は0.1~0.2%.(fresh weight, w/w) 。園芸品種は'Packers Selection'。

●シダレハナマキ Callistemon viminalis (Weeping Bottlebrush)= Melaleuca viminalis
 クイーンズランド州のヨーク岬からニューサウスウェールズ州北東部までの海岸に自生する。開花期が春から秋(9~12月)と長く、ときに年中、散開する。低木~高木。複数の幹又は1本の幹を持つ。高さ1~35m、垂れ下がった枝をつける。樹皮は繊維状で硬い。小枝は無毛~短軟毛と長軟毛が混じり又は絹毛がある。葉は互生し、短又は長葉柄がある。葉身はごく狭い楕円形~狭楕円形~狭倒卵形~楕円形、長さ2.5~13.8㎝、幅3~27㎜(長さ/幅比4.3~20)、横断面で線形~類三日月形~倒類三日月形、ほぼ無毛~絹毛状~絹毛状多毛、基部はごく狭い漸尖形~ごく狭い楔形、先は鋭形、葉脈は羽状、9~27本。油腺は中位の密~密、明瞭又は不明瞭、散生。穂状花序は花が15~50個つき、幅3.5~5㎝。花托筒は有毛又は無毛、長さ3.1~4.3㎜。萼片は外面が有毛又は有毛、長さ1.5~2.2㎜、縁まで草質。花弁は長さ3.4~5.9㎜、早落性。雄しべは5束につき、ときに不明瞭(とくに爪部が非常に短いとき)、1束に9~14本つき、花糸は赤色~クリムゾン色、長さ23~31㎜、爪部は長さ2.2㎜以下、花糸の長さの約0.1倍。葯は暗紫色又は帯赤色。花柱は長さ16~29㎜。胚珠は室に約100個。蒴果は木質、長さ3.8~4.8㎜、萼片は普通、早落性(まれに萼歯がつくか萼片が宿存)。子葉は倒卵形。
。2亜種、subsp. rhododendron Craven、がある。
 ・subsp. viminalis:複数の幹、高さ15mまで、花期は通年。
            精油成分は1,8-cineoleが主であり、多いものは60~82%。
            精油収率は0.1~0.6%(fresh weight, w/w)
 ・subsp. rhododendron:幹が1本、高さ35mまで、花期は9~10月。
            栽培されず、精油のデータがない。
 園芸種は'Bob Bailey'、'Rose Opal'、'Prolific'、'Dawson River Weeper'高さ4~5mになり、枝が枝垂れる、ピンディピンディ ( 'Pindi Pindi') 、'Hot Pink'、リトルジョン('Little John')、'Hannah Ray'、'Dawson River Weeper'、 'Wilderness White'、'Rose Opal'、'Wollumbin' 、ハナレイ('Hannah Ray')、キャプテンクック ('Captain Cook')、'Green Bottlebrush'、'Bob Bailey'

●Callistemon viridiflorus ( Green Bottlebrush ) =Callistemon salignus var. viridiflorus =Melaleuca virens
 タスマニア原産。高さ1~3m。小枝はほぼ無毛~軟毛(まれに伏毛があり、もつれる)がある。葉は互生し、短柄又は長柄があり、単葉。葉身はほぼ無毛~軟毛~絹毛状軟毛があり、狭楕円形~狭卵形~卵形、しばしばわずかにかま形、長さ1.4~3.7㎝、幅1.8~5㎜(長さ/幅比4~13)、横断面で線形(類三日月形のこともある)、基部は狭い楔形~ごく狭い鈍形、先は狭鋭形~短い尖鋭形。葉脈は縦の羽状(羽状脈は不明瞭)、縦脈が3(~7)本。油腺は疎~中位に密、明瞭、散在。穂状花序は花が20~80個つき、幅3~5㎝、ブラシのように見える。花托筒は無毛、長さ2.8~4㎜。萼片は外面が無毛、長さ1~2.2㎜、縁まで草質。花弁は長さ2.7~4.9㎜、早落性。雄しべは花托筒の先に散生するか、又は花弁に対生して5束につき、花に19~36本つく。花糸は黄色又は緑色、長さ12~23㎜。葯は黄色。花柱は長さ14~22㎜。胚珠は室に約100~150個。蒴果は木質、長さ4.5~6㎜、萼片は早落性。子葉は平らな平凸形。花期はオーストラリアの11~5月。精油成分は1,8-cineole (49–56%)、a-pinene (3–5%)、 limonene (7–9%)、 p-cymene (4–8%) 、a-terpineol (6–8%)、セスキテルペンのspathulenol (0.7–4.0%)、 globulol (0.2–2.0%) 、b-caryophyllene (0.4–1.0%)。 精油収率は0.3%(fresh weight, w/w) 。


【系統不明】
'Pink Alma'
'Packers Selection'
'La Grande Vermillion'
'Hinchinbrook'
'Mr Foster'
'Ewan Road'
'Eureka'
キャンディピンク'Candy Pink'
'Cameo Pink'
'Burgundy Jack'
'Betka Beauty'
タレーピンク 'Taley Pink'
'Reeves Pink'
'White Anzac'
'Wilderness White'

【ハイブリッド】
●Callistemon forresterae
   'Genoa Glory'
●Callistemon genofluvialis
●Callistemon kenmorrisonii
●Callistemon nyallingensis
'Cherry Time'(C. subulatuss x C.citrinus 'Luscious')
'Country Sprite' (C. recurvus X C. salignus)='Glasshouse Country' seedling
'Demesne Rowena'(Callistemon citrinus'Splendens' X Callistemon citrinus'White Anzac'. )
'Glasshouse Country'(C. recurvus (Tinaroo) X C. salignus)
'Glasshouse Gem'(C. recurvus (Tinaroo) XC. salignus)
'Hannah's Child'('Hannah Ray' x 'Kings Park Special')
'Harkness'=‘Gawler Hybrid’(C. citrinus X C. viminalis)
'Kings park special'(C. citrinus X C. viminalis)
'Mary MacKillop'('Hannah Ray' x 'Splendens')
'Ngungun Red'(C. recurvus x C. salignus )
'Pink Sensation''(C. recurvus (Tinaroo) XC. salignus)='Glasshouse Gem seedling
'Red Reika'(C. citrinus X C. viminalis)='Harkness' seedling
'Scarlet Willow'(C. salignus x C. viminalis 'Pendant’)
'Tin-Sal Glow'(C. 'Glasshouse Country' X C. recurvus (Tinaroo))
'Woolomin Sparkler'(Callistemon salignus x 'Harkness' or Callistemon citrinus)

参考
1)Melaleucas: their botany, essential oils and uses ;Australian Government (25/10/2013)
  http://aciar.gov.au/publication/mn156
 290種(Spesies A-C 65種、Spesies D-K 63種、Spesies L-O 45種、Spesies P-R 43種、
     SpesiesS-Z 74種)
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