アフリカワスレナグサ  阿弗利加勿忘草
[別名] アンチューサ・カペンシス、アンチューサ
[中国名] 好望角牛舌草 hao wang jiao niu she cao
[英名] Cape-forget-me-not , anchusa , summer-forget-me-not , Cape buglosst
[学名] Anchusa capensis Thunb.
ムラサキ科 Boraginaceae  ウシノシタグサ属
三河の植物観察
アフリカワスレナグサ花序
アフリカワスレナグサ花
アフリカワスレナグサ花3
アフリカワスレナグサ花後
アフリカワスレナグサ咢
アフリカワスレナグサ
アフリカワスレナグサ葉
 アフリカワスレナグサはムラサキ科ウシノシタグサ属の栽培種。アンチューサとも呼ばれる。
 1、2年草又は短命の多年草、茎は高さ15~50(~60)㎝。茎は下部が太く、普通、不分枝、剛毛がある。葉は密に毛があり、基部が球根状になる剛毛があり、先が鋭形、全縁。根生葉は倒披針形、長さ4~25㎝×幅3~25㎜。茎葉は披針形~倒披針形、長さ12.5㎝×幅0.8㎝以下、上部の葉は小さく、下部が狭くならない。苞は咢片の長さと同長又は短い。花序は頂生、螺旋状の集散花序(互生の総状花序状の集散花序)、多数の花をつけ、円錐花序状になる。咢は外側に剛毛があり、咢片は5個、長さ4~5㎜、鈍形、その長さの1/2~2/3が合着し、果時にわずかに長くなり、有毛。花冠は放射相称、長さ6~8㎜、直径約5㎜、青色、園芸種では白色もあり、先は5裂する。花冠筒部は咢の長さとほぼ同長、のど部に5個の白色の鱗片があり、柱頭と葯を守る。花冠裂片は広卵形、長さ約3 ㎜。雄しべは花冠ののど部のすぐ下につく。小堅果は3個、長さ約2㎜、片側に縦の竜骨~翼のあるうねをもち、淡褐色、熟すと黒色、しわがある。花期は春~夏(4~6月)。
品種) 'Blue Angel' , 'Blue Bird'
[花期] 4~6月
[草高] 15~50(~60)㎝
[生活型] 1、2年草又は短命の多年草
[生育場所] 栽培種
[分布] 外来種 南アフリカ原産
[撮影] 西尾市  19.3.261

 ウシノシタグサ(アンチューサ)属

  Family: Boraginaceae - genus Anchusa

 1年草、2年草、多年草、平伏又は直立、有毛な部分がある。毛は伏した真っすぐな剛毛(strigose)又は短剛毛(hispid,)く、基部が膨れ、まれに伏毛がある。葉は互生、普通、披針形、全縁又は全縁でない。花序は頂生、集散花序、サソリ形、果時には長くなる。苞は披針形。咢は基部近くまで5深裂又は浅裂、咢片は等長又は不等長、線形又は三角形、しばしば果時に大きくなる。花は青紫色~赤紫色、又は白色~青色又は帯黄色、放射相称又はわずかに非相称。のど部の鱗片はよく発達する。花冠は漏斗形~高杯形、筒部は普通、咢より長く、真っすぐ又は非相称の花では曲がる。花冠裂片は5個、等長又は不等長、先は鈍形。雄しべは筒部の中間又はのど部の鱗片に届くところにつく。花糸は短く、糸状。葯は卵状長円形、先は鈍形。子房は4分割。花柱は花冠から突き出ない。柱頭は頭状、2裂。花托の基部(gynobase)は平ら。小堅果は4個、直立又はほぼ直立、腎形又は斜めの(歪んだ)卵形、小じわがあり、いぼがあり、基部の輪は± 厚く、小じわがある。
 世界に約50種あり、地中海地域やヨーロッパ、アフリカ、西アジアに分布する。中国に1種ある。

 ウシノシタグサ属の主な種と園芸品種

 1  Anchusa arvensis (L.) M.Bieb.  アレチウシノシタグサ 荒地牛の舌草
   synonym Lycopsis arvensis L.
 ヨーロッパ、西アジア原産。英名はsmall bugloss , wild bugloss。北アメリカ、中国に帰化。日本でも帰化が確認されている。
 1年草、高さ10~60㎝。茎は直立又は斜上し、開出する剛毛で覆われ、基部にいぼがある太い剛毛がある。葉は密に毛があり、先は鈍形~円形、縁は波打つ歯状、無柄。根生葉は線状倒披針形、長さ2.5~20 ㎝×幅3~20㎜。茎葉は長円形~長円状披針形、上部では小さくなる。集散花序は数個つき、枝は短い。苞は咢片とほぼ同長。咢は5全裂(基部だけ合着)、長さ3.5~6㎜、線状披針形、先は鋭形、有毛、果時に長さ約12㎜以下に伸びる。花冠は左右相称、長さ5~9㎜、直径4~6㎜、筒部がS字形(筒の中間で曲がる)、咢と等長、拡大部は5個の裂片があり、青色、まれに帯白色。花冠裂片はわずかに斜めの類円形、長さ3~5㎜、不等長。雄しべは花冠筒部のほぼ中間につき、葯はのど部の鱗片より下にある。花粉はAnchusa arvensis型。柱頭は卵形、2裂、間隔を開けた、フラスコ形のパピラがある。分果は斜めの卵形、長さ2~4㎜×幅1.5~2㎜、片側に縦の竜骨のあるうねがあり、基部に目立つ輪があり、表面には粗いいぼがあり、褐色~灰褐色、鈍いうねの網をもつ。花期は5~6月。2n=48

 2  Anchusa azurea Mill.  ウシノシタグサ 牛の舌草
   synonym Anchusa italica Retz.
 ヨーロッパ、北アフリカ、トルコ、シリア、コーカサス、イラン、アフガニスタン、パキスタン、カシミール原産。英名はItalian bugloss , large blue alkanet。中国名は牛舌草 niu she cao。
 多年草。茎は高さ50~90(~150)㎝、密に毛があり、毛は不等長、長い毛は長さ3㎜以下、基部が膨らみ、葉の毛も同様。根生葉は楕円状披針形~披針形~卵状披針形、長さ4~8(10)㎝×幅1.5~2.5㎝、全縁~波状縁、剛毛がある。花はサソリ形花序、頂生又は腋生、苞がある。苞は葉状、小さく、狭い。花柄はほぼ直立、長さ1~3㎜、果時に長くなり、長さ1㎝以下、剛毛がある。咢は長さ10~13㎜、5全裂、裂片は線状披針形、先は漸尖、密に毛があり、果時に長さ1.8㎝以下に伸びる。花冠は赤紫色~藍色、長さ12~20㎜、筒部は真っすぐ、拡大部は幅8~12㎜、無毛。花冠裂片は幅約5㎜、鈍形、円形に近く、のど部は5グループのパピラ状の扁平な長さ約2㎜の毛(鱗片)をもつ。葯は毛(鱗片)と同じ高さになり、長さ2.5~3㎜、狭卵形、筒部の基部から約7㎜につく。花糸は長さ約2.5㎜。花柱は長さ1.1~1.3㎝。柱頭は頭状、微2裂。小堅果は長さ(3.5)4~6㎜、直立、網状のしわがあり、いぼがある。花期は4~5月。果期6~7月。
品種) 'Best of All' , 'Dropmore'ドロップモア , 'Feltham Pink' , 'Feltham Pride' , 'Italian Pride' , 'Kingfisher Blue' 'Little John' , 'Loddon Royalist' , 'Morning Glory' , 'Opal' , 'Royal Blue'

 3  Anchusa barrelieri (All.) Vitman
   synonym Buglossum barrelieri All.
 ヨーロッパ南部、アジア原産。英名はBarrelier's bugloss , false alkanet
 多年草。高さ30~60㎝。茎は真っすぐ、有毛、溝があり、先で分枝する。葉は披針形、長さ3~5㎝、全縁。咢は基部まで分裂し、咢片は鈍形。花冠は薄青色、直径6~10㎜。花冠筒部は裂片より短い。果実は4分果、硬い。分果は長さ2.3~2.7㎜×幅3.5~4㎜、斜めの卵形、先は鈍形、褐色~帯黒色、表面にうねがあり、細かいいぼがある。花期は5~6月。

 4  Anchusa capensis Thunb.  アフリカワスレナグサ(アンチューサ・カペンシス)
 南アフリカ原産。英名はCape-forget-me-not , anchusa , summer-forget-me-not , Cape bugloss
 1、2年草又は短命の多年草、茎は高さ15~50(~60)㎝。茎は下部が太く、普通、不分枝、剛毛がある。葉は密に毛があり、基部が球根状になる剛毛があり、先が鋭形、全縁。根生葉は倒披針形、長さ4~25㎝×幅3~25㎜。茎葉は披針形~倒披針形、長さ12.5㎝×幅0.8㎝以下、上部の葉は小さく、下部が狭くならない。苞は咢片の長さと同長又は短い。花序は頂生、螺旋状の集散花序(互生の総状花序状の集散花序)、多数の花をつけ、円錐花序状になる。咢は外側に剛毛があり、咢片は5個、長さ4~5㎜、鈍形、その長さの1/2~2/3が合着し、果時にわずかに長くなり、有毛。花冠は放射相称、長さ6~8㎜、直径約5㎜、青色、園芸種では白色もあり、先は5裂する。花冠筒部は咢の長さとほぼ同長、のど部に5個の白色の鱗片があり、柱頭と葯を守る。花冠裂片は広卵形、長さ約3 ㎜。雄しべは花冠ののど部のすぐ下につく。小堅果は3個、長さ約2㎜、片側に縦の竜骨~翼のあるうねをもち、淡褐色、熟すと黒色、しわがある。花期は春~夏(4~6月)。
品種) 'Blue Angel' , 'Blue Bird'

 5  Anchusa leptophylla Roemer & Schultes アンチューサ・レプトフィラ
 トルコ、アルメニア、ジョージア、ウクライナ、ブルガリア、ルーマニア原産。英名はBugloss。 
 2年草又は多年草、基部は木質。茎は平伏~斜上、長さ35~145㎝、基部から分枝し、微軟毛がある。根生葉は長さ6.5~20㎝×幅0.8~1.9㎝、線形。茎葉長さ3.5~24.5㎝×幅0.3~2㎝、線形~線状披針形~倒披針形、微軟毛がある。集散花序は密、果時に長くなる。苞は長さ3~4.5㎜×幅1~1.8㎜、線形~線状披針形~卵状披針形。咢は花時に長さ4.5~8㎜×幅5~8㎜、1/2~2/3に分裂し、裂片は鈍形、果時に長くなり、裂片は鋭形~類鋭形~鈍形になる。花冠は普通、明るい青色、のど部に鱗片をもち、長さ5.0~9.3㎜×幅5~11㎜、拡大部は長さ2~4㎜。雄しべは鱗片の下につく。花柱は長さ3.5~9㎜。小堅果は長さ2~3.5㎜×幅2.5~5.5㎜、斜めの卵形、側部に嘴をもち、灰褐色、表面にパピラがある。花期は5~10月。
品種)  'Blue Shower'ブルーシャワー , 'Pala White' , 'Sapphire Blue' , 'Tassel Blue' (淡青色)
5-1 Anchusa leptophylla subsp. incana (Ledeb.) D.F.Chamb.
  トルコ、アルメニア原産。
 高さ21~50㎝。花は青色。花期は5~8月。

 6  Anchusa officinalis L.  アルカネット(アンチューサ・オフィシナリス)
   synonym Anchusa procera Besser ex Link
 ヨーロッパ中部、トルコ原産。英名はalkanet , common alkanet , alkanet , bugloss , common bugloss , oxtongue common bugloss , oxtongue
 2年草又は多年草。主根は強い。高さ30~80㎝。茎には粗い毛がある。花は放射相称、花冠は車形~鐘形、幅8~12㎜、初め赤色、後に暗紫色、融合し、5裂。花冠筒部は咢より長く、真っすぐ、口部に大きな白色の突起をもつ。咢は融合し、鐘形、中間~ほとんど基部まで5裂し、密に毛がある。咢片は狭三角形、鋭く尖る。雄しべは5個。雌しべ群は融合し、花柱が1本。花序はサソリ形集散花序。全ての花は基部に葉がある。葉は互生し、葉柄があり、葉柄に翼がある。茎葉は葉柄が無く、広く茎につく。葉身は楕円形、有毛、全縁~波状縁。果実は4分離果。分果は楕円形、斜め、褐色表面が顆粒状、長さ約4㎜。花期は6~8月。

 7  Anchusa ovata Lehm.  アラゲムラサキ 粗毛紫
   synonym Anchusa arvensis subsp. orientalis (L.) Nordh.,
   synonym Anchusa orientalis (L.) Reichb
 中国、モンゴル、ロシア、インド、ネパール、パキスタン、アフガニスタン、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタン、アジア南西部、ヨーロッパ南東部、アフリカ北東部原産。中国名は狼紫草 lang zi cao
 直立し、高さ15~40㎝。茎は1本~少数、条線があり、不等長の剛毛があり、長い剛毛は長さ2㎜以下、基部が膨れる。葉の毛も同様。根生葉は倒披針形、鈍頭、長さ10㎝以下、葉柄は長さ30㎝以下。上部の茎葉は類無柄~無柄、披針形~卵状披針形、ときに類鋭頭、長さ 30~100㎜x幅7~30㎜、全縁~波状~類歯状縁。苞は葉状だが、小さい。花柄は長さ3~4㎜、果時に長さ15㎜以下、有毛。咢は5深裂、長さ約5㎜、果時に大きくなる。咢片は線状披針形。花冠は青色、咢の長さとほぼ同長又はわずかに突き出る。花冠筒部は鈍形、のど部の鱗片は5グループになり、密にパピラがある。葯は長さ約1㎜、筒部から約2㎜につく。花柱は長さ1.5㎜。小堅果は長さ約3㎜、横向きに卵形、しわがあり、いぼがある。基部の輪は太く、微細な小しわがある。花期は4~8月。.2n = 16, 48 。

 8  その他ハイブリッド
品種) 'Cambridge Angel' , 'Loddon Gold' , 'The Bees Knees'


 参考

1) GRIN
 Anchusa
 https://npgsweb.ars-grin.gov/gringlobal/taxonomygenus.aspx?id=619
2) Flora of Pakistan
  Anchusa azurea Miller
 http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=5&taxon_id=242416060
3) Flora of China
 Anchusa
 http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=2&taxon_id=101622
4) Plant Biosystems - An International Journal Dealing with all Aspects of Plant Biology
 Anchusa L. and allied genera (Boraginaceae) in Italy F. SELVI & M. BIGAZZI
 http://bot.biologia.unipi.it/chiavi/Anchusa_etc_Selvi.pdf
5)Anchusa capensis in Global Plants on JSTOR
 Anchusa capensis Thunb.
 https://plants.jstor.org/compilation/anchusa.capensis
6) Alkanet, Anchusa officinalis - Flowers - NatureGate - LuontoPortti
 Anchusa officinalis
 http://www.luontoportti.com/suomi/en/kukkakasvit/alkanet
7) [PDF] A Morphological and Anatomical Study on Anchusa leptophylla ...
 A. leptophylla Roemer & Schultes
 http://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.1000.7373&rep=rep1&type=pdf
8)神奈川県で採集された日本新産を含む4種の帰化植物
 アレチウシノシタグサ(新称)
 http://nh.kanagawa-museum.jp/files/data/pdf/nhr/21/nhr21_001_004katsuyama.pdf
9) The Jepson Herbarium
 Anchusa officinalis
 http://ucjeps.berkeley.edu/eflora/eflora_display.php?tid=13222
10) World Flora Online | Anchusa arvensis (L.) M.Bieb.
 Anchusa arvensis (L.) M.Bieb.
 http://sweetgum.nybg.org/science/world-flora/details.php?irn=8775
11) Flora of Victoria
 Anchusa arvensis (L.) M.Bieb
  https://vicflora.rbg.vic.gov.au/flora/taxon/df4a88f5-693f-4ff9-875f-5cc12e334593
 Anchusa capensis Thunb
  https://vicflora.rbg.vic.gov.au/flora/taxon/8a41440d-d76c-4883-9997-6dc6ac600551


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